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5月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドルで3カ月ぶり高値、世界経済の成長低迷で

19日のニューヨーク外国為替市場で円は一時、対ドルで3カ月ぶり 高値に上昇した。世界経済の成長が引き続き低迷するとの懸念から安全 資産への需要が高まった。

円はほぼ変わらず。世界の為替市場のボラティリティーがほぼ2007 年以来の低水準に下げたことが影響した。インド・ルピーは対ドルで11 カ月ぶり高値に上昇。総選挙の結果が同国への信頼感を高めた。

ソシエテ・ジェネラルのシニア通貨ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏は、「ドル・円相場の変動はこれまでの水準からやや下 げた」と述べ、「経済成長やインフレの欠如がある程度影響している」 と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルでほぼ変わらずの1ド ル=101円50銭。一時は2月5日以来の高値となる101円10銭をつけた。 円は対ユーロで0.1%安の1ユーロ=139円15銭。一時は138円67銭と、 2月7日以来の高水準となった。ユーロは対ドルで0.1%上昇して1ユ ーロ=1.3709ドル。

グローバルFXボラティリティー指数

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティー指数 は6.33%に低下。5月9日は6.21%と、2007年7月9日以来の低水準を 記録していた。

欧州中央銀行(ECB)のメルシュ理事が「われわれには金融政策 をさらに緩和的にするツールがある」と述べ、ECBが6月に行動する 可能性が著しく高まったと述べると、ユーロは一時上げ幅を縮小した。

円は一時、主要16通貨の大半に対して上昇した。日米10年債の利回 り格差は1.95ポイント。5月15日には1.89ポイントと、終値ベースで昨 年10月以来の最低をつけた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は今月21日に連邦公開市場委員会 (FOMC、4月29-30日開催)の議事録を発表する。前回会合で FOMCは資産購入額を月450億ドルにする方針を発表。昨年12月に縮 小を開始した際は月間850億ドルを購入していた。21日にはイエレン FRB議長の講演が予定されている。

ブルームバーグ米ドル指数は1007.78でほぼ変わらず。5月15日に は1011.43に上昇していた。

インド・ルピーの上昇

ナレンドラ・モディ氏を首相候補とするインド人民党 (BJP) が下院545議席のうち282議席を確保した。政権を担うのに必要な議席 は272議席だった。BJPの勝利でインドでは1984年以来となる単独政 権が誕生する。

ブルームバーグが現地銀行から入手した価格をまとめたところによ ると、インド・ルピーは対ドルで0.3%高の1ドル=58.5950ルピー。一 時は58.3750ルピーと、昨年6月18日以来の高値をつけた。

原題:Yen Reaches 3-Month High on Economic Concern; Rupee Strengthens(抜粋)

◎米国株:続伸、インターネット株や小型株の戻りが続く

米株式相場は薄商いの中を続伸。前週下げたインターネット株と小 型株の戻りが続いた。

パンドラ・メディアやトリップアドバイザー、ネットフリックスな どがインターネット株をけん引した。医薬品のファイザーは0.6%高。 同業のアストラゼネカはファイザーからの買収提案を拒否した。一方、 AT&Tは1%下落。同社は米国最大の有料衛星放送事業者ディレク TVを485億ドル(約4兆9200億円)で買収することで合意した。通期 の売上高見通しを下方修正したキャンベル・スープは2.4%安。

S&P500種株価指数は前週末比0.4%高の1885.08。ダウ工業株30 種平均は20.55ドル(0.1%)上げて16511.86ドル。ラッセル2000指数は 1%上昇。ナスダック100指数は4月3日以来の高水準となった。米証 券取引所全体の売買高は約49億株と、今年2番目の低水準。

マックイーン・ボール・アンド・アソシエイツの最高投資責任者 (CIO)、ビル・シュルツ氏は電話インタビューで、「低調な週にな るだろう。悪いニュースがなければ、方向感が定まるまで上昇する可能 性がある」と指摘。「リスクが高くボラティリティの高い資産がけん引 する展開に戻った」と述べた。

S&P500種は13日に1897.45と、最高値を更新したが、その後は小 型株の売りが市場全体に広がった。

小型株からなるラッセル2000指数は先週、3日間で3.3%下落した 後、16日に0.6%戻した。3月に付けた最高値を7.8%下回っている。

インターネット株

ダウ・ジョーンズ・インターネット総合指数はこの日、前日 比1.5%上昇。前週末は0.5%上げていた。年初からの下げは8.2%に縮 小している。パンドラ・メディアは5.3%、トリップアドバイザー は5.2%、ネットフリックスは4.2%それぞれ上昇した。

S&P500種の実質ベースの株価収益率(PER)は17.3倍 と、2010年以来の高水準付近にある。決算を発表した同指数構成銘 柄467社のうち76%で利益が予想を上回り、売上高が予想を上回ったの は53%だった。

プルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラテジスト、クイン シー・クロスビー氏は「量的緩和が終了に近づくにつれ、市場は一段と 正常化されるだろう。バリュエーションは安定しつつあり、フロスはな くなりつつある。成長株はフロスの一部だった」と述べた。

ハイテク株が上昇

S&P500種のセクター別は10業種のうち7業種が上昇。特に情報 技術(IT)株の上げが目立った。グーグルのクラスA株とヤフーがと もに上昇。フェイスブックは2.1%高となった。

半導体メモリー大手のマイクロン・テクノロジーは3.5%上昇し た。RBCキャピタル・マーケッツの投資判断引き上げが材料となっ た。RBCはその理由として、強い需要サイクルの中、メモリー産業の 好ましい変化を挙げている。

公益事業株は1.6%安と、10業種の中で下げが最もきつい。通信サ ービス株は0.4%安。

AT&Tは1%安の36.38ドル。両社の18日の発表資料によると、 AT&TはディレクTV1株当たり95ドルを支払う。これはディレク TVの16日の終値に10%上乗せした水準。内訳は現金28.50ドルと66.50 ドル相当の株式。負債継承分を含めた買収額は671億ドルとなる。

原題:U.S. Stocks Advance as Small-Cap, Internet Shares Extend Rally(抜粋)

◎米国債:5年債利回り、2カ月ぶり低水準に接近-議事録控え

米国債市場では5年債利回りが2カ月ぶり低水準に接近。米連邦公 開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控え、金利が上昇するとの見 方が後退した。

5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)は5ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)拡大し、8日以降で最大のスティーブ化 となった。米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジ ファンドなど大口投機家の5年債先物に対するネットショートポジショ ンは13日終了週では過去最大だった。バンク・オブ・アメリカ (BOA)メリルリンチの指数によれば、5年債の年初来リターン は1.9%。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「多くの投資家が 相場上昇でひどい目に遭ってきたため、神経質になり過ぎて米国債に対 してネガティブな見方ができなくなっている」と指摘。「金融当局はや やハト派的な姿勢を維持している。地政学面での懸念が続いており、経 済指標は改善してはいるものの、まだ力強さはない。こうした環境にお いて、利回りは低下が続くとの懸念がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時5分現在、5年債利回りは1bp低下の1.55%。同年債(表面 利率1.625%、2019年4月償還)価格は1/32上げて100 12/32。利回り は15日に1.51%と、3月14日以来の水準に下げた。

ショートポジション

CFTCの統計によれば、大口投機家の5年債先物の持ち高はショ ート(売り持ち)がロング(買い持ち)を8万3519枚上回った。ネット ショートは前週比で4万9763枚(37%)減った。

FOMCは4月30日に発表した声明で、債券購入プログラムが終了 した後も政策金利を「相当な期間」ゼロ付近で維持する可能性が高いと あらためて説明。これを受けて同日の米国債相場は上昇した。4月会合 の議事録は21日に公表される。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大手のICAPによると、 米国債の売買高は2556億ドルと、年初来の平均3400億ドルを下回った。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏 は、10年債利回りが上昇して2.65%に近づく場合は、価格が下げたとこ ろで押し目買いを狙うべきだと述べた。10年債利回りはこの日1bp上 げて2.54%。

米国債は魅力的

サイモンズ氏は「こうした水準でもショートにする良い理由はな い。世界の他の国債と比較して米国債は非常に魅力的だからだ」と指 摘。「市場に流通している米国債は限られており、買い手は数多くい る。いま見られる利回りの低いレンジを抜け出すには、極めて力強い経 済指標が続く必要がある」と述べた。

30年債利回りは2営業日連続で上昇。4bp上げて3.39%となっ た。BOAメリルリンチの指数によれば、30年債の年初来リターン は13%。このままいけば、11年以来の高リターンとなる。

またBOAメリルリンチの指数によれば、年限が10年以上の米国債 の利回りは前週末時点で、米国以外の国債の利回りを95bp上回った。 利回り差は15日時点では94bpと、昨年10月以降で最小だった。

原題:Treasury 5-Year Yields Approach Two-Month Low Before Fed Minutes(抜粋)

◎NY金:3日ぶり上昇、インドの需要が増加するとの観測

ニューヨーク金先物相場は小幅ながら3営業日ぶりに上昇。インド の新政権が金の輸入規制を緩和するとの観測を背景に、買いが入った。

ニューエッジ・グループ(ニューヨーク)のブローカー、トーマ ス・キャパルボ氏は電話インタビューで、「インドが金の輸入関税を引 き下げるとの楽観が広がっている」と指摘。「インドの需要が年後半に 増えると見込まれている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前週末比0.1%未満上げて1オンス=1293.80ドルで終了した。

原題:Gold Climbs First Time in Three Days on India Demand Speculation(抜粋)

◎NY原油:4週ぶり高値-クッシングの在庫減少観測で

ニューヨーク原油先物相場は4週ぶり高値に上昇。米石油受け渡し 拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が、ここ16週間で15回目の減 少になるとの見通しが背景にある。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)のエ ネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「クッシングの在庫は約5 年ぶり低水準となっており、今後も減少が続く可能性がある。6月限の 取引はあす20日が最終日で、価格下落を見込んでいた投資家は時間切れ となることからショートカバーが発生する可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・イ ンターミディエート(WTI)6月限は前週末比59セント(0.6%)高 の1バレル=102.61ドル。終値としては4月21日以来の高値。6月限は あす20日が取引最終日。中心限月となった7月限は53セント(0.5%) 上げて102.11ドル。

原題:WTI Climbs to Four Week-High on Cushing Supply; Brent Near $110(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-アストラゼネカが下落、ライアンエアー上昇

19日の欧州株式相場はほぼ変わらず。前週は5週連続高となってい た。ライアンエアー・ホールディングスが大きく上昇した一方、アスト ラゼネカは急落した。

英製薬会社アストラゼネカは2002年8月以来の大幅安。同社は米フ ァイザーが提示額を引き上げた買収提案を拒否した。ドイツ銀行 は1.7%下げた。同行として過去2番目の規模となる80億ユーロ規模の 増資計画の一環として、約6000万株をカタールの王族に売却した。一 方、アイルランドの格安航空会社ライアンエアーは11%急伸。今年度の 増益見通しが好感された。発電・鉄道輸送を手掛けるフランスのアルス トムは2.6%上げた。

ストックス欧州600指数は前週末比0.1%安の338.51。一時は0.9% 下げた。13日には約6年ぶり高値を付けていた。企業買収の動きが活発 化したほか、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要であれば6月 に金融政策を緩和することに「やぶさかではない」と発言したことが背 景にある。

ミラボー・セキュリティーズ(ジュネーブ)のバイスプレジデン ト、ジョン・プラサード氏は「アストラゼネカの拒否で、この日の製薬 銘柄に失望売りが広がったのは明らかだ」とし、「同セクターは大きな 統合・再編の局面にあるため、大手が市場シェアを拡大するため行動す るのは必須。ファイザーが再提案する公算は小さいため、提案拒否は市 場に歓迎されていない」と語った。

19日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が上昇。仏 CAC40指数と独DAX指数はそれぞれ0.3%上げた。英FTSE指数 は0.2%安となった。

原題:European Stocks Little Changed; AstraZeneca Drops, Ryanair Jumps(抜粋)

◎欧州債:イタリア、スペイン債が下落-欧州議会選挙後の情勢不安視

19日の欧州債市場ではイタリア国債が下落し、10年債利回りは1カ 月ぶり高水準となった。今週の欧州議会選挙後、域内全体で政治の不安 定感が高まるとの懸念が強まった。

スペイン10年債はここ3営業日で2回目の下げとなった。最大35億 ユーロの国債入札を22日に控え、利回りを過去最低に先週押し下げた相 場上昇が持続するのか疑問視された。ブルームバーグがエコノミストを 対象に実施した月次調査によれば、欧州中央銀行(ECB)が6月に緩 和拡大に踏み切ると回答者の90%が予想している。

DZ銀行(フランクフルト)の調査アナリスト、フェリックス・ヘ ルマン氏は「投資家らは議会選挙を控え、一段と慎重な姿勢を取る可能 性がある」とし、「これまでの大幅値上がりを受けて利益確定の動きが ややあったことを相場動向は示しているが、利回り上昇は長くは続かな いだろう。ECBが何らかの非伝統的な措置を講じると誰もが予想して いるためだ」と語った。

ロンドン時間午後4時現在、イタリア10年債利回りは前日比10ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.16%。一時は先月14日 以来の高水準となる3.20%まで上げた。前週は11bp上昇と、週間ベー スで4月11日終了週以来の上げ。同国債(表面利率4.5%、2024年3月 償還)価格はこの日、0.87下げ111.395となった。

スペイン10年債利回りは7bp上昇し3.03%。15日には過去最低と なる2.83%まで低下していた。財務省によれば、満期を2019年と24年に 迎える国債を22日に入札するほか、最大35億ユーロの3カ月物と9カ月 物証券を20日に発行する。

ドイツ10年債利回りは1bp未満上昇の1.34%。16日には1.30%ま で下げ、2013年5月17日以降の最低となっていた。

原題:Italy’s Bonds Decline With Spain’s on European Election Concern(抜粋)

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