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NY外為:円上昇、欧米統計が弱く逃避需要-日本のGDPも寄

ニューヨーク外国為替市場では円が 主要16通貨全てに対して上昇。ユーロ圏の域内総生産(GDP)が予想 より弱く、米鉱工業生産が予想外に減少したため、経済成長ペースへの 懸念から円への逃避需要が強まった。

ユーロは11週間ぶりの安値を付けた。欧州中央銀行(ECB)のコ ンスタンシオ副総裁が追加緩和の用意があると述べたことが売りを誘っ た。日本の第1四半期の経済成長率が予想を上回ったことも円買い材 料。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)で債券リサ ーチの責任者を務めるジェニファー・ヴェイル氏は電話インタビュー で、「円が強さを見せている」と指摘。地政学的な緊張と予想よりも弱 い米経済統計が「リスク回避と米名目利回りの低下につながっている。 それが対ドルでの円の支援材料だ」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.3%高の1ドル =101円58銭と、3月19日以来の高値水準。対ユーロでは0.4%高の1ユ ーロ=139円26銭。ユーロは対ドルで前日比ほぼ変わらずの1ユーロ =1.3710ドル。一時は2月27日以来の安値となる1.3648ドルまで下げ た。

S&P500種株価指数は0.9%下落。米30年債相場は上昇、利回りは 5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.32%と、2013年 6月17日以来の低水準となった。

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数 は6.60%と、4月30日以来の高水準。9日には2007年以来の低水準とな る6.21%まで低下していた。

ルピー高

インド・ルピーは0.6%上昇の1ドル=59.29ルピー。16日に発表さ れる総選挙結果が明確な勝敗を示し、安定した経済成長につながるとの 期待から買いが入った。一時は59.0950ルピーと、7月29日以来の高値 を付けた。

1-3月期の日本の実質GDP速報値は前期比年率で5.9%増と、 6四半期連続でプラス成長となった。4月の消費税率引き上げ前の駆け 込み需要で個人消費が好調だったほか、設備投資も堅調だった。伸び率 は予想(4.2%)を大きく上回った。

コンスタンシオECB副総裁はベルリンでの講演で、「われわれは フォワードガイダンスをあらためて確認するとともに、必要に応じ迅速 に行動する決意で追加金融緩和の可能性を排除しないことを強調した」 と述べた。

ユーロ圏GDP

ユーロ圏GDP速報値は前期比0.2%増と、ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想の半分の伸びにとどまった。低いインフレ率や弱 い生産に対応するため、来月に金融緩和策を打ち出すようECBに圧力 が高まる可能性がある。

HSBCホールディングスの為替ストラテジスト、ロバート・リン チ氏は電話インタビューで、「6月は予断を許さないのは周知の通り だ。価格動向という面では多くのことが起こり得る」と指摘。「ユーロ が対ドルで下げ続け、緩和政策が実施されなければ」、ユーロは反発す るだろうと述べた。

米鉱工業生産が発表されると、ドルは対ユーロで上げ幅を失った。 4月の鉱工業生産指数は前月比0.6%低下した。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想中央値は前月比変わらずだった。前月は0.9%上 昇。

ブルームバーグのエコノミスト調査によると、第2四半期の米 GDPは3.3%増への加速が予想(中央値)されている。第1四半期 は0.1%増だった。

原題:Yen Rises on Refuge Demand as Data Fuel Economic Growth Conce(抜粋)

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