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中国政府の高圧姿勢が生む「悪循環」-暴力の連鎖が経済に影

中国の影響力拡大を世界に知らしめ たロシアとの4000億ドル(約40兆7000億円)規模のエネルギー合意締結 から24時間もたたずに、習近平国家主席は国内統治の難しさをあらため て思い知らされた。

新疆ウイグル自治区ウルムチの市場で22日発生した爆弾テロで少な くとも31人が死亡した。北京よりカブールの方が近いウルムチを区都と する同自治区は、漢民族が多く移り住む前はイスラム系住民が過半数を 占めていた。テロの2日前、中国の裁判所は同自治区でテロを拡散させ たとして計31人に禁錮刑判決を言い渡した。

政府は新疆ウイグル自治区において分離主義活動と見なす動きを弾 圧。今回のテロ事件は習主席の「先制攻撃」的な対応への挑戦だ。中国 全体の経済が減速する中で、暴力の連鎖は開発が遅れている中国西部地 域の経済発展の妨げになる。

北京理工大学の胡星鬥教授(経済学)は、「新疆ウイグル自治区に おける政府の高圧的な政策が悪循環につながっている。弾圧拡大はさら なる暴力的な攻撃を生むだろう」と述べる。

今回の爆弾テロは新たな側面も示している。ウイグル族と漢民族の 衝突から、一般市民を対象した無差別テロへのシフトだ。

オーストラリアのメルボルンにあるラドローブ大学のジェームズ・ リーボルド上級講師は、「政府の建物や警察署に対する攻撃から標的を 変え、多くの民間人を巻き添えにして恐怖を生み出そうとしている。こ れは本当に懸念すべきことだ。新疆ウイグル自治区で事態の収拾がつか なるとの見方があれば、同自治区における習主席の経済計画がテロとの 戦いで失敗に終わるかもしれないという疑問が浮上する」と語ってい る。

原題:Xi’s Gloves-Off Xinjiang Strategy Challenged by Violence (1)(抜粋)

--取材協力:Benjamin Haas、Nicholas Wadhams、Joshua Fellman.

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