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1-3月GDPはプラス5.9%成長、駆け込み需要、予想は上回る

1-3月期の実質国内総生産 (GDP)速報値は前期比年率で5.9%増と、6四半期連続でプラス成 長となった。4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要で個人消費が好 調だったほか、設備投資も堅調だった。プラス幅は予想を大きく上回っ た。

内閣府が15日発表したGDP速報値は物価変動の影響を除いた実質 で前期比1.5%増。項目別では全体の約6割を占める個人消費が2.1%増 と前期から加速した。設備投資は4.9%増と全体を押し上げた。公共投 資は2.4%減とマイナスに転じた。在庫寄与度はマイナス0.2ポイント、 内需寄与度はプラス1.7ポイント。

甘利明経済再生担当相は会見で、GDPが大幅に増加したことにつ いて「消費税率引き上げに伴う駆け込み需要もあって、個人消費が大き く増加したこと、企業の収益やマインドの改善等を背景に、設備投資が 増加したこと」を挙げた。また、増税による駆け込みは「想定を超えて いる」一方で、増税後の反動は「想定内」にとどまっていると述べた。

外需寄与度はマイナス0.3ポイントと3期連続で全体の足を引っ張 った。ブルームバーグ・ニュースによる事前調査の予想中央値は前期比 が1.0%増、年率換算では4.2%増だった。前期(10-12月)の実質 GDP成長率は前期比0.1%増、年率換算0.3%増に改定された。総合的 な物価指標であるGDPデフレータは前年比横ばいとなり、4年半ぶり にマイナスから脱した。

4-6月はマイナス成長に

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは統計発表後のリポートで 「4-6月期は個人消費、住宅投資の反動減によって7四半期ぶりのマ イナス成長となる可能性が高い」と指摘。

その上で、反動減による下押し圧力は4月を底に緩和する見込みで あること、大企業を中心としたベースアップの動きや労働需給ひっ迫に よって賃金上昇圧力が高まっていることから、「7-9月には個人消費 は前期比ベースでは増加に転じる可能性が高い」としている。

政府は先月17日発表した月例経済報告で、消費税率引き上げによる 駆け込み需要の反動減を理由に、景気の基調判断をこれまでの「緩やか に回復している」から「緩やかな回復基調が続いているが、このところ 弱い動きもみられる」に17カ月ぶりに下方修正。生産などの各項目の判 断も軒並み引き下げた。

日本銀行は先月30日に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポー ト)で、13年度の実質GDP成長率を2.7%増から2.2%増に、14年度 も1.4%増から1.1%増に下方修正。その上で、消費税率引き上げに伴う 駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には0%台半ばの 「潜在成長率を上回る成長を続ける」との見通しを示した。

7-9月の戻り弱ければ追加緩和も

日銀は20、21日に金融政策決定会合を開く。エコノミスト32人を対 象にブルームバーグ・ニュースが行った調査では、全員が政策の現状維 持が決まると予想した。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは統計発表後 のリポートで「4月以降は力強く持続的な景気のけん引役が『不在』の 状態であり、景気のリスクとしては下振れないし停滞が長引くことを警 戒すべきである」と指摘。

その上で、「最大の焦点は、4-6月期が前期比マイナス成長にな った後の7-9月期に景気のリバウンドが強いかどうかである。動きが 弱そうだとなると、追加経済対策が浮上し、追加緩和の可能性が増す」 としている。

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