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革新機構と大日本住友:結核ワクチン開発ベンチャーに投資

政府系ファンドの産業革新機構と 大日本住友製薬は、成人向けの新しい結核ワクチンを開発するベンチャ ーのクリエイトワクチン社(本社・東京)に出資した。事情を知る複数 の関係者がブルームバーグ・ニュースの取材に明らかにした。

関係者によると、機構と大日本住友製薬、日本ビーシージー製造の 3社はクリエイトワクチンに総額8億4500万円を共同出資した。22日に も発表する見通しだ。機構とクリエイトワクチン、大日本住友の広報担 当者はいずれもコメントを避けた。クリエイトワクチンは昨年7月に資 本金約250万円で大日本住友製薬と日本ビーシージーが設立した。

クリエイトワクチンは昨年12月、米マイクロソフトの前会長、ビ ル・ゲイツ氏の「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金」などが支援す るNPO法人アエラス(本部・米メリーランド州)や独立行政法人の医 薬基盤研究所との間で、新規結核ワクチンを共同で開発する契約を締結 した。

医薬基盤研究所の1月27日付発表資料によると、世界で年間約860 万人の結核患者が新たに生まれ、約130万人が死亡している。既存の結 核ワクチンは乳幼児に対しては高い効果が認められているが、成人の肺 結核に対する効果は乏しいという。世界保健機構(WHO)による と、2012年に結核で約130万人が死亡しており、感染症ではエイズウイ ルス(HIV)に次ぐ規模だ。

関係者によると、クリエイトワクチンは今後10年程度で新しいワク チンの商業化を目指し、治験は結核の罹患(りかん)率が高い南アフリ カ共和国の医療施設などを利用して行う。アエラスのウェブサイトによ ると、アフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南の地域)の鉱山労働者の 罹患率は世界で最も高く、年間76万人以上の結核患者が新たに生まれて いる。

関係者によると、今回の共同出資の内訳は、産業革新機構が2 億8305万円、大日本住友が2億8135万円、日本ビーシージーが2億8060 万円となっている。

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