NY外為:ドルが7週ぶり高値から下落-米GDP縮小に反応

ニューヨーク外国為替市場ではドル が7週ぶり高値から下落。1-3月(第1四半期)の米実質国内総生産 (GDP)改定値で経済が3年ぶりにマイナス成長となったことが示さ れ、成長押し上げに向け金融当局が過去最低水準の政策金利を維持する 正当性が裏付けられた。

ユーロは3カ月半ぶり安値付近から上昇。欧州中央銀行(ECB) が来週の政策委員会で刺激策拡大を決定するとの観測が広がる中、同委 メンバーのコスタ・ポルトガル銀行(中銀)総裁は30日に発言する。主 要通貨ではオーストラリア・ドルが大きく上昇。企業の設備投資に増加 の兆しが見られた。中国人民元は6営業日ぶりに上昇。下げは行き過ぎ との見方が一部に広がった。ドルはこの日売られたものの、失業保険申 請件数が減少したことから、下げは限定的となった。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の為 替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は「GDPは 予想よりも若干悪かった」とし、「金利の低下が続けば、短期的にドル にはややマイナスだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%下げ て1011.28。前日は一時1013.55と、4月8日以来の高値を付けた。

ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3602ドル。前日は2月13 日以来の安値に下げた。対円ではこの日ほぼ変わらずの1ユーロ=138 円45銭。ドルは対円で1ドル=101円79銭。

ECB政策

ECBのメルシュ理事は前日、ECBは伝統、非伝統いずれの措置 導入にもやぶさかでないと述べた。ブルームバーグ・ニュースのエコノ ミスト調査によれば、30日発表のドイツの4月の小売売上高は前月 比0.2%増が見込まれている。3月は0.1%増と、今年に入り最も低い伸 びだった。

ECBは6月5日に政策委員会を開き、利下げの是非を決定する。 同月3日にはユーロ圏の5月の消費者物価指数(CPI)が発表され る。

米GDP改定値

米商務省が29日発表した第1四半期の実質GDP(季節調整済み、 年率)改定値は前期比1%減と、速報値の0.1%増から下方修正され た。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「もうすぐ6月だと いうのに第1四半期の話をしている。ただ明らかに弱い数字だった」と し、「私も他の投資家同様にドルには強気だ。長期的なファンダメンタ ルズの指標の大半を見ると、米国の成長見通しは欧州よりもしっかりし ているようだ」と述べた。

豪ドルは0.8%高の1豪ドル=0.9307米ドル。1-3月の民間設備 投資は前期比4.2%減となった。ブルームバーグがまとめた市場予想 は1.5%減だった。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのシニア通貨ストラテジスト、ス ー・トリン氏(香港在勤)は「1-3月の民間設備投資は予想より悪か った。ただ細部を見ると、より堅実な内容だ。今後の設備投資の計画は 予想より力強かった」と分析した。

原題:Dollar Falls From 7-Week High as Economy Shrinks; Aussie Gains(抜粋)

--取材協力:Fion Li.

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