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5月12日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が下落、日本の経常黒字縮小で-ルピーやポンドが上昇

ニューヨーク外国為替市場では円が主要16通貨全てに対して下落。 日本の2013年度の経常黒字が過去最小を更新したことに加え、米国債の 利回りが上昇したため、円資産を保有する魅力が薄れた。

ユーロは対ドルで1カ月ぶり安値近辺で推移した。欧州中央銀行 (ECB)のコンスタンシオ副総裁が最近のユーロ高について、インフ レ率に大きく影響しているとの見方を示したことが売りを誘った。ドラ ギECB総裁は8日、「次回会合で行動することにやぶさかでない」と 発言していた。

インド・ルピーは9カ月ぶり高値。インド総選挙の出口調査で野党 連合が過半数を制する勢いとなったことが明らかになった。ポンドも上 昇。英産業連盟(CBI)が英成長見通しを引き上げたため、イングラ ンド銀行(中銀)が利上げを実施するとの見方が強まった。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「日本の貿易収支が悪化していることは明 らかで、そのトレンドはかなり続いており、円の弱い地合いをさらに悪 化させている」と指摘。「米国債利回りはドルにプラスに働いている。 大半の対ドル相場に影響しているが、それは対円でのドルに最も顕著に 表れている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前週末比0.3%安の 1ドル=102円13銭。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ =1.3757ドル。前週末には一時1.3745ドルと、4月8日以来の安値を付 けていた。ユーロは対円で前営業日比0.3%上げて1ユーロ=140円50 銭。

米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上 昇の2.66%。5日には2.57%と、2月以来の水準まで低下した。

ルピー上昇

ルピーは出口調査の結果が公表される前に、対ドルで昨年7月以来 の高値を付けた。公式結果は16日に発表される。出口調査によると、ナ レンドラ・モディ氏率いる野党のインド人民党(BJP)とその連合が 過半数を制する勢いとなった。

インドの銀行が示す価格をブルームバーグがまとめたところによれ ば、ルピーはほぼ変わらずの60.05ルピー。一時は59.5163ルピーと、昨 年7月29日以来の高値に上昇した。

ポンドは対ドルで4営業日ぶりに上昇。CBIは今年の成長率見通 しを2.6%から3%に引き上げた。

ポンドは0.1%高の1ポンド=1.6868ドル。6日には1.6996ドル と、2009年8月以来の高値を付けていた。

円が下落

円は対ドルでほぼ1週間ぶりの安値。3月の経常黒字が予想以上に 減少したことが嫌気された。

4月1日に消費税が3%から8%に引き上げられる前、白物家電や コンピューターの駆け込み需要が高まった。ブルームバーグがまとめた エコノミスト調査によると、4-6月期の経済成長は消費増税の影響で マイナス3.3%と予想されている。別の調査ではエコノミストの4分の 3が年末までに日銀は追加の金融緩和に踏み切るとみている。

BNPパリバのディレクター、マサフミ・タカダ氏は「円安は日本 の経常黒字が主な材料だ。米10年債利回りが2.57%の水準を再び維持し た後、米国債利回りはじりじりと上昇している。米国債はやや買われ過 ぎの状態にある」と述べた。

コンスタンシオECB副総裁はウィーンで、「為替動向を注視して いる。大きな影響をもたらす」と発言。2012年半ば以降の「ユーロ高の 影響で、ユーロ圏のインフレ率を0.5ポイント押し下げる理由の説明が つくとわれわれはみている」と語った。

RBCキャピタル・マーケッツのチーフ・テクニカル・ストラテジ スト、ジョージ・デービス氏によると、ユーロは先週、日足と週足の両 方で主なリバーサルパターンを形成したため、対ドルで「ディフェンシ ブ」になっている。

同氏は12日付リポートで、下値の目標として1.3725ドルと1.3686ド ルのトレンドラインに注目。「1.3816ドル以上に戻るには少なくとも先 週の弱気な動きを中和させる必要がある」と指摘した。

原題:Yen Falls as Current Account Drop Damps Demand; Pound Advances(抜粋)

◎米国株:S&P500種、ダウ平均ともに最高値更新-ハイテク高い

米株式相場は上昇。主要株価指数は過去最高値を更新した。企業買 収の動きで景気への信頼感が高まり、インターネット株や小型株が買い 進まれた。

セールスフォース・ドット・コムやトリップアドバイザーが高い。 ダウ・ジョーンズ・インターネット総合指数は、構成する41銘柄全てが 上昇した。21世紀フォックスも高い。ルパート・マードック氏率いるブ リティッシュ・スカイ・ブロードキャスティング・グループ(Bスカイ B)が、フォックスから欧州の有料テレビ資産を買い取る協議を進めて いるとの報道に反応した。食品のピナクル・フーズは13%高と急伸。ヒ ルシャー・ブランズは、ピナクルを債務も含め約66億ドルで買収するこ とで合意した。

S&P500種株価指数は前週末比1%高の1896.65と、4月2日に付 けたこれまでの過去最高値を上回った。ダウ工業株30種平均は112.13ド ル(0.7%)上昇16695.47ドルと、こちらも過去最高値を更新した。ナ スダック総合指数は1.8%上昇と、1月以降で最大の上げとなった。ナ スダックは年初来では0.8%下落。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「世界経済は勢いを増しつつあり、中央銀行はハト派 的、企業は買収活動を活発化させている。ここから先、相場が下落し続 ける理由は考えにくい」と述べた。

ハイテク株が上昇

S&P500種は4月11日の安値から4.5%上昇している。テクノロジ ー株指数はこの日1.5%上げた。

ナスダック指数は4月の安値からは3.6%戻しているが、3月に付 けた13年ぶり高値はなお4.9%下回っている。2カ月前に付けた上場来 高値から最大で31%下げたネットフリックスは、この日5.1%上昇。

先週大きく下落したテクノロジー株の一部はこの日反発した。ツイ ッターは5.9%高。先週は18%安と、11月の新規株式公開(IPO)以 来で最大の下げとなっていた。フェイスブックは4.5%高(先週は5.3% 安)。ヤフーは2%高。先週は8.4%安と、2011年9月以降で最大の下 げだった。

ナショナル・ペン・インベスターズ・トラスト(ペンシルベニア州 ワイオミッシング)のシニア株式運用者テリー・モリス氏は「ここ数週 間に最も大きく下げた銘柄の一部がやや戻している」と指摘。「大型株 と小型株、グロース株とバリュー株の間で大きな乖離(かいり)が見ら れた。ラッセル2000指数やハイテクもしくはインターネット株の一部は 大きく売られていた」と述べた。

企業決算

ブルームバーグのデータによれば、S&P500種構成企業のうち、 今決算シーズンに発表を終えた453社の約76%で利益、53%で売上高が 市場予想を上回った。

ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によれば、通期では利益 が7.2%増、売上高は4%増が見込まれている。

メーシーズやコールズ、ノードストロームなどは週内に決算発表が 予定されている。13日には4月の小売売上高の発表もある。

ハーグリーブズ・ランズダウン(ロンドン)の株式部門責任者、リ チャード・ハンター氏は「直近の決算発表シーズンでは四半期利益が予 想を上回った。米経済の見通しも明るさが増しているようだ」と述べ た。

S&P500種の業種別10指数では8指数が上昇。資源株指数は1.3% 高と最も上げた。

21世紀フォックスのクラスA株は3.1%高の35.19ドル。12日の発表 資料によれば、フォックスが株式39%を保有するBスカイBは、フォッ クスのイタリアとドイツの有料テレビ資産を買い取る協議を進めてい る。事情に詳しい関係者を引用してブルームバーグ・ニュースが9日報 じたところによると、独伊資産の価値は約100億ユーロ(約1兆4040億 円)に上る可能性がある。フォックスの持ち分はスカイ・ドイチェラン ドが約57%、スカイ・イタリアが100%。

ヒルシャー・ブランズは3.2%安の35.76ドルだった

原題:S&P 500, Dow Average Climb to Records as Technology Shares Jump(抜粋)

◎米国債:下落、米小売売上高などの経済統計が成長加速を示すと警戒

米国債相場は下落。今週発表の経済統計を控えて売りが優勢とな り、30年債利回りは5月の最高に達した。小売売上高は増加し、住宅着 工件数は今年一番のペースで伸びたと予想されている。

景気拡大期待を背景に、2年債と30年債の利回り格差はほぼ3週間 ぶりの大幅に広がった。株式相場は堅調。ブルームバーグ・マーケッ ツ・グローバル・インベスター調査によると、多くの回答者が世界経済 の中で米経済を楽観している。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は15日に講演する。先週の金融市場ではイエレン議長の 議会証言を受けて、利上げ開始前倒し観測が後退した。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「市場はいまだに成長ペースについて判断できていない」と 指摘。「投資家らが必死になって追い求めているのは成長の度合いだ。 それこそ株式市場と債券市場が取引の根拠にしようとしているものだ」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇し3.50%。4月30日以来の高水準に達した。同年債 (表面利率3.375%、2044年5月償還)価格は5/8下げて97 23/32。

2年債利回りは1bp上昇の0.40%。10年債利回りは4bp上昇 の2.66%と、今月2日以来の高水準。

イールドカーブ、S&P500種

2年債と30年債の利回り差は一時311bpと、4月22日以来の最大 に広がった。イールドカーブのスティープ化は通常、市場が経済成長の 加速を予測していることを意味する。この格差は2日には292bpに縮 小し、昨年6月7日以来の最小だった。

米国株式市場ではS&P500種株価指数が1%上昇し1896.65と、過 去最高値を更新した。

ブルームバーグニュースがまとめたエコノミスト調査では、13日発 表の4月米小売売上高は前月比0.4%増加し、3カ月連続でのプラスに なると予想されている。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は成長ペースを見極めるうえで4月の非農業部門雇用者数の28 万8000人増を重視するべきか、あるいは平均時給が横ばいだったことを 材料とするべきか、小売売上高の増加ペース次第で明確になるだろうと 指摘した。

住宅着工、CPI

同氏は「今のバリュエーションを考えると、利回りには若干の圧力 が加わる可能性が高い」と指摘。「利回りがここから下げるためには、 弱いデータが複数出てくる必要がある」と続けた。

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想中央値では、16日発表 の4月の住宅着工件数は3.6%増の年換算98万戸。3月は94万6000戸だ った。

イエレンFRB議長は先週の議会証言で、「高レベルの金融緩和策 が引き続き正当化される」と述べた。その理由として、「職を望む多く の米国民はなお失業状態にあり、インフレ率が当局の目標である2%を 下回っている」と指摘した。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ 債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「イエレン氏が心配している のは、もっと長い目で見た経済成長の先行きだ」と指摘。経済データの 改善に伴い、「明るいバイアスが見えてくるだろう」と続けた。

15日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2%上 昇と予想されている。3月は1.5%上昇だった。同指数は2012年10月以 降、一度も2%を超えて上昇したことがない。

原題:Treasuries Drop Before Reports Amid Bets U.S. Economy Expanding(抜粋)

◎NY金:5日ぶり上昇、ウクライナの情勢緊迫で逃避需要

ニューヨーク金先物相場は5営業日ぶりに上昇。ウクライナの危機 を背景に、安全逃避目的の金買いが膨らんだ。ロシアはウクライナ東部 で分離主義者が11日実施した2つの住民投票の結果を「尊重」する意思 を示した。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、ト ム・パワー氏は電子メールで、「こうした激変しやすい状況が続く限 り、金は安全逃避先としての役割を演じるだろう」と指摘。「週末に実 施された分離を問う住民投票はマイナス材料と見なされている。ウクラ イナの緊張とショートカバー(買い戻し)で金は上昇している」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前週末比0.6%高の1オンス=1295.80ドルで終了。2日以来の大 幅上昇となった。

原題:Gold Advances as Ukraine Tension Spurs Demand for Haven Assets(抜粋)

◎NY原油:3日ぶりに上昇、クッシング在庫減少との見方

ニューヨーク原油先物相場は反発。米石油受け渡し拠点であるオク ラホマ州クッシングの在庫が減少したとの見方を背景に、3営業日ぶり に上昇した。

コンサルティング会社ショーク・グループ(ペンシルベニア州ヴィ ラノヴァ)のスティーブン・ショーク社長は電話取材に対し、「クッシ ングの在庫が取り崩されている」と指摘。「製油所の需要は上向きそう だ。価格を支える需給要因は多数ある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前週 末比60セント(0.60%)高の1バレル=100.59ドルで終了。

原題:WTI Oil Gains First Time in Three Days on Cushing; Brent Rises(抜粋)

◎欧州株:6年ぶり高値、鉱山株に買い-スカイ・ドイチェランド急伸

12日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は約 6年ぶりの高値を付けた。鉱山株の上げが目立った。ブリティッシュ・ スカイ・ブロードキャスティング・グループ(BスカイB)による買収 協議を手掛かりに、スカイ・ドイチェランドが買われた。

資源関連株指数は約7カ月ぶりの大幅高。JPモルガン・チェース が中国需要の回復兆候を理由に鉱山銘柄の買いを推奨した。スカイ・ド イチェランドはここ2年余りで最大の値上がり。コンピューターのマウ ス生産を手掛けるスイスのロジテック・インターナショナルは6.8%上 昇。同銘柄の投資判断をクレディ・スイス・グループが引き上げた。フ ランスのアルストムは2.8%上昇。同社のエネルギー事業に対する買収 提示額を独シーメンスが引き上げる可能性があるとの報道が買い材料と なった。

ストックス欧州600指数は前週末比0.7%高の340.96で終了。欧州中 央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要なら6月に追加刺激策を講じる準 備があると発言し、同指数は前週に週間ベースで4週続伸となった。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「向こう数カ月、もう少しスムーズな相場展開になり 得るだろう」と述べ、「調整のリスクが非常に高くて、株式パフォーマ ンスは他の相場を下回ってきた。しかし今は世界経済が加速しているほ か、中央銀行はハト派的、企業は買収活動を活発化させている。ここか ら先、相場が下落し続ける理由は考えにくい」と続けた。

12日の西欧市場では18カ国中16カ国で主要株価指数が上昇。英 FTSE指数は0.6%、仏CAC40指数は0.4%それぞれ上げた。独 DAX指数は1.3%高となった。

原題:European Stocks Climb to Six-Year High as Sky Deutschland Jumps(抜粋)

◎欧州債:スペイン債続落-インフレ連動債の発行計画で供給増を懸念

12日の欧州債市場ではスペイン国債が続落。同国初となるインフレ 連動債の発行計画を受け、供給増で相場上昇が脅かされるとの懸念が強 まった。10年債利回りは先週、過去最低に下がっている。

事情に詳しい関係者によれば、銀行団を通じて発行される10年物の インフレ連動債は利回りが既発の10年債を100ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下回る水準に設定される可能性がある。同関係者 は発言する立場にないとして匿名で語った。13日に最大82億5000万ユー ロ相当の債券を発行するイタリアの国債も値下がりした。ドイツ国債は 前週末からほぼ変わらず。投資家は、欧州中央銀行(ECB)当局者の 発言から金融政策の先行きを見極めようとしている。

ウニクレディト(ミラノ)のシニア債券ストラテジスト、ルカ・カ ツラーニ氏は「スペイン国債の利回り曲線には圧力がかかっており、こ れは今後の入札と関連している可能性がある」と指摘。「国債供給が幾 分、短期的にイタリアとスペインの国債への重しになるだろう」と語っ た。

ロンドン時間午後4時38分現在、スペイン10年債利回りは前週末比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.93%。9日に は2.85%まで下げ、ブルームバーグが1993年に集計を開始して以来の最 低を記録。同国債(表面利率3.8%、2024年4月償還)価格はこの 日、0.14下げ107.405。

イタリア10年債利回りも2bp上げ2.97%。2年債利回りは3bp 上昇し0.81%。

ドイツ10年債利回りはほぼ横ばいの1.46%。前週末は1.44%まで下 げ、3月27日以来の低水準となった。年初来の最高は1月2日に付け た1.97%。

原題:Spanish Bond Rally Falters Amid Plan for Inflation-Linked Debt(抜粋)

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