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【クレジット市場】決死の覚悟実ったソフバンク孫氏、米展開へ起債

ソフトバンクを率いる孫正義社長は 前期(2014年3月期)決算説明会で、NTTドコモを追い抜くと決死の 覚悟をみせていたかつての姿を投資家に思い起こさせた。売上高や収益 でついに目標を達成、今後は米国での事業拡大に向けて個人投資家から 資金調達をする。

関東財務局に1日届け出た発行登録書によると、個人向けの5年 債3000億円を起債する。利率の仮条件は1.15-1.75%。バンク・オブ・ アメリカ・メリルリンチの指数によると、ほぼ同格付けの投機的等級企 業の世界平均(9日時点)で4.56%となっており、これを大きく下回 る。ソフトバンクは昨年も個人向け社債を7000億円発行している。

孫社長は7日の決算説明会で、ドコモの収益を10年以内に上回るこ とができなければ切腹も辞さない覚悟だと2006年に話したことを明かし たが、前期にこの目標を達成した。話を当時聴いた代理店関係者からは 笑いが起きたが、孫社長はこの「ハングリー精神」が昨年の米スプリン ト買収や現在検討中のTモバイルUS買収の原動力だと強調した。

ムーディーズ・ジャパンのシニア・クレジット・オフィサー、古阪 ペギー氏は、「ソフトバンクは買収に強い意欲を持つ企業として知られ ている」と語った。現状で低コストで資金調達できるのは好調な業績と 日本市場全般の低金利が背景にあると話す。

次の目標

ムーディーズ・インベスターズ・サービスとスタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)はともに昨年、スプリント買収を受けてソフト バンクを格下げし、投機的等級の第1位とした。同氏は、Tモバイル USの買収が実現した場合の格付けへの影響についてはコメントを避け た。

事情に詳しい関係者によると、ソフトバンク傘下のスプリントは6 月か7月にもTモバイルの買収で正式提案を行う見通しだ。孫社長と米 スプリントのダン・ヘッセ最高経営責任者(CEO)は2月3日、米通 信委員会(FCC)のトム・ウィーラー委員長との会談で、スプリント によるTモバイル買収の可能性を示したが、懐疑的な反応しか得られな かった。これに先立つ米司法省との会談でも反発を受けた。

孫社長は7日の決算説明会で、Tモバイル買収の可能性についてコ メントを控えたが、次の目標を達成できないかもしれないとの懸念はみ じんも見せなかった。

ソフトバンクの前期決算によると、売上高、純利益(5270億円)と も初めてドコモ(純利益4650億円)を上回った。

BNPパリバ証券の中空麻奈アナリストは、8日付のリポートで 「誰も孫社長を止められない」と指摘。相次ぐ買収で財務内容が悪化し ている半面、その結果生まれる「キャッシュフローが潤沢にある」とも 述べ、引き続き投資推奨している。

原題:Son Invokes Do-or-Die Spirit in SoftBank U.S. Push: Japan Credit(抜粋)

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