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ドル・円は101円半ば、米長期金利低下が重し-米経済指標見極め

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=101円台半ばを中心に推移。前日の米国債市場で10年債の 利回りが一段と低下したことを背景に、ドル売り圧力が根強く残った。

午後3時21分現在のドル・円相場は101円55銭付近。ドルは午前に 付けた101円64銭を上値に、101円42銭まで水準を切り下げた。前日の海 外市場では一時101円32銭と3月19日以来のドル安値を付けていた。主 要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数 も一時79.925と、2営業日ぶりの水準まで低下している。

外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、米10年債利回り はこれまで2.6%から2.8%のレンジで見られていたが、下限を完全に下 抜けて、2.5%も割り込んでおり、もう一度米国発で指標の悪い材料が 出た場合は、一段の金利低下でドルの下値を試す展開もあり得ると予 想。ただ、指標内容次第で金利が戻す可能性も残ると言い、「101円台 前半を狙って思い切ってドル売りを進めるのもリスクがある」と話し た。

15日の米国債市場では、10年債の利回りが一時2.47%と、10月30日 以来の低水準を付けた。この日のアジア時間の時間外取引では2.5%を 挟んで推移している。米国時間には、4月の住宅着工件数のほか、5月 のミシガン大学消費者マインド指数が発表される。

米経済指標は強弱まちまち

15日に米国で発表された経済指標は、4月の消費者物価指数(CP I)が前月比0.3%上昇と、昨年6月以降で最大の伸びとなった。一方 で、4月の鉱工業生産指数は前月比0.6%の低下。ブルームバーグがま とめたエコノミスト予想中央値は前月比変わらずだった。

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが発表 した5月の米住宅市場指数は45と、昨年5月以来の水準に落ち込み、前 月分の数値は、速報値の47から46に下方修正された。

三菱東京UFJ銀行の野本尚宏調査役(ニューヨーク在勤)は、米 経済指標の結果を受けて「弱い材料をピックアップして金利がさらに低 下した」と説明。「金利が上昇するような材料もない」と言い、金利面 で「ドル・円は売り」とみている。

この日の東京株式市場は日経平均株価が3日続落。一時は1万4016 円まで水準を切り下げた。野本氏は、「ドル・円は、日経平均株価が1 万4000円を割れてずるずる行くようだと、もう一段下がるかもしれない 」と指摘。ドルは200日移動平均線が位置する101円20銭近辺が「重要な ポイント」だとし、日経平均が下がってくるようだと、同水準を試す可 能性もあるとしていた。

ECB緩和観測

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が15日発表した1-3 月のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増と、ブルー ムバーグがまとめたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は15日、「これま でのところ経済主体が支出・歳出計画を先送りしている証拠はない」と 指摘。その上で、「だからといって極めて長期にわたる低インフレに伴 うリスクについてわれわれが無関心であるわけでは全くない。従って、 われわれはフォワードガイダンスをあらためて確認するとともに、必要 に応じ迅速に行動する決意で追加金融緩和の可能性を排除しないことを 強調した」と述べている。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=138円98銭と、 2月27日以来の水準までユーロ安・円高が進行。この日の東京市場では 139円台前半で取引されている。

外為オンラインの佐藤氏は、ユーロは140円を割ってからの下げが 速いとし、欧州金融当局からの様々な発言も出ており、「やはり6月の 金融政策会合では緩和方向に動くとの見方が根強い」と言う。

--取材協力:大塚美佳.

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