ドル・円は102円台後半、中国景気への期待で円に売り圧力

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=102円台後半で推移。中国景気への期待を背景とした同国 株の上昇を背景に、午後は円に売り圧力がかかった。

午後3時半現在のドル・円相場は102円68銭付近。午前に付けた102 円48銭から午後には102円73銭まで円が水準を切り下げた。中国株式相 場は、政府が景気支援のため国有企業改革を加速させるとの観測を背景 に上海総合指数が大幅高となっている。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司エグゼクティブ・ ディレクターは、「中国の景気刺激期待が出ている」と指摘。日本以外 のアジア株の堅調を背景に、少なくとも円売りのサポートになっている と説明している。

ドル・円相場は前週末の海外市場で、米雇用統計前に付けた103 円03銭から、発表後は102円34銭までドル安が進行。主要10通貨に対す るドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は海外市場で 一時1023.42と、3月20日以来の水準に上昇した後、1018.54まで下落し た。

米雇用統計

1日に発表された7月の米雇用統計によると、非農業部門の雇用者 数(事業所調査、季節調整済み)は前月比20万9000人増と、ブルームバ ーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値23万人増を下回った。前月 は29万8000人増と、速報の28万8000人増から上方修正された。家計調査 に基づく7月の失業率は6.2%と、前月の6.1%から上昇した。

みずほ証券の五十嵐聡シニアFXストラテジストは、4-6月の米 国内総生産(GDP)が非常に強かったこともあり、利上げ時期が早ま る可能性を織り込んでドル買いが先行していたため、雇用統計の結果を 受けて調整に伴うドル売り圧力がかかったと説明。ただ、「足元の米経 済指標は決して悪い数字ではない」とし、102円台後半で値固めする展 開を見込んでいる。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した7月の製造業総合景況 指数は57.1と、2011年4月以来の水準に上昇。前月は55.3だった。ブル ームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は56だった。同指数 で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。雇用指数は58.2と、11年6月以 来の水準に上昇した。

上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉は、「米非農業部門雇用 者数は市場予想こそ下回ったものの、6カ月連続で20万人を超えてお り、労働参加率もわずかながら上昇していることを考えれば、労働市場 はイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が思っている以上のペー スで回復してきている」と指摘。「今後発表される小売売上高や消費者 物価指数の内容次第だが、市場は米国の利上げ前倒しへの期待を強めて くる」可能性があると言う。

ユーロは上値重い

ユーロ・ドル相場は前週末の海外市場で一時1ユーロ=1.3445ドル と、5営業日ぶりの水準までユーロ高・ドル安が進行。東京市場で は1.34ドル台前半で取引されている。

英マークイット・エコノミクスが1日発表したユーロ圏製造業購買 担当者指数(PMI)改定値は51.8と、前月から横ばい。先月公表の速 報値51.9から下方修正された。

今週はユーロ圏で、4日に6月の生産者物価指数(PPI)や5日 に同月の小売売上高が発表されるほか、7日には欧州中央銀行 (ECB)の政策決定会合が予定されている。

みずほ証の五十嵐氏は、ユーロ圏では消費者物価指数(CPI)の 伸びが鈍化しており、「追加措置が必要だという話になってくる可能性 がある」と指摘。基本的にユーロ・ドル相場は下方向だとみる。

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