昨年11月に上場したITベンチャ ー、じげんは今期に複数の合併・買収(M&A)を行い、目標とする時 価総額1兆円の早期実現を狙う。ソフトバンクの孫正義社長のスピード 経営を上回る意気込みだ。

各種ウェブサービスを手掛けるじげんの平尾丈社長(31)はブルー ムバーグの取材で、夏にも数億円から数十億円規模の買収を複数発表す ると述べた。M&Aを通じて現在の転職サイトなど15のウェブサイトで 構成されるプラットフォームをさらに拡充する考え。今後開拓する可能 性のある分野の例として、平尾氏は新卒者の職探しやホテル予約などの サービスを挙げた。51億円相当の株式公開で同社が得た実質調達分9億 円の一部をM&Aに充てる考えだ。

同社の時価総額は上場時から半年で1.5倍に増え、現在は500億円 弱。これを10年以内に20倍の1兆円まで引き上げるのが目標で、M&A などによる新規事業の開拓を図る。孫氏は約25年かけてソフトバンクの 時価総額を10兆円規模に育てたが、平尾社長は20年以内にその水準を実 現させたいとの意気込みを見せた。

平尾氏は28日の取材で「IT業界の企業開発集団」となり、既存事 業とシナジーの見込める新規事業を次々に展開していくと述べた。同氏 は孫氏が主宰する経営塾、ソフトバンクアカデミアで受講している。

じげんは2月にネット証券のインターキャピタルの買収を発表し、 証券業への参入など新規事業への取り組みを加速させている。今後はオ ンラインからオフラインへと事業を拡大し、スーパーの買い物などで人 々の購買意思決定をサポートするアプリケーションにも力を入れると平 尾氏は語った。

25歳で経営者に

平尾氏は慶応義塾大学在学中にクーポンや求人などのネットサービ ス分野で起業し、卒業後にリクルートホールディングスに入社した。リ クルートでは25歳でじげんの前身であるドリコムジェネレーティッドメ ディアの代表取締役に抜てきされ、2010年にマネジメント・バイアウト (MBO)を実施して会社名をじげんに変更した。

じげんの月間ユニークユーザー数は現在約700万人で、平尾氏によ ると今のペースで成長すれば今期中には1000万人を超えるという。

現在の国内外の従業員数は110人。3月に新宿に移転した本社では 約80人が働いているが、買収後の人員増を考慮し、300人程度を収容す ることができるという。

じげん株は30日、一時前日比16%高まで上げた後、15%高の1010円 で取引を終えた。

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