米国債:2年債直接入札は年初来最高-利上げペース鈍化観測

米国債市場では2年債入札(発行 額310億ドル)で年金基金や保険会社の落札全体に占める割合が年初来 で最高となった。利上げペースが従来考えられていたよりも緩やかにな るとの見方が背景にある。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)を除く直接入 札者の落札全体に占める割合は25.2%と、2013年12月以来の最高だっ た。利上げが近いとの観測が後退したことを背景に、既発2年債利回り は過去4週間、週間ベースで低下している。30年債は上昇。債券運用担 当者が持ち高をベンチマーク(基準)の指数に合わせる動きが影響し た。

RBSセキュリティーズのストラテジスト、ガブリエル・マン氏は 「持続的な成長を遂げ、労働市場のスラック(たるみ)が縮小するま で、金融当局は短期金利を低位に抑制する姿勢を維持している。売り意 欲はさほどない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発2年債利回りは0.35%。同年債(表面利 率0.375%、2016年4月償還)は100 2/32。

30年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 の3.36%。月初からは10bp低下しており、このまま5月を終えれば5 カ月連続と、2006年下半期以来の長期的な低下局面となる。10年債利回 りは2bp低下の2.51%。一時は2bp上昇する場面もあった。

2年債と金融政策

金融政策に敏感な2年債利回りは過去1カ月に低下。利上げが近い との懸念を金融当局者が払拭(ふっしょく)したことが背景にある。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は7日の議会証言 で、雇用市場の改善が続けば、量的緩和を今秋に終了させる意向を示唆 した。

ただ、インフレや雇用の指標は依然として金融当局の目標から程遠 い状況にあるとし、「高レベルの金融緩和策が引き続き正当化される」 と述べた。

モントリオール銀行の債券戦略責任者、マーガレット・ケリンズ氏 (シカゴ在勤)は20日の電話インタビューで、「債券市場は異例に動き が遅い米当局を織り込み済みだ」と指摘。「潜在成長は長期金利の重要 な決定要因であり、大多数の人は潜在成長率の低下を材料に買ってい る」と説明した。

2年債入札

2年債入札で海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は18.9% と、13年1月以来の低水準。過去10回の平均は27.4%だった。

2年債の最高落札利回りは0.392%。入札直前の市場予想は0.390% だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.52倍と、過去10回の平 均値である3.35倍を上回った。

28日には130億ドル相当の2年物変動利付債、350億相当の5年債入 札がある。29日には290億ドル規模の7年債入札が控えている。

原題:U.S. 2-Year Notes Draw Most Direct Bids This Year on Fed Outlook(抜粋)

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