福島第一原発、14年度末の汚染水浄化期限に暗雲-機器不調

東京電力は、福島第一原子力発電所 の汚染水浄化をめぐり、設定した目標期限である来年3月末までに達成 できない可能性が浮上している。ブルームバーグ・ニュースの試算で明 らかになった。

機器の不具合や流入する地下水の汚染を止めることができず、昨年 9月の福島第一原発視察の際に同社の広瀬直己社長が安倍晋三首相に伝 えた2014年度中に浄化完了という目標の達成が難しくなった。

東電広報担当の吉田真由美氏は汚染水浄化の目標期限達成について 「全力を尽くしたい」と述べた。吉田氏によると、第一原発の敷地内に は現在37万3000トンの処理前の汚染水が貯蔵されている。さらに、地下 水の流入で1日当たり約400トンのペースで汚染水が増え続けている。

地下水を発電所地下に流入して汚染される前にくみ上げて海に放出 する「地下水バイパス計画」が5月に始まったものの、効果は表れてい ない。吉田氏はこの計画で「雨水の影響など他の要素がたくさんあり、 減少した水の量を示すのは難しい」とし、「効果が明らかになるまでに は数カ月かかる」と述べた。

1日当たり500トンの汚染水からストロンチウムなど62種類の放射 性物質の除去が可能な「多核種除去設備(ALPS)」は腐食などトラ ブルに見舞われ計画通りに稼働できておらず、これまでに処理できた汚 染水は11万5000トンにとどまる。

東電は9月のALPS増強(1日当たり600トン)や10月の新型設 備(同425トン)導入などを計画している。しかし、すべての設備が順 調に動いたとしても、残る汚染水を期限までに浄化することは困難だ。

菅義偉官房長官は4日、期限の達成が危ぶまれていることについて 「高性能の処理施設や、処理施設の増設計画が進んでおり、今年度の計 画に間に合わせるよう経産省から強く指示しているところ」と話した。

原題:Tepco Set to Miss Target for Fukushima Radioactive Water Cleanup(抜粋)

--取材協力:高橋舞子.

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