債券先物は続伸、米債高受けて買い-日銀オペ結果で30年ゾーンに売り

債券先物相場は続伸。前週末の米国 債相場が市場予想を下回る雇用統計を受けて上昇したことが買い手掛か りとなった。半面、日本銀行が実施した国債買い入れオペの結果を受け て30年ゾーンは売りが優勢だった。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は前週末比6銭高の146円00 銭で開始し、直後に146円02銭まで上昇した。その後は上げ幅を縮める 展開となり、午後の取引開始後には一時1銭安の145円93銭を付けた が、すぐにプラス圏で推移。結局は5銭高の145円99銭で引けた。

クレディ・アグリコル証券の尾形和彦チーフエコノミストは、債券 市場では「米雇用統計が予想に届かず、米金利も低下した影響が大き い」と指摘。ただ、10年債入札をあすに控え、「大きく売買する状況で はない」とも述べた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の334回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.525%で 開始し、その後は0.53%で推移。午後3時前後から再び0.525%に下げ た。5年物の119回債利回りは横ばいの0.15%。

20年物の149回債利回りは0.5bp低い1.385%に下げていたが、午後 に入ると1.395%まで上昇。その後は横ばいの1.39%。30年物の43回債 利回りは1bp高い1.69%と、7月23日以来の高水準を付けた。

SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは、前週末の 米国債市場では雇用統計を受けて利回りが低下しており、あすに10年債 入札を控えているが、朝方の債券相場は強めだったと指摘。需給の良さ を背景に売り圧力は弱いとしながらも、「あすの午前には、入札に向け た調整伴う可能性が多少ともあるのではないか」とみている。

1日の米国債相場は反発。10年債利回りは前日比7bp低下の2.49% 程度。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回 ったため、金融当局が刺激策の縮小を加速させるとの見方が後退した。

早期の米利上げ懸念後退

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、米雇用統計について、 「総じて見ると、市場の景況感悪化をもたらしたというよりも、早期の 利上げ懸念を後退させた側面の方が大きそうだ」と分析。ただ、米国債 は買われたとは言えスティープ(傾斜)化、ドルもさほど売られていない とし、「金利低下圧力はさほど強くない」とみていた。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ4本(総額6300億円) の結果によると、残存期間1年超3年以下と3年超5年以下の応札倍率 は前回から上昇した。一方、10年超25年以下と25年超は低下。落札利回 りでは25年超が市場実勢より高めとなった。山田氏は「オペ結果を受け て、30年ゾーンが午後に入って売られている」と説明した。

財務省はあす5日午前、10年利付国債の価格競争入札を実施する。 前回入札された334回債と銘柄統合するリオープ発行で、表面利率(ク ーポン)は0.6%に据え置かれる見込み。発行額は2兆4000億円程度。

今回の入札について、大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテ ジストは、10年ゾーンは現在、利回り曲線上で目立つ割安感や割高感は ないとし、「可もなく不可もない結果」と予想している。

--取材協力:赤間信行.

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