弱気相場抜け出せない天然ゴム、さらに下落か-供給過剰で

世界の天然ゴム供給が4年連続で過 剰となる見通しだ。商品市場で最もパフォーマンスが低い天然ゴムは弱 気相場を抜け出せない状態が続いている。天然ゴムは主にタイヤの原料 となる。

国際ゴム研究会(IRSG)の2日の発表によると、天然ゴム生産 は今年、自動車販売急増に伴う需要の伸びを上回るペースで増加し、少 なくとも過去10年で最大の供給過剰になると見込まれている。過剰分は 昨年12月時点の予想よりも膨らむ見通しだ。東京商品取引所の天然ゴム 先物相場は4月に4年ぶりの安値を付けた。2011年に付けた過去最高値 と比較して62%下落している。ブルームバーグがアナリスト13人を対象 に実施した調査によると、年内にさらに11%下げ、1キログラム当た り180円になる可能性がある。

価格下落はイタリアのピレリやブリヂストンなどのタイヤメーカー にとって増益要因となるが、供給の約80%を占める小規模生産者の利益 の縮小につながる見込み。世界最大の生産国であるタイは、前回価格が 下落した際と同様に生産抑制に踏み切る予定だが、ベトナムやインドネ シアなどのコストがより低い生産国では依然として利益が出ており、こ れら諸国が生産抑制に歩調を合わせる兆しは見られない。

「家族を食べさせなければならない」。インドネシアのスマトラ島 で200ヘクタールの農地を保有し年に1ヘクタール当たり約1.2トンのラ テックスを採取するゴム農家、ルクマン・ザカリアさん(64)は、価格 が下落しても生産を減らすことはできないと語る。

資産規模1億3900万ドル(約140億円)のマーチャント・コモディ ティ・ファンド(シンガポール)の運用に携わるマイケル・コールマン 氏は7日のインタビューで、「数百万戸の小規模農家が確実に順守する のは現実的に困難なため、供給制限は機能していない」と指摘した。同 社はシンガポールと東京で天然ゴムを取引している。

東京商品取引所の天然ゴム先物相場は年初来で26%下げ、12日終値 は202.9円。下落率は銅の約4倍で、S&P・GSCIスポット指数を 構成する商品24品目のうち最低のパフォーマンス。同指数は年初来 で2.6%上昇している。

原題:Tire Rubber Plunging as Vietnam Tappers Expand Glut: Commodities(抜粋)

--取材協力:Diep Ngoc Pham、Eko Listiyorini.

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