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金融市場の静けさ、将来の不安定誘発も-米欧中銀が相次ぎ警鐘

金融市場の平静が続いていることに ついて、将来の不安定を誘発し、金融政策運営を複雑にしかねないとし て、米欧の主要中央銀行当局者がわずか24時間という短い間に相次いで 警鐘を鳴らした。

皮切りはニューヨーク連銀のダドリー総裁。同総裁は20日、市場の ボラティリティ(変動性)の落ち込みに「やや神経質になっている」と 不安を認めた。また、イングランド銀行(英中央銀行)のビーン副総裁 は、現状は「危機前の時期を不気味なほど想起させる」と指摘。ドイツ 連銀のドンブレト理事は「市場は静かだが、リスクが見られる」と語っ た。

中銀当局者らは、金融緩和策を背景に投資家が無頓着となって一段 とリスクの高い投資に動くことで、2007年以降の危機本格化の場合によ く似た急激な状況の逆転に市場がさらされる事態を憂慮している。

このような静けさを反映し、バンク・オブ・アメリカ(BOA)の マーケット・リスク指数は先週、7年ぶりの水準に低下した。コメルツ 銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン在勤)は「恐 らく市場への威嚇射撃なのではないか」と解説。「中銀が金利を引き上 げ始める場合に予想される不安材料、つまり市場は下げることもあれ ば、上げることもある点を警告しようとする試みだ」との見方を示し た。

欧州中央銀行(ECB)は来月にも、デフレ予防のための利下げに 踏み切る構えで、米連邦準備制度理事会(FRB)も規模を縮小しつつ も債券購入を継続。FRBとイングランド銀の当局者は、年内の政策金 利引き上げはなく、利上げ開始後も緩やかなペースで引き上げる方針を 示唆している。

Gプラス・エコノミクスのマネジングディレクター、レナ・コミレ バ氏は、中銀当局者にとって事態を複雑にしているのは、景気てこ入れ のために刺激策を維持しなければならないことだと分析した。

原題:What Lurks Beneath? Market Calm Unnerves Global Central Bankers(抜粋)

--取材協力:Emma Charlton、Jeff Black、Craig Torres、Matthew Boesler.

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