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米国債:下落、経済統計が成長加速を示すと警戒

米国債相場は下落。今週発表の経 済統計を控えて売りが優勢となり、30年債利回りは5月の最高に達し た。小売売上高は増加し、住宅着工件数は今年一番のペースで伸びたと 予想されている。

景気拡大期待を背景に、2年債と30年債の利回り格差はほぼ3週間 ぶりの大幅に広がった。株式相場は堅調。ブルームバーグ・マーケッ ツ・グローバル・インベスター調査によると、多くの回答者が世界経済 の中で米経済を楽観している。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は15日に講演する。先週の金融市場ではイエレン議長の 議会証言を受けて、利上げ開始前倒し観測が後退した。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「市場はいまだに成長ペースについて判断できていない」と 指摘。「投資家らが必死になって追い求めているのは成長の度合いだ。 それこそ株式市場と債券市場が取引の根拠にしようとしているものだ」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇し3.50%。4月30日以来の高水準に達した。同年債 (表面利率3.375%、2044年5月償還)価格は5/8下げて97 23/32。

2年債利回りは1bp上昇の0.40%。10年債利回りは4bp上昇 の2.66%と、今月2日以来の高水準。

イールドカーブ、S&P500種

2年債と30年債の利回り差は一時311bpと、4月22日以来の最大 に広がった。イールドカーブのスティープ化は通常、市場が経済成長の 加速を予測していることを意味する。この格差は2日には292bpに縮 小し、昨年6月7日以来の最小だった。

米国株式市場ではS&P500種株価指数が1%上昇し1896.65と、過 去最高値を更新した。

ブルームバーグニュースがまとめたエコノミスト調査では、13日発 表の4月米小売売上高は前月比0.4%増加し、3カ月連続でのプラスに なると予想されている。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は成長ペースを見極めるうえで4月の非農業部門雇用者数の28 万8000人増を重視するべきか、あるいは平均時給が横ばいだったことを 材料とするべきか、小売売上高の増加ペース次第で明確になるだろうと 指摘した。

住宅着工、CPI

同氏は「今のバリュエーションを考えると、利回りには若干の圧力 が加わる可能性が高い」と指摘。「利回りがここから下げるためには、 弱いデータが複数出てくる必要がある」と続けた。

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想中央値では、16日発表 の4月の住宅着工件数は3.6%増の年換算98万戸。3月は94万6000戸だ った。

イエレンFRB議長は先週の議会証言で、「高レベルの金融緩和策 が引き続き正当化される」と述べた。その理由として、「職を望む多く の米国民はなお失業状態にあり、インフレ率が当局の目標である2%を 下回っている」と指摘した。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチーフ 債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「イエレン氏が心配している のは、もっと長い目で見た経済成長の先行きだ」と指摘。経済データの 改善に伴い、「明るいバイアスが見えてくるだろう」と続けた。

15日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2%上 昇と予想されている。3月は1.5%上昇だった。同指数は2012年10月以 降、一度も2%を超えて上昇したことがない。

原題:Treasuries Drop Before Reports Amid Bets U.S. Economy Expanding(抜粋)

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