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日本株反発、米金利低下と円高が一服、割安評価も-内需高い

東京株式相場は反発。米国長期金利 の低下と為替の円高の勢いがやや一服し、過度な内外景気への警戒感が 後退した。日本株の割安さも再評価され、情報・通信や小売、電力、不 動産など内需関連株が相対的に高く、海外ニッケル市況の上昇を好感 し、非鉄金属も堅調だった。

TOPIXの終値は前日比3.31ポイント(0.3%)高の1153.38と4 営業日ぶりに反発、日経平均株価は68円81銭(0.5%)高の1万4075 円25銭と5日ぶり上げた。

りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは、「米国を 含めた世界の株式市場は、景況感が心配するほど悪くないが、楽観する ほど強くない中、小さな材料での売り買いとなっている」と指摘。アベ ノミクスへの期待は剥落したが、「景況感がひどいことにはならないと いう見方がコンセンサスで、日本株が下に下がっていくという恐怖感は ない」と言う。

19日に米10年債利回りが一時低下、日米10年物国債の利回り格差が ほぼ7カ月ぶりの低水準となり、為替市場では円が2月5日以来の高値 となる一時101円10銭を付けた。ただ、米10年債利回りは取引終了にか け2.54%程度へと上昇に転じ、その後円高の勢いも一服した。

これを受けた20日の東京市場では、一時1ドル=101円60銭まであ った。きのうの東京株式市場の通常取引終了時点は101円38銭。「米長 期金利が2.5%を割り込んでさらに低下していくのも限界があり、一方 的な円買い・ドル売りも無理がある」と、りそな銀の戸田氏は見る。

東証1部PER、昨年6月水準も下回る

米10年債利回りの低下による景気の先行き不透明感、円高への警戒 がやや後退した一方、昨日までTOPIXが3日続落したことで、東証 1部の予想PERは14.1倍とことし最低水準まで低下、昨年の最低だっ た6月の14.5倍も下回っていた。SMBCフレンド証券投資情報部の松 野利彦チーフストラテジストは、「日本株は割安水準にあるため、ここ から大きく下値を売り込んで利益を上げることは難しい」としている。

もっとも、TOPIXがきのうまでの3営業日続落で2.8%下落し たのに比べ、戻りも限定的。20、21両日に日本銀行は金融政策決定会合 を開く。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト32人を対象に行った 調査では、全員が政策の現状維持を予想。三菱UFJモルガン・スタン レー証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「欧州の追加緩和方針が明 確となり、米国の低金利の長期化観測が出る中で、日本は追加緩和の話 が出てこないだろう」と分析。日米欧の金融政策の温度差が為替を通じ た日本株の買いにくさにもつながっている、と言う。

東証1部33業種は電気・ガス、サービス、証券・商品先物取引、小 売、非鉄、不動産、通信など25業種が上昇。非鉄は、世界最大手のニッ ケル生産会社、露ノリリスク・ニッケルが来年の世界市場は供給不足に 陥るとの予想を示したことを受け、きのうのロンドン金属取引所 (LME)のニッケル相場が急伸したことを受けた。これに対し石油・ 石炭製品、その他金融、銀行、機械、ゴム製品、卸売など8業種は下 落。

売買代金上位ではヤフー、大平洋金属、住友不動産、住友金属鉱 山、KDDI、花王、セブン&アイ・ホールディングス、富士通、任天 堂が高く、三井物産、オリックス、三菱電機、クボタ、ドワンゴは安 い。クボタなど機械株の一角はタイ情勢がマイナス要因。タイ陸軍は20 日、全土に戒厳令を発令した。同国では数カ月前から政治の混迷が続 き、インラック首相が失職、同国経済は悪化している。

東証1部の売買高は17億9819万株、売買代金は1兆5610億円。値上 がり銘柄数は869、値下がりは782。

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