5月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円上昇、欧米経済指標が弱く逃避-日本のGDPも寄与

ニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨全てに対して上昇。 ユーロ圏の域内総生産(GDP)が予想より弱く、米鉱工業生産が予想 外に減少したため、経済成長ペースへの懸念から円への逃避需要が強ま った。

ユーロは11週間ぶりの安値を付けた。欧州中央銀行(ECB)のコ ンスタンシオ副総裁が追加緩和の用意があると述べたことが売りを誘っ た。日本の第1四半期の経済成長率が予想を上回ったことも円買い材 料。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)で債券リサ ーチの責任者を務めるジェニファー・ヴェイル氏は電話インタビュー で、「円が強さを見せている」と指摘。地政学的な緊張と予想よりも弱 い米経済統計が「リスク回避と米名目利回りの低下につながっている。 それが対ドルでの円の支援材料だ」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.3%高の1ドル =101円58銭と、3月19日以来の高値水準。対ユーロでは0.4%高の1ユ ーロ=139円26銭。ユーロは対ドルで前日比ほぼ変わらずの1ユーロ =1.3710ドル。一時は2月27日以来の安値となる1.3648ドルまで下げ た。

S&P500種株価指数は0.9%下落。米30年債相場は上昇、利回りは 5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.32%と、2013年 6月17日以来の低水準となった。

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数 は6.60%と、4月30日以来の高水準。9日には2007年以来の低水準とな る6.21%まで低下していた。

ルピー高

インド・ルピーは0.6%上昇の1ドル=59.29ルピー。16日に発表さ れる総選挙結果が明確な勝敗を示し、安定した経済成長につながるとの 期待から買いが入った。一時は59.0950ルピーと、7月29日以来の高値 を付けた。

1-3月期の日本の実質GDP速報値は前期比年率で5.9%増と、 6四半期連続でプラス成長となった。4月の消費税率引き上げ前の駆け 込み需要で個人消費が好調だったほか、設備投資も堅調だった。伸び率 は予想(4.2%)を大きく上回った。

コンスタンシオECB副総裁はベルリンでの講演で、「われわれは フォワードガイダンスをあらためて確認するとともに、必要に応じ迅速 に行動する決意で追加金融緩和の可能性を排除しないことを強調した」 と述べた。

ユーロ圏GDP

ユーロ圏GDP速報値は前期比0.2%増と、ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。低いインフレ率や弱 い生産に対応するため、来月に金融緩和策を打ち出すようECBに圧力 が高まる可能性がある。

HSBCホールディングスの為替ストラテジスト、ロバート・リン チ氏は電話インタビューで、「6月は予断を許さないのは周知の通り だ。価格動向という面では多くのことが起こり得る」と指摘。「ユーロ が対ドルで下げ続け、緩和政策が実施されなければ」、ユーロは反発す るだろうと述べた。

米鉱工業生産が発表されると、ドルは対ユーロで上げ幅を失った。 4月の鉱工業生産指数は前月比0.6%低下した。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想中央値は前月比変わらずだった。前月は0.9%上 昇。

ブルームバーグのエコノミスト調査によると、第2四半期の米 GDPは3.3%増への加速が予想(中央値)されている。第1四半期 は0.1%増だった。

原題:Yen Rises on Refuge Demand as Data Fuel Economic Growth Conce(抜粋)

◎米国株:続落、小型株に売り-利益見通し嫌気しウォルマート安い

米株式相場は続落。ダウ工業株30種平均は1カ月で最大の下げとな った。小型株の売りが続いたほか、ウォルマート・ストアーズの利益見 通しが市場予想を下回ったことが嫌気された。

ウォルマートは2.4%安。リンカーン・ナショナルなど保険会社も 下落。米10年債利回りの低下が手掛かりとなった。ゼネラル・モーター ズ(GM)は、新たに270万台のリコール(無料の回収・修理)を発表 したことが嫌気され、売られた。シスコシステムズは上昇。売上高見通 しがアナリスト予想を上回った。

S&P500種株価指数は前日比0.9%安の1870.85と、1カ月で最大 の下げ。ダウ工業株30種平均は167.16ドル(1%)下げて16446.81ドル と、下落率は4月10日以降で最大。小型株で構成するラッセル2000指数 は0.7%下落。一時は1.9安となった。

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング担当マネ ジングディレクターのマイケル・ジェームズ氏は「慎重かつ神経質とい うのが今主流のセンチメントだ」とし、「リターンを得ようという動き よりも、資産の保全といった向きが強い。慎重さを要する時期だ」と述 べた。

S&P500種は13日に過去最高値1897.45で終了して以降、1.4%下 げている。4月11日の安値からは最大4.5%戻した。

インターネット株、小型株

ラッセル2000指数はこの3日間で3.3%下落。12日には2.4%上げて いた。この日は一時、3月の高値からの下落率が10%に達した。終値ベ ースで下落率が10%に達した場合は、調整局面入りとされる。

ダウ・ジョーンス・インターネット指数は0.6%安で3日続落。3 月に付けた13年ぶり高値からは18%下げている。

この日発表された経済指標では、4月の米鉱工業生産指数が市場予 想に反して前月比で低下した。指数全体の75%を占める製造業が落ち込 んだほか、気温の上昇に伴い公益事業が低下したことが影響した。製造 業の生産指数は0.4%低下した。

一方でニューヨーク連銀が発表した5月の同地区の製造業景況指数 は19.0と、前月の1.3から上昇した。

先週の米新規失業保険申請件数は前週比で大きく減少し、7年ぶり の低水準。4月の米消費者物価はここ1年近くで最大の伸びとなった。

「成長減速期」

ハンティントン・アセット・マネジメント(オハイオ州コロンバ ス)の最高投資責任者(CIO)、ランディ・ベイトマン氏は「素晴ら しいといえるニュースは特にない」とし、「成長減速期ということだ。 投資家の熱意をかき立てる材料が出てこない限り、レンジ内での取引と なるだろう」と述べた。

S&P500種の業種別10指数では9指数が下落した。

小売り最大手のウォルマートは2.4%安の76.83ドル。同社の5-7 月(第2四半期)利益見通しはアナリスト予想を下回った。米国内の販 売鈍化への対応を同社は迫られている。

リンカーン・ナショナルは5.2%安の47.41ドルと、12年以来の大幅 な下落率。保険株の指数は1.4%下げた。米国債市場では10年債利回り が5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.50%となっ た。

GMは1.7%安の34.36ドル。同社は新たに270万台のリコールを発 表。数百件もの苦情につながったブレーキライトの不具合によるリコー ルが含まれる。これで今年これまでの同社リコールは計1110万台に達し た。

シスコは6%高の24.18ドルだった。

原題:U.S. Stocks Decline as Small Caps Slide, Wal-Mart Results Miss(抜粋)

◎米国債:30年債が上昇、6月以来の低利回り-欧州で緩和拡大の観測

米国債は30年債が上昇。利回りは昨年6月以来の低水準に下げた。 欧州での緩和策拡大観測が米金利上昇を見込んだトレーダーを一段と神 経質にしている。

30年債は上昇。ユーロ圏の景気回復は1-3月(第1四半期)に勢 いを増すことができず、欧州債市場ではイタリアやスペイン、アイルラ ンドの国債は下落した。この日は米消費者物価指数(CPI)が上昇 し、失業保険申請件数が減少したものの、米国債は上昇した。トレーダ ーの間では米金融当局が来年半ばまでに利上げに踏み切るとの見方が後 退した。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「利回り上昇を見込んで国債購入を見送ってきた投資家 が慌てて買いに動いた」と述べ、「相場の上げは予想外であり、目を見 張る勢いだ。節目となる水準を容易に超えており、上昇を止めるものは 何もない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて3.33%。一時は3.30%と、昨年6月17日以降での最低 をつけた。同年債(表面利率3.375%、2044年5月償還)価格は31/32上 昇して100 30/32。

10年債利回りは5bp下げて2.49%。一時2.47%と、10月30日以来 の低水準をつけた。2年債利回りは2bp低下して0.35%。

利回り格差

2年債と10年債の利回り格差は3日連続で縮小し、一時212bp と、昨年7月3日以来の最小となった。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した1-3月の ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増と、ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。フランス の予想外の失速や、イタリアやオランダのマイナス成長が響いた。

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、当局者は必要 に応じ追加の金融刺激策を講じる用意があると言明した。イングランド 銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は14日、政策金利の引き上げを来年 まで待つ意向を示唆した。

米国債のリターン

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、2015年6月の会 合までに利上げが始まる確率は42%と、1カ月前の51%から低下した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、30年債のリターンは年初から前日までに13%。昨年は15%のマイナ スだった。10年債は5.5%と、昨年の7.8%のマイナスからプラスに転じ た。

ブルームバーグがまとめた予想によると、30年債の利回りは年末ま でに4.04%への上昇が見込まれている。10年債は同3.23%となってい る。

4月の米鉱工業生産は市場予想に反して前月比で低下。米国債は堅 調を維持した。米労働省の発表によると、4月の消費者物価指数 (CPI、季節調整済み)は前年比で2.0%上昇と、市場予想に一致し た。先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は29万7000件に減 少。前週は32万1000件だった。

原題:U.S. 30-Year Bonds Lead Treasuries Rally on Global Stimulus Bets(抜粋)

◎NY金:反落、1週間ぶり大幅安-失業保険申請件数7年ぶり低水準

ニューヨーク金先物相場は反落。1週間ぶりの大幅安となった。米 新規失業保険申請件数が7年ぶりの低水準となり、景気回復が示唆され る中、安全資産としての金買いが減退した。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「失業保 険申請件数が30万件を下回ったのは大事なことで、経済が回復の兆しを 見せているとの確信が広がっている」と指摘。「景気が順調なときは、 金のような資産に逃避する必要はない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.9%安の1オンス=1293.60ドルで終了。中心限月として は7日以来の大幅下落となった。

原題:Gold Drops as U.S. Jobless Claims Fall to Lowest in Seven Years(抜粋)

◎NY原油:反落、弱い経済データを嫌気-需要減少を警戒

ニューヨーク原油先物相場は反落。米鉱工業生産やユーロ圏域内総 生産(GDP)など欧米の経済統計が弱い内容だったことから、燃料需 要が減少するとの見方が広がり、4日ぶりに下げた。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)のエ ネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「米鉱工業生産の伸びは失 速し、欧州のGDP統計も芳しくなかった。マクロ経済の見通し悪化は 需要に影響しそうだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日 比87セント(0.85%)安の1バレル=101.50ドルで終了。下落率は4 月30日以来で最大。

原題:WTI Crude Falls on Economic Data as Discount to Brent Oil Grows(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり大幅安-ユーロ圏1-3月成長率が予想下回る

15日の欧州株式相場は1カ月ぶりの大幅安となった。ユーロ圏の1 -3月(第1四半期)成長率が予想を下回ったことが嫌気された。決算 を発表したドイツポストやトーマス・クック・グループの下げが目立っ た。

郵便サービスのドイツポストはここ2年で最大の値下がり。第1四 半期の利払い・税引き前利益(EBIT)が予想に届かなかった。英旅 行サービスのトーマス・クックは約2年ぶりの大幅安。上期売上高が前 年同期比6.6%減少した。一方、スイスの高級品メーカー、フィナンシ エール・リシュモンは1年ぶりの大幅上昇。増配方針が好感された。ス ウェーデンの衣服小売り、ヘネス&マウリッツ(H&M)は昨年9月以 来の大きな値上がり。4月の売上高が予想を上回ったことが買い材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%安の338.50で終了。13日には 約6年ぶり高値を付けていた。

リサーチ・アンド・アセット・マネジメント(チューリヒ)のオッ トー・バサー最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「ポジ ティブな材料の勢いがない」とし、「ユーロ圏のGDP成長率にはがっ かりさせられた。企業業績は非常にまちまちだ」と語った。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した1-3月の ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増と、ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。

15日の西欧市場では18カ国中16カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE100指数は0.6%、独DAX指数は1%それぞれ下げ、仏 CAC40指数は1.3%安となった。

原題:European Stocks Decline as Euro-Area GDP Growth Misses Forecasts(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ中心に周辺国債が下落-政治リスクの高まりを懸念

15日の欧州債市場ではギリシャ国債を中心にユーロ圏の高債務国の 国債が下落した。今月下旬の欧州議会選挙を前にした世論調査でギリシ ャの連立政権が支持を失いつつあることが示され、域内債務危機は解決 に程遠いとの懸念が再燃した。

ギリシャ10年債利回りは7週間ぶり高水準となったほか、同年限の イタリア国債利回りは昨年6月以降で最も上昇。一時は過去最低まで下 げていた。アイルランドとスペインの国債もブルームバーグがデータ集 計を開始して以降最低の利回りを付けていたが、最終的に値下がり。一 方、域内で最も安全とされるドイツ国債を求める動きから、同国債は上 昇した。

サンライズ・ブローカーズ(ロンドン)の債券調査担当エグゼクテ ィブディレクター、ジャンルカ・ジグリオ氏は「ギリシャのリスクは依 然として大きく過少評価されている」と指摘。このため売りが続く可能 性があるほか、欧州議会選挙の結果が「債務の持続可能性をめぐる措置 に影響を及ぼせば、他の周辺国にも波及し得る」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ギリシャ10年債利回りは前日比51ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の6.81%。一時は6.85% と、3月28日以来の高水準となった。同国債(表面利率2%、2024年2 月償還)価格は3.095下げ75.30。

ギリシャの世論調査によれば、サマラス政権の連立パートナーであ る全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の支持率はわずか5.5%と、 全政党の中で6位に下げた。30年にわたり国政に携わってきた同党に経 済を混乱させた責任があると有権者はみている。

ドイツ10年債利回りは6bp低下の1.31%。2013年5月17日以来の 低水準となる1.30%まで下げる場面もあった。

イタリア10年債利回りは19bp上げて3.10%と、昨年6月24日以来 の大幅上昇。一時は2.885%まで低下していた。

原題:Greece’s Bonds Lead Euro-Periphery Debt Rout on Political Risk(抜粋)

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