欧州の航空機メーカー、エアバス・ グループは超大型旅客機A380について、スカイマークが発注した6 機の購入契約を解除したと発表した。一方、スカイマーク側は「諦めた わけではない」としている。

エアバスは29日、スカイマークとの「協議の結果及び同社の意向を 踏まえて、契約上の権利を行使」して、「6機のA380購入契約を解 除する通知を行った」と文書で発表した。エアバスは「契約に基づくあ らゆる権利及び救済手段を行使する予定」としている。

スカイマークの西久保愼一社長は同日、都内で会見を開き、A38 0導入を「諦めたわけではない」として、エアバスと話し合いを通じて 関係修復をして、同型機を少なくとも2機購入したいと述べた。スカイ マークは同型機を国際線に投入する予定。同氏によると今月31日が両社 の交渉期限だという。

A380を発注した日本の航空会社は国内3位のスカイマークの み。2011年に4機を正式契約後、2機を追加した。旅客機として世界最 大かつ最も高額な同機のカタログ価格は1機当たり4億1400万ドル (約422億円)。発表資料によると、6機分の投資予定額を1915億8500 万円としていた。

スカイマークは前期、燃費高騰の影響などで、純損失が18億円とな り5期ぶりの赤字に転落した。同社財務担当の有森正和常務は2月のイ ンタビューで、年末にもA380を国際線に就航させ、旅客数を大幅に 増やし黒字化する計画だと述べていた。5月15日の決算資料では、今期 は3億5400万円の純利益を見込むとしている。

ファクスで連絡

会見での西久保社長によると、27日の夕方にエアバスからファクス で購入キャンセルの連絡があり、同氏は「不信感を募らせる対応」とし て「エアバス側の真意はいまだ確認できていない」と述べた。西久保氏 は赤字業績が要因だったと考えており、「業績回復を待つように申し入 れていたが聞き入れられなかった」と話した。

同氏によると、スカイマークはエアバスに、3機分の一部としてす でに265億円を支払ったものの、違約金は「現在ではゼロを希望」して おり、その後の支払いは止めているという。

西久保社長が29日、ウェブサイトで発表した声明によると、両社は 4月から交渉していた。エアバスは契約変更の条件として、スカイマー クに「大手航空会社の傘下に入ること」を求め、それを拒否して導入を キャンセルした場合には「常識を逸脱した法外な違約金を提示」したと いう。具体的な金額については触れていない。

「根気よく協議」

同氏は「他社の傘下に入ることなど考えられません」として、エア バスと「根気よく協議し解決策を見出していく」と声明で述べている。

スカイマーク株は29日午前の取引で一時前日比11.8%高となった が、その後下げに転じ午後には11年5月以来の日中下落率となる15%安 まで下げた。13%安の250円で取引を終えた。

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