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雨宮理事の再任有力、政策事務方トップ-政府・日銀関係者の間で

政府・日本銀行関係者の間では、任 期が来月2日に迫っている雨宮正佳理事が再任される可能性が高いとみ られている。再任されれば、黒田東彦総裁の下での金融政策の運営の一 貫性が維持されると市場参加者はみている。

関係者への取材で明らかになった。日銀理事は政策委員会の推薦を 経て、財務相が任命する。98年に施行された新日銀法の下での理事再任 は、中曽宏現副総裁が12年11月に国際担当理事に再任された例があるだ けだ。

日銀の生え抜きで、金融政策企画部門の経験が長い雨宮理事(58) が引き続き現場の陣頭指揮を執ることで、2%の物価安定目標実現に向 けた金融政策運営は現在のスタンスが維持される可能性が高いと市場関 係者は指摘している。

日銀OBのJPモルガン証券の足立正道シニアエコノミストは電話 インタビューで、「日銀生え抜きの実力者が総裁の知恵袋であり続ける ことで、金融政策運営は現状のスタンスが維持されるだろう」と指摘。 「雨宮理事が再任された場合の影響よりも、再任されなかった場合の方 が影響が大きいだろう」としている。

雨宮氏は企画第一課長だった2000年8月、速水優元総裁が政府の反 対を押し切ってゼロ金利政策を解除した際、現場で陣頭指揮を執ったほ か、01年3月の量的緩和策の導入でも、実行部隊の中心人物の1人だっ た。白川方明前総裁の下で10年10月、資産買い入れ等基金を柱とする包 括的金融緩和策を導入した際も理事として関わった。

政府とのパイプも維持

本田悦朗内閣官房参与は5月9日のインタビューで、「雨宮理事は 非常に有能だ。われわれは今、革命的なことをしようとしており、有能 な人材が必要だ」と述べた。雨宮理事は木下康司財務次官とは大学の同 級生であり、同理事の再任は政府とのパイプを維持することにもつなが る。

雨宮氏は1955年生まれ。79年に東大経済学部を卒業して日銀に入 行。99年に企画第一課長、2006年に企画局長、10年に理事に就任した。 理事就任後は金融政策運営を担当。12年に大阪支店長に転じたが、黒田 総裁の就任とともに本店に呼び戻され、再び金融政策運営を担当してい る。

足立氏は「雨宮理事は黒田総裁の知恵袋としての役割を担ってお り、再任されなかった場合、今後の金融政策運営に不透明感が生じるだ ろう」と指摘。その上で、「現在、7月に追加緩和が行われる可能性 は51%とみている。雨宮理事が再任された場合、その見方は変わらな い」としている。

ブルームバーグ・ニュースが21日の金融政策決定会合前にエコノミ スト32人を対象に行った調査では、追加緩和予想時期として7月との見 方が12人(38%)と最多だった。年内に追加緩和があるとの見方は24人 (75%)と、引き続き近い将来に追加緩和が行われるとの見方が根強 い。

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