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円がじり高、欧米金利低下で買い圧力-ECBの追加緩和見極め

東京外国為替市場では円がじり高で 推移した。米国や欧州の金利低下を受け、円に対する買い圧力が根強く 残った。

円は対ドルで早朝に付けた1ドル=101円85銭前後から一時101円65 銭まで上昇。前日の海外市場で付けた23日以来の円高値にあと1銭と迫 り、その後も同水準付近で推移した。午後3時21分現在は101円71銭前 後。

大和証券の亀岡裕次チーフ為替ストラテジストは、「基本的に米金 利の低下もどちらかというと欧州要因で下げている部分が大きい」と言 い、ECB(欧州中央銀行)の追加緩和観測の影響を受けるのも「あと わずかだろう」と指摘。海外金利が下げ止まってくれば、円高圧力も弱 まるとの見方を示した。

ユーロ・円相場は1ユーロ=138円台半ばから一時138円22銭まで円 買いが進み、先週付けた2月6日以来の円高値(138円15銭)に接近。 同時刻現在は138円37銭前後となっている。一方、ユーロ・ドル相場は 前日の海外市場で付けた3カ月半ぶりユーロ安・ドル高水準(1.3589ド ル)付近から1.3610ドルまで値を戻す場面があった。

欧米金利低下

前日の米国債相場は上昇。ECBの追加緩和観測を背景に欧州債相 場が上昇(利回りは低下)したのにつれて、米10年債利回りは一 時2.43%と昨年7月3日以来の低水準を付けた。欧州債市場ではドイツ の5年債利回りのほか、スペインやベルギーの国債利回りが過去最低を 記録した。

三井住友銀行市場営業部ニューヨークトレーディンググループの柳 谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、「米金利はどこまで下がり 続けるか読みづらい」としながらも、月末の債券買いフローが一巡し、 来週発表の米雇用統計などの数字次第では「反転するのではないか」と 予想。ドル・円も「今週は頭が重い展開が続くのではないかと思うが、 来週はその流れが変わる可能性も十分ある」と話した。

米国ではこの日、1-3月期(第1四半期)の国内総生産 (GDP)改定値が発表される。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想の予想中央値は前期比年率0.5%減。速報値は0.1%増 だった。

追加緩和観測

ECBのメルシュ理事は28日都内で、ECBには行動する余地があ り、さまざまな措置を組み合わせることができると発言した。また、中 銀預金金利をマイナスにするかどうかは政策委員会が決定すると述べ た。

大和証の亀岡氏は、追加緩和について、「市場は複数の措置の可能 性があることをだいぶ織り込んだと思う」と言い、来週6月5日の ECB会合で、たとえば利下げと債券購入の不胎化停止が決まっても、 「あまり金利は下がらずに、その翌日の米雇用統計の結果に反応する可 能性がある」と指摘した。

一方、三井住友銀の柳谷氏は、ユーロについて、ECB会合に向け て期待がかなり盛り上がっているが、政策金利の引き下げだけでは一段 の下落に限界があると指摘。「何らかのQE(量的緩和)が必要になる のではないか」と話していた。

--取材協力:大塚美佳.

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