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4月の貿易赤字は大幅縮小-増税前の駆け込み需要の反動で

輸出入の差額を示す貿易収支は4月 速報で、前年同期と比べた赤字幅が20カ月ぶりに縮小した。4月の消費 増税前の駆け込み需要や石油石炭税の引き上げを控えて急増した燃料輸 入の反動減により、輸入の伸び率が大幅に縮小した。

貿易赤字額は8089億円と前年比で7.8%減った。赤字減は2012年8 月以来。財務省が貿易統計を21日発表した。輸出は主力の自動車を中心 に5.1%増の6兆692億円。輸入は3.4%増の6兆8781億円と4月の過去 最高を記録したが、数量では1.3%減と2カ月ぶりに減少した。

4月まで貿易収支は22カ月連続の赤字だが、赤字額拡大には歯止め がかかった。今年度は海外経済持ち直しに加え、消費増税前の駆け込み 需要などの特殊要因がはく落、赤字幅は縮小するとの見方が強まってい る。13年度の赤字は13兆7508億円と3年連続で過去最大を更新した。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストはリポートで、輸 入急減は消費税や環境税上げに伴う一時的なものとしながら、14年度の 貿易収支は「13年度よりは赤字幅が縮小するであろう」と予想した。米 国の寒波や内需好調に伴う輸出余力の低下といった輸出低迷の要因がは く落することから「内需主導から外需主導へ転換する」と述べた。

輸入では特に鉱物性燃料で消費税と石油石炭税の増税前の前倒し輸 入の反動が明確に出た。内訳をみると、液化天然ガスが11%増となった ほかは原粗油は11%減、石炭が19%減などと軒並み大幅に減少。数量ベ ースでもそれぞれ15%減、9.3%減となった。

ブルームバーグ・ニュースの調査による貿易赤字の予想中央値 は6463億円で、輸出は同4.4%増、輸入は同1.2%増だった。

野村証券金融経済研究所の野木森稔エコノミストはレポートで、先 行きについて「5月以降、輸入は再び増加基調に戻り、貿易赤字の再拡 大が予想される」とした上で、輸出の緩やかな持ち直しによって6月以 降は縮小傾向を続けるとの見方を示している。

--取材協力:崎浜秀磨.

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