丸紅社長:中国の大豆輸入、短期的な落ち込み懸念-販売契約に遅れも

丸紅の国分文也社長は、世界最大で ある中国の大豆輸入量が短期的に落ち込む可能性に懸念を示した。中国 内で大豆を輸入して搾油する事業会社の採算が悪化しているためで、丸 紅の中国向けの大豆販売にも契約履行の遅れが出ているという。9日の 決算会見や13日の投資家向け説明会で述べた。

輸入した大豆は搾油して食用油や飼料用の大豆かすに加工して販売 されるが、供給過剰などを背景に製品価格から原料の大豆価格を差し引 いた搾油マージンは赤字の状態。中国での食用油需要の約半分を供給す るウィルマー・インターナショナルのクォック・コーンホン最高経営責 任者(CEO)は9日の会見で、1-3月期の搾油マージンは「過去最 悪」に落ち込んだと指摘。4-6月期も搾油マージンの赤字状態は続く と予想している。

搾油マージンの急激な悪化は丸紅の中国向け大豆販売にも影響を与 えている。国分社長は「一部の取引について契約上は信用状(LC)を 開かなければならない時に、タイムリーにLCを開いてこなかったとい う状況が起きた」と13日の説明会で述べた。

中国企業が金融引き締めによる影響を受けた可能性もあるとして背 景を調べたが、搾油マージンの悪化による影響が大きいと判断している という。貿易取引の決済では銀行が間に入り、輸出入業者に代金の支払 い、受け取りをLCで保証することが多い。

国分社長は9日の決算会見で、「中長期的に見て中国の大豆の輸入 が大幅に減るということは考えられない」とした上で、「短期的にはあ る程度影響はあるかもしれない」との見方を示した。さらに、きょうの 説明会では「4月の半ばぐらいから契約にのっとってLCが徐々に開か れつつある」と、足元では契約履行は再開されていると説明。「実際に 最後の最後までLCが開かれず、われわれが転売せざるを得なかったの はごくわずかにどどまっている」と述べた。

穀物事業は丸紅の主力事業の一つ。昨年には集荷事業を手掛ける米 ガビロンを買収するなど穀物調達先を強化し、中国をはじめとしたアジ ア市場への穀物販売の拡大を目指している。13日の説明会では、穀物取 引の今期(15年3月期)の利益見通しを現在の実力値である100億円程 度を見込むと説明。前期は120億円だった。

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