日経平均ことし初の5日続伸、米統計とリスク選好-建設高い

東京株式相場は、日経平均株価がこ とし初の5日続伸。米国の耐久財や住宅統計の改善が好感され、米独株 式の最高値更新など世界的な株高トレンドの中でリスク資産を選好する 買いが優勢だった。優遇税制の延長観測やアナリストによる投資判断引 き上げを受け、建設株が上昇。水産・農林や保険株も高い。

TOPIXの終値は前日比3.06ポイント(0.3%)高の1198.17、日 経平均株価は34円43銭(0.2%)高の1万4670円95銭。両指数が5日連 続で上昇したのは、TOPIXが4月3日、日経平均が昨年12月30日ま でそれぞれ9日続伸して以来。

ベイビュー・アセット・マネジメントの佐久間康郎執行役員は、米 国の景況感改善や株価の高値更新などを背景に、「先週初からプット・ コールレシオが急激に上がってきており、信用取引の売り方の損益率か らも、短期リバウンド局面に入る感じはしていた」と指摘。ただ、日経 平均で1万5000円を上値にした「ボックス圏内にとどまる動きと捉えて いる」と言う。

27日発表の4月の米製造業耐久財受注額は、前月比で0.8%増と市 場予想の0.7%減より良く、3カ月連続でプラスとなった。3月のS& P/ケース・シラー住宅価格指数も166.80と、市場予想の166.23を上回 った。企業買収の動きも好感され、同日の米S&P500種株価指数 は0.6%高の1911.91と史上最高値を更新。ドイツのDAX指数も5連騰 で、最高値を更新した。

また、きょうの為替相場は1ドル=101円90銭-102円付近と、前日 の東京株式市場の終値時点101円93銭に比べ横ばい。米国を中心とした 世界経済の先行き、リスク資産が買われる動きへの安心感、為替の落ち 着きを背景に、きょうの日本株は小幅高で取引を開始。連騰への警戒で 日経平均は朝方に一時マイナス圏に沈んだが、アジア株が総じて堅調だ ったことも支援し、午後はプラス圏で安定した。

実質6月入り、徐々に政策期待の声も

野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテ ジストは、米国情勢について「今までは金利が下がり、景気回復に対し 疑念が持たれていたが、金利上昇が行き過ぎた年末の調整、1-3月統 計は天候要因によるものとほぼ示され、コンフィデンス(信頼)はやや 戻っている」と話した。

また国内面では、実質6月相場入りで政策期待感も浮上しつつあ り、優遇税制の延長観測やアナリストによる投資判断引き上げを受け、 建設株が終日強い動きを見せた。パインブリッジ・インベストメンツの 前野達志運用本部長は、6月発表予定の成長戦略など「アベノミクスに 対する期待が少し出てきた」と見ている。

東証1部33業種は水産・農林、建設、保険、金属製品、その他金 融、鉱業、情報・通信、食料品、機械、化学など21業種が上昇。不動 産、海運、石油・石炭製品、鉄鋼、パルプ・紙、その他製品、ガラス・ 土石製品など12業種は安い。

売買代金上位ではアイフル、東芝、ケネディクス、大成建設、ヤマ ダ電機、三菱重工業、鹿島、富士フイルムホールディングス、清水建設 が上昇。強い動きの建設株については、政府が都市開発促進税制を2年 ほど延長する検討に入った、と28日付の日本経済新聞朝刊が報道。大成 建と鹿島にはシティグループ証券、清水建にはメリルリンチ日本証券が 投資判断を「買い」に上げる材料もあった。

一方、三井不動産は下落。オフィスや商業・物流施設などへの投資 を積極化するため、新株発行などによる公募増資で最大3246億円の資金 を調達すると前日発表、1株価値の希薄化が嫌気された。ソニーやホン ダ、JR東日本、三井住友トラスト・ホールディングスも下げた。東証 1部の売買高は19億8317万株、売買代金は1兆7899億円。値上がり銘柄 数は993、値下がりは661。

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