日本株は小幅に4日続伸、紙パや素材堅調-欧州高、為替安定

東京株式相場は小幅に4日続伸。欧 州株高を受け、投資家の間でリスク選好の買いが先行したほか、為替の 安定が好感された。業種別ではパルプ・紙株のほか、鉄鋼や非鉄金属な ど素材関連株が上げ、精密機器株も堅調。

TOPIXの終値は前日比0.42ポイント(0.04%)高の1195.11、 日経平均株価は34円(0.2%)高の1万4636円52銭。

大和住銀投信投資顧問の岩間星二シニア・ファンドマネジャーは、 中国やウクライナのリスクがいったん「沈静化し、欧米株は上がってい る。投資家のリスク許容度が上がっている」と指摘した。ただ、日経平 均が「まだ1万4000-5000円のレンジ内に収まっているとの認識は変わ らない」とし、為替が1ドル=104-105円の円安、日本銀行の追加金融 緩和がなければ、「レンジを抜け切れない」とみている。

26日の欧州株は、ストックス欧州600指数が0.6%高の343.69と4日 続伸し、2008年1月以来の高値となった。欧州議会選挙の結果などを受 け、イタリアで銀行株の上げが目立った。また、きょうのドル・円相場 は1ドル=101円90銭台と、26日の東京株式市場の終値時点101円93銭に 対し安定推移。ユーロ・円も1ユーロ=139円10-20銭台と、前日終値 時点の138円84銭から円安方向で取引された。

きょうの日本株は、直近連騰の反動から小安く始まったが、早々に 上昇転換。海外株の堅調や為替動向に加え、チャート分析上の明るさ、 需給面の好転観測も支援材料になった。日経平均は22日に投資家の短期 売買コストである25日移動平均線を上回った後、きのうは中期コスト の75日線を超え、きょうは長期コストの200日線を一時上抜けた。

売り方の買い戻しも、引け際は失速

立花証券顧問の平野憲一氏は、「売り方が買い戻しているエネルギ ーが株高を呼んでいる」と言う。市場全体の売買代金に占める空売り比 率は26日時点で29.7と、3月10日以来の30割れとなっていた。

また、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロ圏に低インフ レが根付く兆候があれば、ECBは6月に措置を講じる用意があるとの 認識をあらためて示した。欧州の追加緩和観測は、対ユーロでの円高材 料となっている側面もあるが、世界的な流動性供給の要因として株式市 場全体にプラスになっている面もある。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジスト は、日本株にとって「為替がユーロ安の方向になり、良い話ではない が、流動性が豊富になる可能性があり、リスク資産にはありがたい」と 話している。

日経平均は午後早々に、きょうの高値となる141円高の1万4744円 まで上げ幅を拡大。ただ、アジア株の軟調、祝日休場明けの米国株動向 を見極めたいとの姿勢も徐々に広がり、取引終了にかけては持ち高整理 の売りが出て、失速した。

東証1部33業種はパルプ・紙、鉄鋼、証券・商品先物取引、陸運、 不動産、金属製品、精密機器、非鉄金属、ガラス・土石製品、化学な ど18業種が上昇。電気・ガス、海運、繊維、その他金融、鉱業、石油・ 石炭製品、輸送用機器、情報・通信など15業種は下げた。

売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買 い」に上げたセイコーエプソンが急伸。三井住友フィナンシャルグルー プ、楽天、JFEホールディングス、オリンパス、アマダ、リブセンス も高い。半面、JPモルガン証券による目標株価の引き下げがあった大 日本住友製薬は続落。東京ガスや電通も軟調、金融機関を割当先に種類 株を発行するユニチカは急落した。東証1部の売買高は19億7450万株、 売買代金は1兆7027億円。値上がり銘柄数は796、値下がりは845。

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