債券は上昇、米債高や5年債入札順調で-長期金利は2カ月ぶり低水準

債券相場は上昇。前日の米国債相場 が上昇したことに加えて、きょう実施の5年債入札が順調な結果となっ たことを受けて買いが優勢だった。長期金利は0.6%を下回り、2カ月 ぶり低水準に達した。

長期国債先物市場で中心限月6月物は続伸。前日比7銭高の145 円18銭で始まり、午前は145円20銭付近でもみ合い。午後零時45分の入 札結果発表後には上げ幅を拡大し、一時は145円25銭と中心限月で3月 4日以来の高値を付け、結局は寄り付きと同じ145円18銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.595%と7日以来の0.6%割れで 開始し、午前は同水準で推移した。午後に入ると、0.59%と3月4日以 来の低水準を付けた。5年物の117回債利回りは午後3時すぎに1bp低 い0.18%と3月10日以来の水準まで低下した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、5 年債入札結果や海外金利が大きく低下したことなどが買い材料と指摘、 「年初は金利上昇予想が多かったものの、ショートポジションの巻き戻 しとなっている。米小売売上高が弱かったほか、欧州中央銀行が金融緩 和を行うとの観測が出て海外市場で債券が買われ、円債にも買いが入っ ている」と話した。

20年物の148回債利回りは1bp低い1.465%。30年物の42回債利回り は一時2bp低い1.685%と4月21日以来の低水準まで達した。

5年債入札

財務省がきょう実施した表面利率(クーポン)0.2%の5年利付国 債(117回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円07銭と事前予 想を1銭上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価 格との差)はゼロと前回1銭から縮小。投資家需要の強弱を示す応札倍 率は4.62倍と、昨年11月以来の高水準となった前回の4.67倍とほぼ同水 準だった。

パインブリッジの松川氏は、5年債入札について、「銀行のポジシ ョンが少なくなっており、日銀買い入れオペに売る手当ての動きとなっ た。金利水準はかなり低いが、しっかりした結果となり、相場の強さを 示した」と述べた。

14日の米国債相場は続伸。米10年債利回りは前日比7bp低下 の2.54%程度。一時は2.52%と半年ぶり水準に低下した。欧州の金融当 局が追加緩和措置を取るとの観測の広がりが背景。一方、米株相場は下 落。S&P500種株価指数は同0.5%安の1888.53で引けた。

内閣府が朝方に発表した1-3月期の実質国内総生産(GDP、速 報値)は、前期比年率換算で5.9%増と6四半期連続でプラス成長とな った。ブルームバーグ・ニュースが調査した事前予想の同4.2%増を上 回った。4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要で個人消費が好調だ ったほか、設備投資も堅調だった。

GDP統計は予想を上回ったものの、債券相場の反応は限定的だっ た。みずほ証券の末広徹マーケットエコノミストは、「円債市場は GDPの上振れよりも、きのう米国債が買われたことの方が材料視され て買いが先行した」と説明した。

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