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BNP米制裁違反で有罪認め9100億円支払い同意-ドル決済禁止

米国の経済制裁対象国との違法取引 で訴追されたフランス最大の銀行BNPパリバは6月30日、有罪を認め て89億7000万ドル(約9100億円)を支払うことで米当局と合意した。米 国の制裁違反の罰金としては過去最高額となる。

BNPは裁判所に提出した文書で、2004年から12年にかけて米国の 制裁対象国であるスーダンとイラン、キューバに関係する約90億ドルの 資金を処理したことを認めた。同行は石油・ガス商品ファイナンス部門 の米ドル決済業務を1年間にわたり禁止される。13人の幹部の退職にも 同意した。

ニューヨーク州金融サービス局は、BNPと米当局との合意の一環 として、ジョルジュ・ショドロン・ドクルセル共同最高執行責任者 (COO)とコンプライアンス(法令順守)部門元責任者のビビアン・ レビガルブア氏、法人投資銀行ストラクチャードファイナンス元責任者 のドミニク・レミー氏ら13人の経営幹部の退職を同行に要求した。

ホルダー米司法長官は「BNPパリバは禁止された取引を隠して記 録を隠蔽(いんぺい)し、米当局を欺くために手の込んだ操作まで行っ た。制裁が効力を持つためには、違反は処罰されなければならない」と 述べた。

ドル決済は第三者を通じて

BNPは発表文で、米国で免許が取り消されることはなく、業務遂 行能力に影響はないとした上で、禁止対象となる15年のドル決済につい ては、第三者を通じて行うと説明した。フランス銀行(中央銀行)は罰 金支払いと決済業務禁止の影響を吸収できるとの見解を示した。

同行は4-6月(第2四半期)に58億ユーロ(約8050億円)の「特 別費用」を計上し、14年の配当は13年と同水準の1株当たり1.50ユーロ を維持する計画だ。

欧州の主要銀行が米国の法廷で有罪を認定するのは、スイス銀行2 位クレディ・スイス・グループに続き、過去2カ月でBNPが2行目と なる。クレディ・スイスは5月19日に米国人顧客の脱税ほう助の罪を認 め、罰金26億ドル(約2640億円)の支払いに応じた。

米連邦準備制度理事会(FRB)によると、BNPが89億7000万ド ルを支払うことで、FRBのほか、司法省と財務省外国資産管理局 (OFAC)、ニューヨーク州地検、ニューヨーク州金融サービス局に よる捜査および調査が決着する。

ニューヨーク州のマンハッタン地検のサイラス・バンス首席検事 は30日、業務記録の改ざんと共謀の罪でBNPの訴追を請求。BNPは 州裁判所で有罪を認めた。別の共謀罪については7月9日に連邦裁判所 で有罪答弁を行う。

サテライト銀行

BNPの捜査は、パリとジュネーブの商品取引ファイナス業務が焦 点となっており、事情に詳しい複数の関係者によれば、そこで勤務して いた幹部のうち、約30人が12年以降に退職や休職、解雇、配置転換で職 場を離れた。

司法省によれば、BNPによる違法な支払いの多くは、制裁対象国 であるスーダンの団体のために行われた。同行は取引を隠すために「サ テライト銀行」を利用し、06年7月から07年6月の間に米国経由で約64 億ドルの資金をスーダンの団体のために処理した。

米当局によると、この種の取引には「スーダンが米国の制裁対象国 であるため、米ドル口座の引き落としの際に支払指図書でわれわれの名 前に触れないよう配慮を求める」という指示が添えられていたという。

原題:BNP to Pay $8.97 Billion After Guilty Plea in Sanctions Probe(抜粋)

--取材協力:Tiffany Kary.

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