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米国債:インフレ連動債のパフォーマンスが普通国債を上回る

米国債市場では、インフレ連動債 (TIPS)のパフォーマンスが普通国債を上回っている。物価上昇リ スクに備えてヘッジを求める動きが広がった。

この日実施された10年物TIPS入札では、投資家の需要がここ2 年で最高となった。海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は過去 最大。需要の急増を受け、普通国債との利回り格差の拡大幅は過去1カ 月で最大となった。10年物TIPS入札での最高落札利回り は0.339%。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「インフレは反転してきたとの見方がゆっくりと広がっ ているが、今回の入札はそのことを雄弁に物語っている」とし、「実質 利回りの低さを考えれば、力強さは意外だった」と続けた。

10年債と同年限のTIPSとの利回り格差(ブレークイーブンレー ト)は2.22ポイント。一時2.17ポイントを付けた。5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)の拡大幅は、4月17日以降で最大。過去10年 間の平均は2.21ポイント。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年普通国債の利回りは前日比3bp上げて2.56%。一 時2.57%と、14日以来の水準に上昇した。

TIPSのリターン

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 今年に入ってからのTIPSのリターンは5%。普通国債は3%となっ ている。TIPSは昨年のリターンはマイナス9.4%。米国債全体では マイナス3.4%だった。BOAメリルリンチの米インフレ連動債指数に よれば、TIPSの年間リターンがマイナスとなったのは1997年の発行 開始以降で2回目。またマイナス幅は過去最大。

10年物TIPS入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.91倍で、12年5月以来の高水準。過去10回の入札の平均2.51倍。

落札全体に占める間接入札者の割合は過去最大の66.3%。プライマ リーディーラー(政府証券公認ディーラー)を除く直接入札者の割合 は6.3%だった。

物価動向

米労働省が15日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年比 で2%上昇。前月は1.5%上昇だった。

金融当局のインフレ目標は2%だが、当局がインフレ指標として注 目する個人消費支出(PCE)価格指数は、2年近く目標を下回る状況 が続いている。3月のPCE総合価格指数は前年比1.1%上昇だった。

21日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC、4月29-30日開 催)の議事録によれば、政策当局者らは失業率押し下げのため刺激策を 続けても、インフレ率の大幅上昇を招くリスクはないとの認識を示し た。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPによると、 米国債の売買高は4日ぶりに減少。11%減の3020億ドルだった。年初来 の平均は3400億ドルで、最高は5月2日の6060億ドル。

原題:Treasury Inflation Notes Outperform as U.S. Auctions $13 Billion(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker.

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