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斉藤公明税調会長:法人減税より消費税軽減税率優先を-インタビュー

公明党は法人実効税率の引き下げは 中長期的に必要な課題だが、当面は来年10月に予定されている消費税 の10%への引き上げ時の軽減税率導入を優先するべきだとの立場で、今 週から本格化する自民党との協議に臨む方針。斉藤鉄夫税制調査会長 が26日のインタビューで明らかにした。

政府は4月に消費税率を8%に引き上げたが、来年10月には10%に 再増税する予定。斉藤氏は、「個人の課税を増やしている時に法人税を 下げることに対しての国民の理解はなかなか追いつかないところがあ る」と指摘。公明党は「軽減税率の導入の方が先である、法人税は急が ないでゆっくり議論しましょうという立場だ」と説明した。

自民、公明両党は軽減税率導入は消費税率「10%時」で合意してい るものの、引き上げと同時に実施できるかどうかは決まっていない。斉 藤氏は軽減税率の導入時期が確定すれば法人実効税率の引き下げ議論も 「個人への配慮もきちんとやるということが態度で示されれば、国民の 理解も得やすい」とも語った。導入時期確定を法人実効税率引き下げの 前提条件にするかどうかは明言しなかった。

安倍晋三政権は6月に取りまとめる見通しの「骨太の方針(経済財 政運営と改革の基本方針)」で、東京都で約35.6%と国際的に高い水準 にある法人実効税率の引き下げを盛り込む方針。具体的な引き下げ幅や 時期を書き込むには自民、公明両党との調整が不可欠だ。斉藤氏は中長 期的な方向性を出すことについては前向きに検討するものの、来年度か ら引き下げるかどうかは「別の問題」と語った。

復興特別法人税

法人負担の軽減策として、政府は実効税率に上乗せしていた復興特 別法人税を1年前倒しして2013年度末いっぱいで廃止している。

斉藤氏はインタビューで、これによる減税分が従業員の賃金増や下 請け企業への支援につながることを条件に与党が廃止を了承した経緯を 説明。政府がチェックして報告するよう求めているとして、実効税率引 き下げの議論は「復興特別法人税の1年前倒しの検証が済んでからだ。 減税しても従業員の給料アップに結び付かないのだったら、誰も許さな いのではないか」とも語った。

斉藤氏は仮に法人実効税率引き下げに踏み切る場合も、特定業界を 優遇する「租税特別措置」の見直しなどによる代替財源を捻出する必要 性にも言及。来年春からの法人実効税率引き下げは「あまりに議論する 時間がなさすぎる」との見解も示した。

消費税率10%

斉藤氏は1952年2月生まれの62歳。これまで党政調会長、環境相な どを歴任。野田佳彦前政権下で消費税増税を決めた民主、自民、公明3 党による社会保障・税一体改革をめぐる税制分野の協議には公明党側の 責任者として関わっていた。

消費増税法の付則には経済情勢次第で増税を延期できる条項が含ま れており、安倍首相は今年7-9月期の各種経済指標の結果も分析した 上で、年内に10%への増税を最終判断する方針。斉藤氏は10%への増税 は「世の中も世界もそれを前提に動いている。そうなるのが望ましい」 と指摘。首相の最終判断は「与党税制改正大綱や予算編成のことを考え ると、11月中には言っていただかないと対応できない」と述べた。

軽減税率の適用対象としては、食料品と新聞・出版を挙げるにとど め、衣料品など他の品目については検討しない考えも示した。与党税制 協議会では近く、食料品の具体的な対象について1)全食料品から酒、 外食を除く2)全食料品から酒、外食に菓子、飲料を除く-など8パタ ーンの案を近くまとめ、公表するという。

--取材協力:Isabel Reynolds.

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