コンテンツにスキップする

超長期債が安い、オペ減額観測が重し-5年債は1年2カ月ぶり低水準

債券市場では超長期債が安い。前日 に米国債相場が下落したことに加えて、日本銀行の国債買い入れ運用見 直しで超長期ゾーンが減額されるとの観測が重しとなった。半面、新発 5年債利回りは1年2カ月ぶり低水準を付けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは横ばいの0.575%で始まった。午後に入ると0.5ベーシスポイン ト(bp)低下の0.57%に低下。いったんは0.575%に戻したが、再 び0.57%。5年物の117回債利回りは0.5bp低い0.17%と、新発債として は昨年4月8日以来の低水準を付けた。

20年物の148回債利回りは一時1bp高い1.445%に上昇した。その後 は横ばいの1.44%。30年物の42回債利回りは1.5bp高い1.685%まで上昇 した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、海外金利低下の一服や 日本銀行の買いオペ運用見直し、来週の10年債と30年債入札への準備な どが弱気材料だと指摘。「きのう10年債利回りが0.56%を付けており、 ここから上値を追いかけていくには、ドル安、株安に伴い日銀追加緩和 の期待が膨らんでくることが必要で、米雇用統計が下振れないとその流 れは生まれないだろう」と言う。

長期国債先物市場で中心限月の6月物は、前日比7銭安の145円43 銭で開始し、直後に145円41銭まで下落。株価の軟化を背景に水準を切 り上げ、午後に入ると一時3銭高の145円53銭まで上昇した。その後は もみ合いとなり、結局は横ばいの145円50銭で引けた。

29日の米国債相場は引けにかけて下落。米10年債利回りは前日比 2bp上昇の2.46%程度。一時は2.40%と約11カ月ぶり低水準を付けてい た。30日の東京株式相場は朝高後に軟化。TOPIXは小幅続伸となっ たが、日経平均株価は反落した。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本(総額は9000億円 程度)の結果によると、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以 下」の応札倍率が前回より低下した。一方、「5年超10年以下」はやや 上昇した。

日銀が29日発表したオペの運営方針の見直しによると、「10年超」 の1回当たりの額を1500億-3500億円程度と、従来の2000億-3000億円 程度から幅を拡大する。一方、「1年以下」は1100億-2000億円程度と する。これまでは1100億円程度だった。超長期債に減額懸念が出ている 一方、短いゾーンには増額観測が出ている。他の年限の買い入れ額など は従来通りとする。

マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ 長は、オペの運用見直しで「超長期債の買い入れ額が減る可能性が意識 されており、超長期債の重しとなっている」と話した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE