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日産自:今期純利益4.1%増見通し、米販売激化-市場予想下回る

日産自動車は今期(2015年3月期) 純利益を前期比4.1%増と予想した。市場予想は下回った。米国市場で の販売競争激化や販売奨励金などのコスト負担が影響する。

日産が12日発表した決算資料によると、今期の純利益予想は4050億 円。ブルームバーグが集計したアナリスト20人の純利益予想平均は4270 億円だった。今期の売上高は前期比2.9%増の10兆7900億円、営業利益 が同7.4%増の5350億円の見通し。為替前提は1ドル=100円、1ユーロ =140円。

今期純利益予想については、トヨタ自動車やホンダも市場予想を下 回っている。円安効果が一巡したほか、消費増税で国内販売が落ち込 む。さらに日産は、米国販売の競争激化も響く。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治アナリストは、国内メー カーの今期予想は「おしなべて保守的」とコメント。円安効果で業績好 調だった前期に比べ為替に動きがなく、米国市場の競争環境も厳しくな っているほか、消費増税による国内販売減少も影響していると述べた。

日産のカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は決算会見で、 「競合他社の予測も楽観的ではないことから分かるように、業界全体が 競争環境が厳しくなるとみている」と述べ、他社もさまざまな方策を取 ってくることが予想される中、慎重に対応する必要があるとした。

販売奨励金

日産の米国販売ではセダン「アルティマ」などへの販売奨励金が高 コスト要因となっている。調査会社オートデータによると、14年1-4 月の日産の販売奨励金は前年同期比5%増の平均2572ドル。遠藤アナリ ストは、米国販売台数の伸びに利益が伴っておらず、販売奨励金が負担 になっていると指摘し、下期に投入予定の新型SUV「ムラーノ」をき っかけに少しずつ下げていけるかどうかが注目だと述べた。

ゴーン氏は発表資料で、中期計画に向けて「方策を加速させてい る」とコメント。決算会見では、市場占有率より利益率を優先すると述 べた。17年3月期までの中期計画では、営業利益率8%、市場占有率 8%を目指している。

今期の世界販売計画は小売りベースで前期比8.9%増の565万台。こ のうち、日本は11%減の一方、現地事業売却調整後の中国18%増、北 米6.8%増、欧州15%増などとした。メキシコやブラジルの新工場の操 業開始や、SUV「キャシュカイ」、ダットサン「GO」、インフィニ ティ「Q50」など新型車の寄与を見込む。ゴーン氏は、米国市場占有 率10%に向け攻勢をかけていくと話した。米国市場占有率は前 期8.2%。

日産の1-3月の純利益は前年同期比4.8%増の1149億円となっ た。アナリスト予想平均999億円を上回った。また、前期純利益は前の 期比14%増の3890億円だった。前期はキャシュカイやアルティマなど世 界で10車種の新型車を投入した。年間配当金は前期30円、今期は3円増 の33円を計画している。

一方、ゴーン氏は12日夜のインタビューで、次の新工場建設投資は 中期計画の終了後になり、必要となるのは中国か北米だろうとの見通し を示した。中期計画後半の優先事項は北米での営業利益率を8%以上に することだと述べた。

日産株の12日終値は、前営業日比0.2%安の869円、年初来で は1.7%の下落となっている。

--取材協力:Kae Inoue.

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