米国債:30年債上昇、6月以来の低利回り-欧州で緩和拡大観測

米国債は30年債が上昇。利回りは昨 年6月以来の低水準に下げた。欧州での緩和策拡大観測が米金利上昇を 見込んだトレーダーを一段と神経質にしている。

30年債は上昇。ユーロ圏の景気回復は1-3月(第1四半期)に勢 いを増すことができず、欧州債市場ではイタリアやスペイン、アイルラ ンドの国債は下落した。この日は米消費者物価指数(CPI)が上昇 し、失業保険申請件数が減少したものの、米国債は上昇した。トレーダ ーの間では米金融当局が来年半ばまでに利上げに踏み切るとの見方が後 退した。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「利回り上昇を見込んで国債購入を見送ってきた投資家 が慌てて買いに動いた」と述べ、「相場の上げは予想外であり、目を見 張る勢いだ。節目となる水準を容易に超えており、上昇を止めるものは 何もない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)下げて3.33%。一時は3.30%と、昨年6月17日以降での最低 をつけた。同年債(表面利率3.375%、2044年5月償還)価格は31/32上 昇して100 30/32。

10年債利回りは5bp下げて2.49%。一時2.47%と、10月30日以来 の低水準をつけた。2年債利回りは2bp低下して0.35%。

利回り格差

2年債と10年債の利回り格差は3日連続で縮小し、一時212bp と、昨年7月3日以来の最小となった。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した1-3月の ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.2%増と、ブルームバ ーグがまとめたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。フランス の予想外の失速や、イタリアやオランダのマイナス成長が響いた。

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、当局者は必要 に応じ追加の金融刺激策を講じる用意があると言明した。イングランド 銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は14日、政策金利の引き上げを来年 まで待つ意向を示唆した。

米国債のリターン

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、2015年6月の会 合までに利上げが始まる確率は42%と、1カ月前の51%から低下した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、30年債のリターンは年初から前日までに13%。昨年は15%のマイナ スだった。10年債は5.5%と、昨年の7.8%のマイナスからプラスに転じ た。

ブルームバーグがまとめた予想によると、30年債の利回りは年末ま でに4.04%への上昇が見込まれている。10年債は同3.23%となってい る。

4月の米鉱工業生産は市場予想に反して前月比で低下。米国債は堅 調を維持した。米労働省の発表によると、4月の消費者物価指数 (CPI、季節調整済み)は前年比で2.0%上昇と、市場予想に一致し た。先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は29万7000件に減 少。前週は32万1000件だった。

原題:U.S. 30-Year Bonds Lead Treasuries Rally on Global Stimulus Bets(抜粋)

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