日本株は続伸、米統計と為替安定で輸出、金融買い-不動産も

東京株式相場は続伸。製造業や住宅 指標の改善を受け米国景気の先行き期待が広がり、為替の落ち着きも好 感された。機械や電機、輸送用機器、ゴム製品といった輸出関連株、銀 行など金融株中心に上げ、アナリストからキャップレート低下の現状を 指摘する声が相次いだ不動産株も高い。

TOPIXの終値は前日比11.10ポイント(0.9%)高の1180.44、 日経平均株価は124円38銭(0.9%)高の1万4462円17銭。

T&Dアセットマネジメントの山中清運用統括部長は、「国内では 企業業績が悪くなく、バリュエーションが高いわけでもない。米景気に 問題がなければ、日本株を買う理由は結構ある」と話していた。

マークイット・エコノミクスが22日に発表した5月の米製造業景気 指数は56.2と、前月の55.4から上昇。3カ月ぶりの高水準で、エコノミ スト予想の55.5も上回った。全米不動産業者協会が発表した4月の中古 住宅販売件数は、年換算で前月比1.3%増の465万戸となった。

22日の米国市場では主要株価指数が上げ、10年債利回りは上昇。き ょうの東京外国為替市場のドル・円相場は、一時1ドル=101円86銭 と15日以来のドル高・円安水準に振れた。きのうの東京株式市場の終値 時点は101円69銭だった。

「きのう発表された米経済指標は、ペースはともかく、立ち直りが 確認できる内容だった」と野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・ マーケット・ストラテジスト。米新規失業保険申請件数の増加も景気が 悪化する数字ではなく、「改善の方向感はそろっており、景気判断にと ってはプラスになり得る」と指摘した。

25日線超え、キャップレート

日本株は、チャート分析上も目先の下値不安が後退した格好だ。 TOPIXと日経平均は、前日段階で投資家の短期採算コストを示す25 日移動平均線を上回り、そのまま今週の取引を終えた。相場好転を市場 参加者が評価したことを示すように、きょうの東証1部では時価総額上 位銘柄が相対的に強い動き。時価総額、流動性上位30社で構成される TOPIXコア30指数、それに続くラージ70がともに1%高と、ミッ ド400、スモールの0.8%高よりパフォーマンスが良かった。

三井住友アセットマネジメント株式運用グループの生永正則シニア ファンドマネジャーは、「為替の明確な円高トレンドへの転換は回避で きた。マーケットは日本株にかなり悲観的で、弱気に傾き過ぎていた」 と言う。

東証1部33業種は鉱業、不動産、ゴム、機械、保険、石油・石炭製 品、医薬品、銀行、サービス、精密機器など30業種が上昇。空運、パル プ・紙、水産・農林の3業種は安い。終日堅調だった不動産について は、野村証券が22日に「強気」のセクター判断を継続した。不動産経済 研究所が発表した投資家調査で、新規投資への変わらない積極的なスタ ンスが確認され、優良物件が少ない中でオフィスや賃貸住宅などほぼ全 てのアセットで10-20ベーシスポイントのキャップレートの低下が見ら れた点に言及。オフィス賃料も上昇局面に入った、との見方を示した。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券でも、東京一等地のキャップレー ト低下を示す取引が増加しているとした。

売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、 KDDI、武田薬品工業、三井不動産、デンソー、三菱地所、ブリヂス トン、日本電産、住友商事、りそなホールディングス、コマツ、リコー などが上昇。三菱Uモルガン証が判断を「アンダーパフォーム」に下げ た資生堂は安い。ソニーも小幅安。経営方針説明会を受けた後も、現時 点では将来的なハードウェアの業績悪化リスクは健在だとゴールドマ ン・サックス証券が指摘した。

東証1部の売買高は20億2105万株、売買代金は1兆8527億円。値上 がり銘柄数は1375、値下がりは323。

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