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5月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル上昇、当局者が刺激策はインフレ誘発せずと認識

21日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。米金融政策当局 者は景気浮揚のためには刺激策が依然として必要だとの見解を示したも のの、日欧よりも先駆けて利上げに踏み切るとの観測が広がった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会 (FOMC、4月29-30日開催)の議事録によれば、当局者は政策金利 の予想される道筋についてのガイダンスを改善する必要性について議論 した。会合ではまた、ゼロからの金利引き上げを決定した時に利用する 可能性のある手段について、FRBのスタッフがプレゼンテーションを 行った。

英ポンドは上昇。4月の小売売上高がエコノミスト予想を上回る伸 びを示したことが影響した。円は一時、対ドルで3カ月ぶり高値に上 昇。日本銀行は21日の金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を全員 一致で決めた。

RBS・セキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・デ ンジャーフィールド氏は、「景気の長期的なファンダメンタルズ(基礎 的諸条件)や金利上昇への期待がすべてドルにとっては支援材料となっ た」と述べ、「ユーロは対ドルで下半期に下落し始めるだろう。欧州中 央銀行(ECB)は緩和策を講じるだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.1%上昇して1009.51。

ドルは対ユーロで0.1%高の1ユーロ=1.3687ドル。円は対ドルで ほぼ変わらずの1ドル=101円37銭。一時は2月5日以来の高値とな る100円82銭をつけた。円は対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=138 円74銭。

英ポンド

ポンドは主要16通貨のうち14通貨に対して上昇した。4月の小売売 上高は前月比で3カ月連続で増えた。イングランド銀行(英中央銀行) が利上げに前向きになるとの観測が広がった。

英政府統計局(ONS)が発表した4月の小売売上高指数(燃料含 む)は前月比1.3%上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミストの予想中央値は0.4%上昇だった。3月の指数は前月比0.5%上昇 に上方修正された。

今月7、8両日に行われた英金融政策委員会(MPC)の議事録に よると、一部メンバーにとって政策決定が「より均衡のとれた」ものに なりつつあるとの認識が示されたが、利上げ開始の前には「スラック (たるみ)縮小の兆候がもっと」必要という点で全員が一致した。

ポンドは対ドルで5日続伸、0.4%高の1ポンド=1.6900ドル。

日銀会合

日銀は月7兆円程度の国債買い入れを継続する。ブルームバーグ・ ニュースがエコノミストを対象にした調査によると、44%が7月の追加 緩和を予測している。

日銀は会合後に発表した声明で、「基調的には緩やかな回復を続け ている」と述べ、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮している と続けた。

キャピタル・エコノミクスの日本担当エコノミスト、マーセル・テ ィエリアント氏(シンガポール在住)は、日銀が刺激策の効果を指摘し たのは初めてだと語った。

ブルームバーグのまとめたアナリスト調査(中央値)によると、年 末時点の円は対ドルで1ドル=108円に下落すると予測されている。

原題:Dollar Rises as FOMC Minutes Say Stimulus Won’t Spark Inflation(抜粋)

◎米国株:反発、ハト派的なFOMC議事録を好感-ティファニー高い

米株式相場は反発。S&P500種株価指数は前日の下落分を埋め た。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を背景に買いが膨らん だ。議事録によると、金融当局者らは刺激策を続けてもインフレ率の大 幅上昇を招くリスクはないとの認識を示した。ティファニーも高い。

利益が予想を上回ったティファニーは9.2%上昇し、小売株をけん 引した。ネットフリックスは5.1%高。欧州でのオンライン映像配信サ ービス拡大を発表した。原油相場の上昇を背景にエクソンモービルやシ ェブロンも高い。

S&P500種株価指数は前日比0.8%高の1888.03で終了。ダウ工業 株30種平均は158.75ドル(1%)上げて16533.06ドルで終えた。小型株 からなるラッセル2000指数は0.5%上昇、ナスダック100指数は4月3日 以来の高値となった。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの地域最高投資責任者 (CIO)、ダレル・クロンク氏は「FOMC議事録に大きな驚きはな かった。これまでと同じような内容で、ハト派的だ。米国株は上昇する と引き続き考えている。ファンダメンタルズは良好だ」と語った。

4月29-30日開催のFOMC議事録によれば、政策金利の予想され る道筋についてのガイダンスを改善する必要性についても議論がなされ た。参加者は出口戦略について、「早い段階でコミュニケーション」を 行えば、「金融政策の透明性と信頼性を高められる」との考えで一致し た。

決算

ブルームバーグがまとめたデータによれば、これまでに決算を発表 したS&P500種の構成銘柄のうち75%で利益が予想を上回り、売上高 が予想を上回ったのは53%となっている。

S&P500種のセクター別では全10業種が上昇した。選択的消費株 とエネルギー株の上げが目立った。

S&P500種の小売株指数は1.2%上昇。前日はステープルなどの予 想を下回る決算を嫌気して1%下げていた。

ティファニーの2-4月(第1四半期)決算は、利益がアナリスト 予想を上回った。値上げによる売り上げ増が寄与した。同社はまた、通 期予想を上方修正した。

ネットフリックスは5.1%高の390.60ドルと、2カ月ぶりの高値と なった。4月28日に付けた6カ月ぶり安値からは24%戻している。発表 によると、同社はドイツやフランスに参入する。すでに英国やアイルラ ンドには展開している。

インターネット株

ダウ・ジョーンズ・インターネット総合指数は1.2%上昇。フェイ スブックは3.3%高となり、トリップアドバイザーやリンクドインも高 い。

エクソンとシェブロンは共に1.4%上昇し、エネルギー株をけん引 した。ニューヨーク原油先物相場は1カ月ぶり高値に上昇。政府発表の 先週の統計では在庫が減少し、輸入は17年ぶり低水準となったことが示 された。

原題:U.S. Stocks Gain as Fed Sees No Inflation Risk, Tiffany Rallies(抜粋)

◎米国債:下落、FOMC議事録に反応-当局者は出口戦略を議論

米国債相場は下落。米連邦公開市場委員会(FOMC、4月29-30 日開催)議事録では、政策当局者らが、予想される政策金利の道筋につ いてのガイダンスを改善する必要性や利上げ決定時に利用する可能性の ある手段について議論したことが示された。

またFOMC議事録によれば、当局者らは失業率押し下げのため刺 激策を続けても、インフレ率の大幅上昇を招くリスクはないとの認識を 示した。そうした中でも10年債利回りはこの日上昇した。5年債と30年 債の利回り格差はここ1カ月余りで最大となった。議事録では、景気見 通しについては3月の会合時とほぼ変わっていないことが示された。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「議事録と出口戦略 の議論は、異例な規模の緩和策からの引き揚げをどう進めていくのかを 当局がオープンに議論する時期になったという点においては興味深い内 容だった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.53%。同年債(表面利率2.5%、2024年5月償 還)価格は6/32下げて99 23/32。30年債利回りは3bp上げて3.41%。 一時3.44%と1週間ぶりの水準に上げた。

利回り格差

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPによると、 米国債の売買高は2.7%増の3370億ドル。これで3日連続での増加とな った。年初来の平均は3400億ドル。

5年債と30年債の利回り格差は一時190bpと、4月14日以降で最 大となった。今月2日には168bpと、09年9月以降で最小となってい た。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「長期債ではこのところの大幅上昇への反動が多少 見られる。利回りが引き続き低下するには、悪いニュースがさらに出る 必要がある」と述べた。

米経済指標が一様でないほか、欧州では成長が予想より遅い。また ウクライナでは混乱が続いている。こうした状況が影響し、ブルームバ ーグ米国債指数のリターンは今年に入り3.2%。13年はマイナス3.4%だ った。

FOMC議事録

議事録によれば、FOMC参加者は出口戦略について「早い段階で コミュニケーション」を行えば、「金融政策の透明性と信頼性を高めら れる」との考えで一致。また決定はされなかったものの、「参加者は概 して、さまざまな手段をさらにテストすることに支持を表明した」と記 された。

会合ではまた、ゼロからの金利引き上げを決定した時に利用する可 能性のある手段について、FRBのスタッフがプレゼンテーションを行 った。

議事録によると、インフレ率は目標の2%を大きく下回る状況が続 くと見込まれることから、委員会は「雇用とインフレの目標の間で矛盾 は抱えておらず、総需要が拡大すれば双方の目標において一層の進展が もたらされるだろう」と記された。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「金融当局は市場にショックを与 えないよううまくやっている」と述べた。

原題:Treasuries Decline as Minutes Show Fed Discussed Exit Strategy(抜粋)

◎NY金:下落、FOMC議事録がインフレのリスクはないと指摘

ニューヨーク金相場は下落。米連邦準備制度理事会(FRB)が公 表した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で、失業率押し下げの ため刺激策を続けても、インフレ率の大幅上昇を招くリスクはないとの 認識が示されたことから、インフレヘッジとしての金買いが減退した。

ペンション・パートナーズのチーフ投資ストラテジスト、マイケ ル・ゲイド氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「インフレ の脅威がなければ、金の必要性は低下するとみられている」と指摘。 「議事録では当局が緩和縮小の継続を望んでいることも示されている」 と述べた。

ニューヨーク時間午後2時32分現在、金直物相場は0.3%安 の1290.68ドル。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は議事録公表前に、前日比0.5%安の1オンス=1288.10ドルで終了 した。

原題:Gold Prices Decline as Federal Reserve Sees No Inflation Risk(抜粋)

◎NY原油:1カ月ぶり高値に上昇-在庫と輸入が大幅減

ニューヨーク原油先物相場は1カ月ぶり高値に上昇。政府発表の先 週の統計では在庫が減少し、輸入は17年ぶり低水準となったことが示さ れた。エネルギー省の在庫統計によれば、原油在庫は723万バレル減少 した。

マニュライフ・アセット・マネジメント(ボストン)で石油・天然 ガス関連の債券ポートフォリオを運用するマネジングディレクター、ア ダム・ワイズ氏は「市場参加者は大幅な在庫減少に反応している」と し、「輸入は大きく減った。これは世界の市場が国内の供給状況の変化 に反応していることを示している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・イ ンターミディエート(WTI)7月限は1.74ドル(1.7%)高の1バレ ル=104.07ドルで終了。終値としては4月21日以来の高値で、上昇率は 4月8日以来で最大。

原題:WTI Crude Climbs to One-Month High as Supplies, Imports Tumble(抜粋)

◎欧州株:3日ぶり反発、消費者信頼感が予想以上に改善-マースク高い

21日の欧州株式相場は3日ぶりに反発した。ユーロ圏で5月の消費 者信頼感が事前予想以上に改善したことが手掛かり。

デンマークのコンテナ海運会社APモラー・マースクは3.9%上 昇。2014年の利益見通し上方修正が買い材料。一方、フランスの銀行 BNPパリバは1.3%下げた。事情に詳しい関係者によれば、制裁対象 国との違法取引をめぐる捜査の決着で、米当局が同行に50億ドル強の支 払いを求めている。

ストックス欧州600指数は前日比0.6%高の340.34で終了。一時 は0.5%下げた。欧州中央銀行(ECB)に行動の用意があるとのドラ ギ総裁の発言を受けて約6年ぶりの高値を付けた13日の水準まで、あ と0.5%となっている。

セキュアエクイティのトレーダー、ジャワイド・アフサ氏(英シェ フィールド在勤)はインタビューで、「向こう数週間に欧州が米国を上 回るパフォーマンスとなる可能性がある」と指摘。「とりわけECBが 欧州を支えるだろう。イタリアとスペインが最も恩恵を受ける公算が大 きく、ドイツもそうだろう。それを考えると、株価の下落は限られる」 と語った。

21日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇。仏 CAC40指数が0.4%、英FTSE100指数は0.3%それぞれ上げ、独 DAX指数は0.6%高となった。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会がこの日発表した5 月のユーロ圏消費者信頼感指数は速報値でマイナス7.1と、4月のマイ ナス8.6を上回り、2007年10月以来の高水準となった。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト23人の予想中央値はマイナス8.3だった。

原題:European Stocks Rise as Confidence Increases More Than Forecast(抜粋)

◎欧州債:イタリアとスペイン債反発、議会選挙控え-ドイツ債は下落

21日の欧州債市場ではイタリアとスペインの国債が上昇。22-25日 実施の欧州議会選挙で反欧州を唱える政党に対する支持の高まりから、 両国債は前日まで続落していた。

イタリア10年債利回りは7週間ぶり高水準まで上げた後、下げに転 じた。同年限のスペイン国債利回りは一時、1カ月ぶり高水準に達し た。ドイツ国債は4営業日続落。10年債(2024年5月償還)入札で応札 額が42億3200万ユーロと、目標上限の50億ユーロに達せず、1年ぶり低 水準に近い利回りを投資家らが敬遠した可能性を示した。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の債券ストラテジスト、 ピーター・チャトウェル氏は「周辺国債はよく回復した。市場はそれほ どうろたえておらず、現在は価値に一段と注目している」と述べた。 「入札がドイツ国債に重しだった」とも語った。

ロンドン時間午後4時30分現在、イタリア10年債利回りは前日比6 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.21%。一時 は3.34%と、先月3日以来の高水準となった。同国債(表面利 率4.5%、2024年3月償還)価格は0.49上げ110.99。

同年限のスペイン国債利回りは8bp下げて3.02%。4月14日以降 の最高となる3.17%まで上昇する場面もあった。

既発のドイツ10年債(表面利率1.75%、2024年2月償還)利回りは 2bp上昇の1.37%。16日には1.30%と、1年ぶり低水準を付けた。

この日の入札で、新発10年債の平均落札利回りは1.41%と、前回入 札の4月16日の1.49%を下回り、1年ぶり低水準となった。

原題:Italian Bonds Rise With Spain’s Before EU Elections; Bunds Fall(抜粋)

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