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日本株は反落、円高警戒強く輸出や金融安い-割安感が下支え

東京株式相場は反落。為替の円高進 行への警戒感が根強く、機械や輸送用機器など輸出関連株が下げ、銀行 やその他金融、保険といった金融株、不動産株も売られた。日本銀行は この日開いた金融政策決定会合で、量的・質的緩和策の現状維持を決 め、景気判断も据え置いた。

TOPIXの終値は前日比3.33ポイント(0.3%)安の1150.05、日 経平均株価は33円8銭(0.2%)安の1万4042円17銭。

クレディ・スイスの豪プライベートバンキング・ウエルスマネジメ ント部門のチーフインベストメントストラテジスト、デビッド・マクド ナルド氏は「日銀は今のまま様子見で良い、と思っているのだろう。も っと積極的になってほしい。ことし中に何か行動を起こすことをまだ期 待している」と言う。

この日の為替市場では、リスク志向の後退で前日の米10年債利回り が低下した流れを引き継ぎ、20日の東京株式市場の通常取引終了時点の 1ユーロ=139円17銭、1ドル=101円50銭に比べ円が強含んだ。日銀会 合の結果公表後には、円は対ユーロで20日に付けた約3カ月ぶりの高 値138円55銭、対ドルでも19日に付けた4カ月ぶりの高値101円10銭にそ れぞれ接近する場面があった。

製造業を代表するトヨタ自動車は今期の想定為替レートを1ユーロ =140円、1ドル=100円としており、今期は企業業績の円安効果を大き く期待しにくい状況となっている。

ノーサプライズ

日銀は21日の金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を全員一致 で決めた。景気は基調的には緩やかな回復を続けているほか、設備投資 は緩やかに増加しているとし、消費者物価はしばらくの間1%台前半で 推移するとみられると指摘。リスクは新興国・資源国経済、欧州債務問 題、米経済回復ペースなどを挙げた。

マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、「政策の現状 維持や景気判断、設備投資の上方修正などコメントの内容も想定通り で、ノーサプライズ」と見ていた。定例会見で黒田東彦総裁が、「もし 景気に対し明るいトーンを連想させれば、追加緩和期待は一層遠のくだ ろう。ただ、既に市場の期待は遠のいている」とも話す。

また、前日には自民党の日本経済再生本部が提言を公表。、楽天証 券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、「法人税の 税率を示さなかったほか、年金改革にも踏み込まず、6月の成長戦略は 期待できなくなる不安がある」としていた。

1万4000円割れでは買いも

きょうの日経平均は朝方の売り一巡後に下げ渋り、日銀会合を受け た為替の円高推移に連れ、午後1時前に一時110円安の1万3964円とき ょうの安値を付けた。ただ、午後後半は再び下げ幅を縮小。節目の1 万4000円を割り込んだ水準では下値を買う動きも断続的に出ていた。

東証1部のPERは14.2倍と米国全体の16.2倍に比べ割安とする SMBC日興証券株式調査部の西広市部長は、「株価はテクニカルでも 買いゾーン内にあることから、下がれば下がるほど自律反発機運も高ま る」と指摘している。

東証1部33業種は不動産、非鉄、その他金融、機械、保険、輸送用 機器、鉄鋼、銀行、小売、卸売、パルプ・紙など21業種が下落。鉱業や 石油・石炭製品、情報・通信、陸運など12業種は高い。売買代金上位で はみずほフィナンシャルグループ、マツダ、三菱地所、東芝、三井不動 産、村田製作所などが下落。米キャタピラーの2-4月の機械世界販売 の減少が響いたコマツも売られた。半面、大平洋金属、カカクコム、ジ ャパンディスプレイ、日本航空が高く、SMBC日興証券が投資判断を 上げた石油資源開発は急伸した。

東証1部の売買高は17億9577万株、売買代金は1兆5681億円。日銀 総裁の会見を控え売買は低調で、過去半年の25日移動平均(1兆6850億 円)を下回る。値上がり銘柄数は672、値下がりは983。

--取材協力:Adam Haigh.

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