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フィリピンやマレーシア通貨に一段の上昇観測-バーツ回避で

フィリピン・ペソとマレーシア・リ ンギットは東南アジア通貨の中でパフォーマンス最下位からトップに躍 り出ている。両国の金融当局による利上げの示唆や、軍事クーデターが 起きたタイからの資金の逃避先を投資家が求めていることが背景。

フィリピン、マレーシアとも昨年12月以降、インフレ率が政策金利 を上回っており、5月に入ってからペソは2.1%、リンギットは1.7%そ れぞれ上昇した。両通貨とも1-3月(第1四半期)のパフォーマンス は東南アジア通貨の中で最も悪かった。世界のファンドはタイ株式・債 券市場から計17億ドル(約1730億円)を引き揚げ、通貨バーツは今月に 入って0.6%下落している。

タイではクーデターによって景気てこ入れに向けた利下げの可能性 が高まったとの観測があり、国際投信投資顧問は、同国から投資家が資 金を引き揚げることでリンギットとペソにはさらなる上昇余地があると 指摘する。マレーシア中央銀行が金融の不均衡に対応するため金融政策 を調整する可能性を示唆し、フィリピン中銀もインフレ抑制に乗り出す 意向を示したことから、ドイツ銀行とクレディ・スイス・グループは両 国通貨の買いを勧めている。

イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)の投資責 任者として約1000億ドルの運用に携わるグアン・イ・ロウ氏は26日の電 話取材で、「金融政策の正常化あるいは引き締めという意味で、マレー シアとフィリピンの中銀が他のアジア諸国より若干先行しているとの見 方が両国通貨を支えている」と指摘した。

フィリピン中銀は2012年10月以降、政策金利を過去最低水準 の3.5%に据え置いている。同国の4月の消費者物価は前年同月比4.1% 上昇した。マレーシア中銀は11年5月から政策金利を3%に維持。同国 のインフレ率は3月に約3年ぶり高水準の3.5%を記録。4月は3.4%だ った。

原題:Deutsche Bank Favors Peso as Investors Escape Baht: Asean Credit(抜粋)

--取材協力:Elffie Chew、Yanping Li.

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