8月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが4カ月ぶり高値から下落-雇用統計に反応

ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ドル指数は4カ月ぶり 高水準から下げた。7月の雇用者数の伸びが市場予想を下回ったこと で、来年に見込まれる政策金利引き上げについて、金融当局がペースを 加速させるとの観測が後退した。

ドルは円とユーロに対して値下がり。7月の雇用統計では雇用者数 の伸びが予想に届かず、失業率は上昇した。新興国通貨の動きを示す指 数は4カ月ぶり低水準。アルゼンチンの利払い不履行を受け、高リスク 資産の投資妙味が減退した。ポンドは4日続落。英国の製造業活動を示 す指数が予想を下回った。フェデラルファンド(FF)金利先物の動向 によれば、2015年7月までに政策金利が少なくとも0.5%に引き上げら れる確率は58%と、前日の65%から低下した。

インターマーケット・ストラテジーのアシュラフ・ライディ最高経 営責任者(CEO)は電子メールで、「きょう発表された雇用統計は期 待外れで、時期尚早な利上げへの懸念を和らげるのに十分な内容だっ た」と分析。その上で、「3カ月に及ぶユーロに対するドルの上昇トレ ンドはなお維持されている」と続けた。

ライディ氏は「ドル買い・スイスフラン売り」、また「ドル買い・ ユーロ売り」を推奨。ドル・ユーロ相場では、ユーロが1.3230ドルまで 下げると見込んでいる。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下 の1020.69。一時は0.2%高となる場面もあった。水準としては一 時1023.42と、3月20日以来の高水準を付けた。週間では0.7%高と、3 週連続高となった。

ドルは対ユーロではこの日0.3%下げて1ユーロ=1.3427ドル。週 初からの上げを消した。ドルは対円で0.2%安の1ドル=102円61銭。前 日までは10営業日続伸と、2001年以降で最長の連続高となっていた。ユ ーロは対円で0.1%高の1ユーロ=137円78銭。フランは0.3%高の1ド ル=0.9059フラン。

新興国通貨

新興国通貨ではインドネシア・ルピアが1.9%安と最大の下げ。イ ンド・ルピーも下げた。

主要新興国・地域の20通貨で構成されるブルームバーグの指数 は0.2%安の91.4816。これは3月26日以来の低水準。

アルゼンチン・ペソは13営業日続落。アルゼンチン政府は7月30 日、5億3900万ドルの利払いを履行しなかった。

ペソは公式レートで0.3%安の1ドル=8.2357ペソ。13営業日続落 は、1月14日までの43営業日続落以降で最長の連続安。

マークイット・エコノミクスが発表した7月の英製造業購買担当者 指数(PMI)は55.4と、前月の57.2(修正値)から低下し、1年ぶり 低水準だった。アナリスト予想は57.2だった。

ポンドは0.4%安の1ポンド=1.6821ドル。一時1.6814ドルと、6 月12日以来の安値を付けた。

米雇用統計

米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比20万9000人増加した。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は23万人増だっ た。前月は29万8000人増(速報28万8000人増)に上方修正された。

家計調査に基づく7月の失業率は6.2%と、前月の6.1%から上昇し た。

労働参加率は62.9%(前月62.8%)に上昇した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は「市場は予想を下回ったヘッドラインの数字に反応しているが、当社 は前月の上方修正や、労働参加率の改善を好感している」と指摘。「今 週はこの夏の市場のトーンを決定付けた」とし、投資家は「ドル買い・ ユーロ売り」や「ドル買い・円売り」に目を向けるだろうと続けた。

原題:Dollar Drops From Four-Month High on Jobs Miss; Pound Declines(抜粋)

◎米国株:続落、海外の危機が重し-雇用統計は低金利長期化示唆

米株式相場は続落。S&P500種株価指数は週間ベースで2年ぶり の大幅安となった。アルゼンチンやポルトガルをめぐる懸念が重しとな った。雇用統計は金融当局に低金利継続の余地がある可能性を示唆し た。

JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレーが下落。アルゼン チンが国債の利払いを行わなかったことについて、国債スワップデリバ ティブ協会(ISDA)が信用事由に当たると判定したことが背景。

一方、リンクトインは上昇。同社が示した売り上げ高見通しはアナ リスト予想を上回った。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も 高い。コスト削減が寄与し利益が予想を上回った。

S&P500種株価指数は前日比0.3%下げて1925.15で終了。週間で は2.7%下げて、2012年6月以来の大幅安となった。ダウ工業株30種平 均はこの日69.93ドル(0.4%)下落の16493.37ドル。

バール・アンド・ゲイナー(オハイオ州シンシナティ)のポートフ ォリオマネジャー、マット・マコーミック氏は電話インタビューで、 「ポルトガルの銀行だろうが、アルゼンチン、あるいは長引く中東情勢 不安だろうが、これらが投資家には重要な問題となっているようだ」と 指摘。「数週間前は材料視されていなかった地政学的問題が突然、より 相応な懸念となり始めており、それが売りのきっかけとなっている。投 資はリスク回避を強めている」と述べた。

ポルトガルやアルゼンチン

ポルトガルのエスピリト・サント銀行の株式はこの日、リスボン市 場で一時50%下落した後、売買停止となった。

アルゼンチンの国債利払い不履行について、ISDAは信用事由に 当たると判定。これにより10億ドル(約1025億円)相当のクレジット・ デフォルト・スワップ(CDS)の決済が引き起こされる。CDSの決 済を引き起こしたのは、ソブリン債としては2012年のギリシャ債再編以 来となる。

株価は一時もみ合いとなる場面もあった。米労働省が発表した7月 の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済 み)は前月比20万9000人増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値は23万人増だった。前月は29万8000人増 (速報28万8000人増)に上方修正された。

家計調査に基づく7月の失業率は6.2%と、前月の6.1%から上昇し た。平均時給と平均労働時間はいずれも前月比横ばいだった。

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント (PIMCO)のビル・グロース氏は米国の賃金が7月に前月比変わら ずとなったことを受けて、金融当局は緩和的な政策を継続するとの見方 を示した。

賃金

グロース氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、賃金は 「上がっていない」とし、「米国のメーンストリート(一般社会)の賃 金はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の最大懸案だ」と述 べた。

S&P500種の業種別10指数中7指数が下落。通信や金融株の下げ が目立った。生活必需品株は上昇した。

P&Gは3%高と、ダウ30種平均銘柄で値上がり率トップ。4-6 月(第4四半期)利益は市場予想を上回った。コスト削減とかみそり値 上げが寄与した。

リンクトインは12%高。7-9月(第 3四半期)売上高見通しは アナリストの予想を上回った。成長の勢いを取り戻すため、同社は新た な商品を投入し事業を拡大している。

原題:S&P 500 Caps Worst Week Since 2012 as Crises Overshadow Data(抜粋)

◎米国債:上昇、雇用の伸び悩みで緩和縮小めぐる観測後退

1日の米国債は上昇。5年債を中心に買われた。7月の雇用の伸び が市場予想を下回ったため、金融当局が刺激策の縮小を加速させるとの 見方が後退した。

政策金利の変動により敏感な5年債利回りは、4月以来の大幅な下 げとなった。米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数は前月比20万9000人増加した。先物動向によれば、来年6月ま でに政策金利を少なくとも0.5%に引き上げる確率は44%。1カ月前 は54%だった。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメントの債券トレーデ ィング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は、雇用統 計について、「当局に早期利上げを迫るほど十分な内容ではない」と述 べ、「平均時給は変わらずだった。つまり労働市場にはおおくのスラッ ク(たるみ)があることを示している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.66%。同年債(表面利率1.625%、2019年7月償 還)価格は14/32上げて99 26/32。

10年債利回りは7bp下げて2.49%。利回りは前日に2.61%と、7 月8日以来の高水準をつけた。30年債利回りは4bp下げて3.28%。

5年債と30年債の利回り格差は161.6bpに拡大。償還期限の短い 国債を中心に利回りが低下したことが背景にある。7月30日には149b pと、2009年1月以来の最小となった。

アルゼンチンの債務利払い問題

ポルトガルのエスピリト・サント銀行の株取引が停止されたほか、 アルゼンチンが国債の利払いを行わなかったことについて国債スワップ デリバティブ協会(ISDA)が信用事由に当たると判定したことを受 けて、国債は上げ幅を拡大した。

信用事由の判定により10億ドル相当のクレジット・デフォルト・ス ワップ(CDS)の決済が引き起こされる。CDSの決済を引き起こし たのは、ソブリン債としては2012年のギリシャ債再編以来となる。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のビル・グロース氏は、米国の賃金が7月に前月比変わらずとなったこ とを受けて、金融当局は緩和的な政策を継続するとの見方を示した。グ ロース氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、米国や他の主要 中央銀行は「長期にわたり低金利を維持しなくてはならない」と述べ た。

米雇用統計

ブルームバーグ・ニュースがまとめた7月の雇用統計のエコノミス ト予想中央値は23万人増だった。前月は29万8000人増(速報28万8000人 増)に上方修正された。平均時給は前月比変わらずの24.45ドルとなっ た。

米商務省が発表した6月の米個人消費支出(PCE)総合価格指数 は前年比1.6%上昇。5月は1.7%の上昇だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では10年債利回りは年 末までに3.11%に上昇する。

原題:Treasuries Gain After Growth in U.S. Employment Trails Forecast(抜粋)

◎NY金:反発、雇用の伸び予想下回る-低金利長期化の観測

ニューヨーク金先物相場は反発。1週間ぶりの大幅高となった。米 雇用者の伸びが市場予想を下回ったことを背景に、金融当局が低金利を 維持するとの観測が強まった。

ペンション・パートナーズの最高投資責任者(CIO)、エドワー ド・デンプシー氏は電話インタビューで、「この日の数字は経済成長が 市場の期待に沿っていないことを示唆している」と指摘。「利上げは近 くないことをこの数字が示したと市場は受け止めた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.9%高の1オンス=1294.80ドルで終了。中心限月として は7月25日以来の大幅上昇となった。

原題:Gold Climbs Most in a Week on U.S. Rate Outlook With Jobs Data(抜粋)

◎NY原油:続落、週間では7カ月ぶり大幅安-需要減少観測で

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)は続落。製油所稼働率の低下に伴い原油需要が減少す るとの見方から、週間では7カ月ぶりの大幅安となった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の アナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「需給ファンダメ ンタルズの弱さが相場を圧迫している」と指摘。「製油所はメンテナン スの時期に入ろうとしており、原油の需要は減るだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比29セント(0.30%)安の1バレル=97.88ドルで終了。終値としては 2月6日以来の安値。週間では4.1%下げ、1月3日以来の大幅な値下 がり。

原題:WTI Crude Caps Biggest Weekly Decline in Seven Months on Demand(抜粋)

◎欧州株:約3カ月ぶり安値-アルセロールやバンシが安い

1日の欧州株式市場では指標のストックス欧州600指数が約3カ月 ぶりの安値となった。アルセロール・ミタルやバンシの利益が予想を下 回ったことが売り材料となった。

鉄鋼メーカーのアルセロールは2012年10月以降で最もきつい値下が り。同社は通期利益見通しも下方修正した。フランスの建設会社バンシ は約3年ぶりの大幅下落。仏通信会社イリアッドは7%値下がり。米携 帯電話会社TモバイルUSの過半数株を150億ドルで買い取る提案が嫌 気された。

ストックス欧州600指数は前日比1.2%安の331.91で終了。予想を下 回った米雇用統計を受けて米当局が低金利政策を長期維持するとの楽観 が高まり、一時は1.5%安だった下げ幅を縮小した。ブルームバーグが まとめたデータによれば、指数の株価収益率(PER、予想収益ベー ス)は15倍と、先月付けた4年半ぶり高水準となる15.7倍に近い。

オフィ・ジェスチョン・プリべ(パリ)の運用担当者ジャック・ポ ルタ氏は、「欧州では為替が企業に非常にマイナスの影響を及ぼして経 済が脆弱(ぜいじゃく)なほか、バリュエーション(株価評価)も魅力 的ではない」と述べ、「これでは株式を購入する気分になれない。発表 された企業業績は悪く、センチメントも弱気になった」と続けた。

1日の西欧市場では17カ国中16カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE100指数は0.8%、仏CAC40指数は1%それぞれ下げた。独 DAX指数は2.1%安となった。スイス市場は祝日のため休場だった。

米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比20万9000人増加した。エコノミ スト予想中央値は23万人増だった。前月は29万8000人増。失業率 は6.2%に上昇した。

原題:European Stocks Slide to Three-Month Low as ArcelorMittal Falls(抜粋)

◎欧州債:イタリア債下落、製造業指標で-スペイン債も下げる

1日の欧州債市場でイタリア国債が下落。週間ベースでは、先月11 日終了週以降初めて下げた。株安に加え、製造業指標がエコノミスト予 想を下回り、高利回り資産の需要が後退した。

スペイン国債も売られた。アルゼンチンの利払い不履行などを背景 に世界的な株安となった。ポルトガル国債も下落。同国のエスピリト・ サント銀行株が6営業日続落となった。この日発表された7月の製造業 購買担当者指数(PMI)によれば、イタリアとスペインで製造業活動 が鈍化。ユーロ圏全体の製造業PMIは速報値から下方修正された。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ス タメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「総じて市場はリスクオフの 状態で、これがスペインやイタリアなどの周辺国債に影響を及ぼしてい る」と述べ、「アルゼンチンのデフォルトや予想を下回った指標に加え て、企業業績や地政学的見通し、ポルトガル銀行業界をめぐる懸念」が 相場下落の理由だと指摘した。

ロンドン時間午後5時現在、イタリア10年債利回りは前日比6ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.76%。前週末比では5 bp上げた。同国債(表面利率3.75%、2024年9月償還)価格はこの 日、0.58下げ108.835となった。

同年限のスペイン国債利回りも6bp上げて2.56%。前週末 は2.54%だった。7月30日には2.451%まで下げ、ブルームバーグがデ ータ集計を開始した1993年以降の最低を付けた。ポルトガル10年債利回 りは前日比9bp上昇し3.70%。

マークイット・エコノミクスとADACIが発表した7月のイタリ ア製造業PMIは51.9と、前月の52.6を下回り昨年11月以来の低水準と なった。エコノミストの予想中央値は52.5。ユーロ圏製造業PMI改定 値は51.8と、速報値の51.9から下方修正された。

ドイツ10年債利回りは2bp低下の1.13%。一時は4bp上昇し た。先月29日には過去最低の1.109%に達した。

原題:Italian Bonds Fall With Spain’s as Data Miss Estimates (Correct)(抜粋)

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