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完全雇用の定義を数値から「生活者」に拡大-FRB新議長

米国の失業率は1999年に4.3%だっ た。当時クリントン政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長はエ ール大学に集まったエコノミストらに対し、「ひっ迫した労働市場は黒 人、ヒスパニック系、そして高校を中退した男性労働者に恩恵をもたら す」とのメッセージを伝えた。

当時CEA委員長を務めていたジャネット・イエレン氏は現在、米 連邦準備制度理事会(FRB)議長として、社会的に不利な立場に置か れた人々への共感を職務に反映させている。

同氏はFRB議長就任後の100日間で、FRBの責務である完全雇 用の目標を強く訴え、長期失業者やパート勤務を余儀なくされている労 働者の問題を含め、幅広く失業対策を進展させる必要があると言明して きた。

ディシジョン・エコノミクス(ニューヨーク)のアレン・サイナイ 社長は「これは大きな変化だ。新たな定義だ」と述べ、「イエレン議長 はより幅広い意味で定義づけられた完全雇用を積極的に目指すだろう」 と続けた。

バーナンキ前FRB議長の大恐慌研究の成果が金融危機時の対応で 発揮されたように、イエレン議長の雇用への注力は、低成長と高失業率 が続く今に適している。イエレン氏は今月7日の上下両院経済合同委員 会での証言で、所得や富の格差は拡大しており「非常に憂慮すべき」傾 向だと述べた。

輝け労働者

イエレン氏はFRB議長就任式典で、失業率は「働く意欲に溢れた 数百万人という個人」を表したものだと述べ、創出されたあらゆる雇用 は「良き親となり、より確かな地域を築こうとする労働者の負担を取り 除く」と続けた。

メシロウ・ファイナンシャルのチーフエコノミスト、ダイアン・ス ウォンク氏は、イエレン議長は労働市場に「より多くの国民を参加させ ようと努力している」と述べ、「これこそ彼女が重要だと考える一体性 の核心に迫るものだ」とコメントした。

イエレン氏は2011年のインタビューで、「私は世界恐慌の影響をま だ受けた世代だった」と話し、「私はその時代を生きたわけではない が、両親はその中で育った」と語った。

原題:Yellen Expands Fed Full-Employment Definition as Disparity Grows(抜粋)

--取材協力:Lorraine Woellert、Rich Miller.

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