ドルは101円後半、米長期金利の戻りが下支え-米指標を見極め

東京外国為替市場では、円が上昇。 日本の消費者物価指数(CPI)の上昇ペースは、日本銀行の既定路線 で推移しているとの見方を背景に、追加緩和期待が後退し、円買いがや や優勢となった。

午後3時15分現在のドル・円相場は1ドル=101円59銭前後。円は 朝方に付けた101円79銭を下値に一時101円49銭まで水準を切り上げた。 前日の海外市場では、米長期金利の大幅低下を背景に一時101円43銭を 付け、5営業日ぶりの水準までドル安・円高が進んでいた。

マネースクウェア・ジャパン市場調査室の山岸永幸シニアアナリス トは、CPIの結果はおおむね市場の予想通りだったと指摘。「日銀の 既定路線通りということなので、足元の金融政策を変える必要がないと 判断されてしまう」と言い、目先の円高につながっていると説明した。

総務省の発表によると、生鮮食品を除いた全国の4月コアCPIは 前年同月比で3.2%の上昇と、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市 場予想の中央値3.1%上昇を上回った。同指数は1991年以来の伸びとな った。先行指標とされる東京都区部の5月中旬速報はコアCPIが 同2.8%上昇と13カ月連続でプラスとなった。市場の予想中央値は 同2.9%上昇だった。

米金利動向を注視

29日の米国債市場では、10年債の利回りが一時2.40%と、昨年6 月21日以来の水準に低下。その後は2.46%付近で推移している。同日に 発表された1-3月期の米国内総生産(GDP)の改定値は前期比1% 減と、速報値の0.1%増から下方修正された。

バークレイズのFXストラテジスト、逆井雄紀氏(ニューヨーク在 勤)は、「米国の金利はだいぶ下がっていて、ここから一段と下がると いうのはよほどのサプライズがないと考えにくい」と指摘。ドル・円相 場は米経済指標の結果次第だとした上で、「上方向のリスクの方が大き い」とみる。

米国では30日に4月の個人消費支出のほか、ミシガン大学消費者マ インド指数などの指標発表が控えている。逆井氏は、「米経済の緩やか な回復シナリオは揺らいでいない」とし、「問題はインフレ圧力がどれ くらい強まるのかということで、そこが鍵になる」と話す。

--取材協力:大塚美佳.

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