5月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが3カ月ぶり低水準、独景況感が低下

23日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが3カ月ぶり低水準を つけた。ドイツのIfo経済研究所がまとめた5月の独企業景況感指数 が前月から低下、欧州中央銀行(ECB)が来月にも追加緩和に動くと の観測が強まった。

ユーロは週間ベースでドルに対して3週連続で下落。今週実施され る欧州議会選挙では現体制に批判的な政党が勢力を拡大するとみられて いる。カナダ・ドルは上昇。4月の消費者物価指数(CPI)は伸びが 加速した。

HSBCホールディングスの為替ストラテジスト、ロバート・リン チ氏は電話インタビューで、「ドイツIfo景況感の予想が若干悪い方 向に外れたことで、対ドルでのユーロ売り意欲がある程度戻った」と述 べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.2%安の1ユ ーロ=1.3629ドル。一時は1.3616ドルと、2月13日以来の安値をつけ た。ユーロは対円でほぼ変わらずの1ユーロ=138円97銭。ドルは対円 で0.2%高の1ドル=101円97銭。

ユーロのネットショート

商品先物取引委員会(CFTC)によると、ヘッジファンドなど大 口投機家の対ドルでのユーロ下落を見込んだポジションが拡大した。20 日時点でユーロのネットショート(売り越し)は9220枚。前週は2175枚 だった。

対ドルでのユーロの相対力指数(RSI、期間14日)は、急な下げ により反転を示唆するといわれる30を下回った。ブルームバーグのまと めたデータによると、ユーロは200日移動平均の1.3638ドルを下回っ た。

週間ベースのユーロは対ドルで0.5%安。対円ではほぼ変わらず。

カナダ・ドルは上昇。同国のCPIは4月に前年比で2%上昇。エ ネルギー価格は8.4%上昇した。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレク ター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「2%の上昇は驚かな い。市場は予想していた」と述べた。

カナダ・ドルは対ドルで0.3%上昇し、1ドル=1.0861カナダ・ド ル。

円が下落

円は対ドルで下落。日本銀行の黒田東彦総裁は米紙ウォールストリ ート・ジャーナルのインタビューに応じ、円が主要通貨に対して上昇す る理由はほとんど見当たらないと述べた。

Ifo経済研が発表した企業景況感指数は110.4と、4月の111.2か ら低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト38人の予想 中央値は110.9だった。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は、「ユーロには一段と根強い売り圧力がある」 と述べ、「Ifoが影響している」と述べた。

原題:Euro Falls to 3-Month Low as German Confidence Drops; Krona Down(抜粋)

◎米国株:S&P500が終値で初の1900超え、住宅指標を好感

米株式相場は続伸。S&P500種株価指数は初めて終値ベース で1900を超え、最高値を更新した。ヒューレット・パッカード(HP) の上昇や、4月の新築住宅販売の増加が材料となった。

HPは6.1%高。同社は追加人員削減を発表した。ゲームストップ も値上がり。2-4月(第1四半期)の業績がアナリスト予想を上回っ た。一方、衣料品小売りのエアロポステールは25%急落。業績見通しの 赤字幅がアナリスト予想より大きかった。

S&P500種株価指数は前日比0.4%高の1900.53。終値での最高値 更新は13日以来となる。ダウ工業株30種平均は63.19ドル(0.4%)上げ て16606.27ドル。小型株で構成するラッセル2000指数は1.1%上昇。26 日はメモリアルデーの祝日で米株式市場は休場となる。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)のチーフ株 式ストラテジスト、テリー・サンドベン氏は電話インタビューで、「株 式相場は上向きバイアスでの自動操縦状態だ」と指摘。「住宅は消費者 の信頼感や純資産、支出に影響する。これはセンチメントにプラスで、 市場全般にとってもプラスとなるはずだ」と述べた。

S&P500種は週間ベースでは1.2%高。3週間ぶりのプラスとなっ た。

小型株

小型株で構成するラッセル2000指数はここ3日間に2.6%上昇。業 績と比べて株価が高過ぎるとの懸念を背景に、同指数は3月4日につけ た高値から一時9.3%下落していた。

米商務省が発表した4月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比6.4%増の43万3000戸。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト予想の中央値は42万5000戸だった。前月は40 万7000戸に上方修正された。

米連邦準備制度理事会(FRB)が今週公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、4月29-30日開催)の議事録によれば、政策当局者らは 失業率押し下げのため刺激策を続けても、インフレ率の大幅上昇を招く リスクはないとの認識を示した。

S&P500種の業種別10指数中、8指数が上昇。テクノロジーや選 択的消費株、素材株の上げが目立った。

HPは6.1%高。同社は11四半期連続の減収となった。すでに発表 している3万4000人に加えて、新たに最大1万6000人の人員を削減す る。

ゲームストップは4.2%高。2-4月の調整後利益は1株当たり59 セント、アナリスト予想を2セント上回った。

住宅建設株が高い

新築住宅販売を背景に、S&P500種の住宅建設株指数は2.7%上 昇。DRホートンは4.1%、レナーは4%それぞれ値上がりした。

エアロポステールは25%下落。トム・ジョンソン最高経営責任者 (CEO)は6四半期連続の赤字となったことを受け、同社の立て直し に努めている。

原題:S&P 500 Closes Above 1,900 for First Time Amid Home Sales Data(抜粋)

◎米国債:3日ぶり反発-ウクライナ混乱などで逃避需要

米国債相場は3日ぶり反発。ウクライナの混乱や欧州の景気減速を 受け逃避需要が強まった。米経済指標では新築住宅販売の増加が示され たが、国債市場では材料視されなかった。

10年債利回りは1週間ぶり高水準から低下。ウクライナでは武力衝 突で25日の大統領選の準備に影響が出ている。ドイツの企業景況感指数 は市場の予想以上に悪化した。同国景気が4-6月(第2四半期)に減 速する兆候が広がっている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「週末を控えてショート にしたいと考える人はいない。今週末にはウクライナで大統領選が行わ れ、さらなる衝突が発生する可能性がある」と指摘。「米国内では、経 済指標は良くも悪くもない内容が続いている。米国債を安全性の高い他 のソブリン資産と比較した場合、米国債はなお割安感が非常に強い」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後2時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.53%。週間ではほぼ変わらず。同年債(表面利 率2.5%、2024年5月償還)価格はこの日5/32上げて99 23/32。

10年債利回りは前日2.57%と、1週間ぶり水準に上昇した。

30年債利回り

30年債利回りは3bp低下し3.39%。週間では5bp上昇となっ た。

この日の米国債市場は米東部時間午後2時までの短縮取引。26日は メモリアルデーの祝日で休場となる。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 米国債のドイツ国債に対する上乗せ利回りは60bp。4月には一時62b pと、07年6月以降で最大となった。

米商務省が発表した4月の新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、 年率換算)は前月比6.4%増の43万3000戸。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト予想の中央値は42万5000戸だった。

リスク回避

USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア債券ストラテジス ト、ダン・ヘックマン氏は「良い内容の指標が出ても、地政学的問題に 伴うリスク回避や相対価値に基づいた海外投資家からの強い需要、ショ ートスクイーズに飲まれてしまう状況が続いている」と指摘。「インフ レは懸念材料にはなっていない」と加えた。

金融当局のインフレ目標は2%だが、当局がインフレ指標として注 目する個人消費支出(PCE)価格指数は、2年近く目標を下回る状況 が続いている。3月のPCE総合価格指数は前年比1.1%上昇だった。

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツの債券責任者、ケ ビン・ギディス氏は「米国債市場は今週、多くの嵐を乗り切った。それ でも、10年債利回りは安定を維持している」と述べた。

原題:Treasuries Gain for First Time in Three Days Amid Refuge Demand(抜粋)

◎NY金:反落、住宅販売増を受け株高で代替投資の買いが減退

ニューヨーク金先物相場は反落。米景気回復の兆しを背景に株価が 上昇、代替投資の金買いが減退した。米商務省が発表した4月の新築一 戸建て住宅販売(季節調整済み、年率換算)は前月比6.4%増。S& P500種株価指数は最高値に接近した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「この住 宅指標は米経済が改善しつつあることをあらめて示している」と指摘。 「株式相場も引き続き堅調に推移している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比0.3%安の1オンス=1291.90ドルで終了した。週間ベース では0.1%下落。

◎NY原油:5週ぶり高値に上昇-在庫減で週間でもプラス

ニューヨーク原油先物相場は5週ぶり高値に上昇。在庫減少を背景 に週間ベースでも上げ、これで3週続伸となった。

調査会社エネルギー・アスペクツの石油市場担当チーフストラテジ スト、アムリタ・セン氏は「ウェスト・テキサス・インターミディエー ト(WTI)は今週非常に堅調な動きを見せた」とし、「在庫減少を受 けて価格は上昇した」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI7月限は前日比61 セント(0.6%)高の1バレル=104.35ドルで終了。終値としては4 月21日以来の高値。週間では2.3%上昇した。

原題:WTI Crude Advances to Five-Week High on U.S. Inventory Decline(抜粋)

◎NY原油:5週ぶり高値に上昇-在庫減で週間でもプラス

ニューヨーク原油先物相場は5週ぶり高値に上昇。在庫減少を背景 に週間ベースでも上げ、これで3週続伸となった。

調査会社エネルギー・アスペクツの石油市場担当チーフストラテジ スト、アムリタ・セン氏は「ウェスト・テキサス・インターミディエー ト(WTI)は今週非常に堅調な動きを見せた」とし、「在庫減少を受 けて価格は上昇した」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI7月限は前日比61 セント(0.6%)高の1バレル=104.35ドルで終了。終値としては4 月21日以来の高値。週間では2.3%上昇した。

原題:WTI Crude Advances to Five-Week High on U.S. Inventory Decline(抜粋)

◎欧州株:上昇、米経済指標を好感-週間ベースでは6週続伸

23日の欧州株式相場は上昇。この日発表された米経済指標で住宅市 況の持ち直しが示されたことが手掛かり。指標のストックス欧州600指 数は週間ベースで上げ、昨年11月以降で最長の続伸となった。

オランダの人材派遣会社ランドスタッド・ホールディングは3.1% 上げた。同銘柄の投資判断をUBSが引き上げたことが買い材料。一 方、デンマークの宝飾品メーカー、パンドラは4.2%下落。一部株主が 同社株10%程度を売却したことが嫌気された。フランスの電話会社オレ ンジは1.6%安。同銘柄の投資判断をソシエテ・ジェネラルが引き下げ た。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%高の341.76で終了。約6年ぶ り高値を付けた今月13日の水準まで0.1%未満となった。週間ベースで は6週続伸。25日のウクライナ大統領選も注目されている。

また、ドイツのIfo経済研究所がこの日発表した5月の企業景況 感指数は110.4と、4月の111.2から低下したが、相場の下げ材料とはな らなかった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト38人の 予想中央値は110.9だった。

LLBアセット・マネジメント(リヒテンシュタイン)の株式・債 券部門責任者、クリスチャン・ゾッグ氏は「ここ最近発表されてきた欧 州の経済データはやや失望する内容だったが、この日のドイツの数字は まあまあ予想通りだった」と発言。「Ifo指数は予想を少し下回った かもしれないが、それでもまだ高い水準にある。週末を控え、投資家は 様子見姿勢だろう。ウクライナ情勢にも注目だ」と語った。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、この日の取引高は30日 平均を25%下回る水準だった。米商務省が発表した4月の新築一戸建て 住宅販売は前月比6.4%増の43万3000戸。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想の中央値は42万5000戸だった。前月は40 万7000戸に上方修正された。

23日の西欧市場では18カ国中13カ国で主要株価指数が上昇。仏 CAC40指数は0.3%上げた。独DAX指数は0.5%上昇し、過去最高値 を付けた。

原題:European Stocks Advance on U.S. Housing Data as Randstad Climbs(抜粋)

◎欧州債:スペイン債上昇、利回りに投資妙味-独債ほぼ横ばい

23日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇。利回りが1カ月ぶり高 水準まで今週上昇したことから、投資妙味が強まった。欧州中央銀行( ECB)が来月の政策決定会合で緩和拡大に踏み切るとの見方が広がっ ている。

イタリア国債も値上がりし、週間ベースでの下げ幅を縮小。同日発 表されたドイツの企業景況感がアナリスト予想以上に悪化したことか ら、ECBがユーロ圏経済を支える措置を講じるとの観測が強まった。 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がスペインの格付けを 「BBB」に一段階引き上げたほか、同国の成長率見通しを上方修正し たことも、スペイン債の支援材料となった。ECBは6月5日に定例政 策委員会を開催する。ドラギ総裁は今月、次回会合での緩和拡大に「や ぶさかではない」と述べた。

ノムラ・インターナショナルの金利ストラテジスト、ノルベルト・ アウル氏は「周辺国債を支えていたファンダメンタルな要因は変わって おらず、最近の相場下落がバリュエーション改善に役立った」発言し た。

ロンドン時間午後4時18分現在、スペイン10年債利回りは前日比7 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.98%。21日には先 月14日以来の高水準となる3.17%まで上げていた。週間ベースの上げ幅 は3bp。同国債(表面利率3.8%、2024年4月償還)価格はこの 日、0.62上げ106.945。同年限のイタリア国債利回りは10bp低下 し3.15%。16日以降では8bp上昇した。

ドイツのIfo経済研究所がこの日発表した5月の企業景況感指数 は110.4と、4月の111.2から低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト38人の予想中央値は110.9だった。

ドイツ10年債利回りは1.41%で、前日からほぼ変わらず。2年債利 回りは0.06%で、昨年11月7日以来の低水準。

原題:Spanish Bonds Rise With Italy’s as Month-High Yield Lures Buyers(抜粋)

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