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円がじり安、世界株高でリスク選好-対ドルは2日以来の安値

東京外国為替市場では円がじり安。 前日の欧米株高を受けて日本株が急反発するなどリスク選好ムードが広 がり、円は主要通貨に対して売り優勢となった。

ドル・円相場は1ドル=102円10銭台から一時102円34銭と2日以来 の水準までドル買い・円売りが進行。この日は米国で4月の小売売上高 が発表される予定で、米金利の上昇や一段のドル高・円安を促す材料に なるかが注目されている。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「米国の経済指標を 見ると寒波の影響が一時的なものにとどまるであろうという内容が続い ているので、米国のファンダメンタルズの回復期待、米株高が円売りを 強めている」と説明。ここからは株高だけでなく、「米国の金利も上昇 するかがドル相場全体の鍵を握る」と指摘した。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.37ドル台半ばでもみ合い。欧州中 央銀行(ECB)による追加緩和観測が重しとなり、前週末に付けた約 1カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準(1.3745ドル)付近で上値の重い展 開が続いた。

ブルームバーグ・データによると、円はオーストラリア・ドルを除 く主要15通貨に対して前日終値比で下落。対ユーロでは一時1ユーロ =140円85銭と3営業日ぶり安値を付けた。豪ドルは全面安。午後に発 表された中国の経済指標が予想を下回ったことが売り材料となった。

米小売売上高

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では、4月 の米小売売上高は前月比0.4%増加し、3カ月連続でプラスになると予 想されている。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司エグゼクティブ・ ディレクターは、「これまでは米国債ショートの巻き戻しがあり、雇用 統計後も米金利は上昇できなかったが、こうした動きが一巡すること で、今後は米指標が良ければ米金利が上昇し、ドル・円も上昇しやすい だろう」と語った。

13日の日本株は急反発し、日経平均株価は一時300円を超える上げ となった。中国株を除くアジア株も堅調。

前日の海外市場では欧州株が約6年ぶり高値を付けたほか、米主要 株価指数が過去最高値を更新した。一方、米国債相場は下落し、10年債 利回りは2.66%と2日以来の水準まで上昇した。

中国指標

中国国家統計局が13日発表した4月の工業生産と固定資産投資、小 売売上高はいずれも市場予想に反して伸びが鈍化した。

IG証の石川氏は、豪ドルは中国指標にネガティブに反応したが、 「株高もあって、影響は限定的」と説明した。

一方、欧州ではこの日、5月の独ZEW景況感指数が発表される が、ブルームバーグ調査では期待指数が5カ月連続で低下したとみられ ている。

ノムラ・インターナショナルの後藤祐二郎シニアFXストラテジス ト(ロンドン在勤)は、ユーロは6月にECBが何らかの緩和を行うと いうことを織り込まざるを得ないため、すぐに1.40ドルを試しにいくと いう雰囲気にはなりづらいと指摘。ただ、「この先、本当にユーロ・ド ルが下げられるかどうかは、利下げとともにどのくらいハト派的なスタ ンスをドラギ総裁が次回会合で出せるのかといった、利下げの次のアク ションというものも影響してくる」と話した。

--取材協力:大塚美佳、Mariko Ishikawa.

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