米国債:下落、FOMC議事録に反応-出口戦略を議論

米国債相場は下落。米連邦公開市場 委員会(FOMC、4月29-30日開催)議事録では、政策当局者らが、 予想される政策金利の道筋についてのガイダンスを改善する必要性や利 上げ決定時に利用する可能性のある手段について議論したことが示され た。

またFOMC議事録によれば、当局者らは失業率押し下げのため刺 激策を続けても、インフレ率の大幅上昇を招くリスクはないとの認識を 示した。そうした中でも10年債利回りはこの日上昇した。5年債と30年 債の利回り格差はここ1カ月余りで最大となった。議事録では、景気見 通しについては3月の会合時とほぼ変わっていないことが示された。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「議事録と出口戦略 の議論は、異例な規模の緩和策からの引き揚げをどう進めていくのかを 当局がオープンに議論する時期になったという点においては興味深い内 容だった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.53%。同年債(表面利率2.5%、2024年5月償 還)価格は6/32下げて99 23/32。30年債利回りは3bp上げて3.41%。 一時3.44%と1週間ぶりの水準に上げた。

利回り格差

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPによると、 米国債の売買高は2.7%増の3370億ドル。これで3日連続での増加とな った。年初来の平均は3400億ドル。

5年債と30年債の利回り格差は一時190bpと、4月14日以降で最 大となった。今月2日には168bpと、09年9月以降で最小となってい た。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「長期債ではこのところの大幅上昇への反動が多少 見られる。利回りが引き続き低下するには、悪いニュースがさらに出る 必要がある」と述べた。

米経済指標が一様でないほか、欧州では成長が予想より遅い。また ウクライナでは混乱が続いている。こうした状況が影響し、ブルームバ ーグ米国債指数のリターンは今年に入り3.2%。13年はマイナス3.4%だ った。

FOMC議事録

議事録によれば、FOMC参加者は出口戦略について「早い段階で コミュニケーション」を行えば、「金融政策の透明性と信頼性を高めら れる」との考えで一致。また決定はされなかったものの、「参加者は概 して、さまざまな手段をさらにテストすることに支持を表明した」と記 された。

会合ではまた、ゼロからの金利引き上げを決定した時に利用する可 能性のある手段について、FRBのスタッフがプレゼンテーションを行 った。

議事録によると、インフレ率は目標の2%を大きく下回る状況が続 くと見込まれることから、委員会は「雇用とインフレの目標の間で矛盾 は抱えておらず、総需要が拡大すれば双方の目標において一層の進展が もたらされるだろう」と記された。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「金融当局は市場にショックを与 えないよううまくやっている」と述べた。

原題:Treasuries Decline as Minutes Show Fed Discussed Exit Strategy(抜粋)

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