ゴールドマン本社地下の92基のアイスタンク、蓄電モデルに

米マンハッタンにあるゴールドマ ン・サックス・グループ本社のトレーディングフロアの地下深くに は、92基のタンクにマルガリータ340万杯分の氷が貯蔵されている。

ゴールドマンは夏季の間、電気料金が割安な夜間にこの総容量11ト ンのタンクに連結されたパイプに不凍冷却剤を循環させて氷を作ってい る。この氷は電力需要が高く追加料金が発生する翌日の昼間に同社の空 調システムに利用されている。

18世紀にニューイングランド地方にあった氷の貯蔵施設「アイスハ ウス」を起源とするこのような蓄熱空調システムの支持者らは利用拡大 を働き掛けている。また、電力会社が将来の二酸化炭素(CO2)排出 抑制規則を順守する手段の一つとして、あるいは、電力需要が少ない時 間帯に発電量が増えることの多い太陽光発電や風力発電による電力を蓄 える方法の一つとして期待している。

ゴールドマンのタンクを製造した米CALMACマニュファクチャ リングのマーク・マクラッケン最高経営責任者(CEO)は「老朽化し た石炭火力発電所は段階的に廃止され、太陽光や風力、一部は原子力に 切り替えられるだろう」と予想。「これらの発電方法ではいずれも蓄電 装置を大いに活用する必要があり、蓄熱システムは容易に利用できる解 決手段だ」と語る。

ただ、蓄熱システムの導入はなかなか進んでいない。建物のオーナ ーがテナントの利益となる節電設備への投資を望まないことに加え、電 力会社は特に一般家庭用など大半の顧客を対象に、需要がピークとなる 時間帯に基づいて電力料金を減免しているからだ。送電網における再生 可能エネルギーの統合に関するリポートを執筆したワシントン州を拠点 とする電力コンサルタントのジム・ラザー氏は、価格面でのメリットが ない場合、アイスタンクの利用を増やすためには減税策または補助金制 度が必要になるかもしれないと述べた。

原題:Goldman’s Icy Tanks Seen as Path to Meet Carbon Rules (1) (抜粋)

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