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5月9日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドル1カ月ぶり安値-ECB政策で

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで1カ月ぶり安値 に下落。ゴールドマン・サックス・グループやロイヤル・バンク・オ ブ・スコットランド・グループ(RBS)など金融各社は、欧州中央銀 行(ECB)が来月の政策決定会合で政策金利を引き下げると予想して いる。

ユーロは主要16通貨の大半に対して値下がり。ECBのドラギ総裁 は前日、政策委員会は6月の会合で追加緩和に動くことに「やぶさかで ない」と言明した。スイス・フランは対ドルで1カ月ぶり安値に下落。 円は週間ベースで上昇した。年初以降の米国債利回り低下を受け、日本 の投資家の間でドルを買う動きが後退した。カナダ・ドルは7週間で最 大の下げ。4月のカナダ雇用統計で、市場予想に反し雇用の減少が示さ れたことが背景にある。

チャプデレーン(ニューヨーク)の為替責任者、ダグラス・ボース ウィック氏は「ドラギ総裁はユーロ高への懸念を表明した。また、6月 に一段とハト派寄りのスタンスを取る可能性があるとの考えを総裁が口 にしたことで、形勢が悪い買い持ち筋は降参するしかなかった」と分析 した。

ニューヨーク時間午後5時2分現在、ユーロは対ドルで前日 比0.6%安の1ユーロ=1.3758ドル。一時1.3745ドルと、4月8日以来 の安値を付けた。前日は1.3993ドルと、2011年10月以来の高値に上昇し ていた。週間では0.8%安となった。

ユーロは対円では0.4%下げて1ユーロ=140円13銭。円は対ドル で0.2%安の1ドル=101円86銭。週間では0.3%高となった。

商品先物取引委員会(CFTC)によると、ヘッジファンドなど大 口投機家によるユーロのネットロング(買い越し)は6日時点で3 万2551枚と、4月4日以来の高水準だった。前週は2万5734枚。

フラン、カナダ・ドル

フランは対ドルで0.7%安の1ドル=0.8864フランと、下落率は3 月25日以降で最大。また一時0.8873フランと、4月8日以来の安値を付 けた。

JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数 は6.3%に下げ、07年以来の低水準を付けた。過去最高はリーマン・ブ ラザーズ・ホールディングスの破綻から間もない08年10月に付け た27%。

カナダ・ドルは0.6%安の1米ドル=1.0898カナダ・ドルと、3 月19日以降で最大の下げ。カナダ統計局が発表した4月の雇用統計によ ると、雇用者は2万8900人減となった。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想は1万3500人増だった。

CIBCの為替セールス担当エグゼクティブディレクター、ドン・ ミコリッチ氏は「データは全てのセクターで弱く、幅広い分野で雇用の 伸びが緩慢になっている状況を示唆している。製造業は依然として雇用 を増やすのに苦慮している」と指摘した。

ECB政策見通し

ドラギ総裁は前日の記者会見で、「政策委員会は次回会合で行動す ることにやぶさかでない。ただ、その前に6月初めに出るスタッフ予測 を確認したい」と語った。

前日の会合後に発表された調査リポートによれば、JPモルガン・ チェース、UBS、ノルデア銀行、ダンスケ銀行、ウニクレディトのア ナリストも、ECBが6月5日の会合で政策金利を現行の0.25%から引 き下げると予想している。

原題:Euro Falls to 1-Month Low on ECB Outlook; Canada Dollar Declines(抜粋)

◎米国株:ダウ最高値、インターネット銘柄反発-小売りも高い

米株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は終値ベースでの過去最高 値を更新した。インターネット銘柄が4日ぶりに持ち直したほか、ギャ ップを中心に小売株が値上がりした。

グルーポンやリンクトインがインターネット株の上昇をけん引し た。ギャップは3.3%高。4月の売上高が予想外に増加したことが好感 された。シマンテックも値上がり。同社の売上高見通しはアナリスト予 想を上回った。一方、CBSは下落。四半期の売上高が予想に届かなか った。ラルフ・ローレンも安い。売上高見通しがアナリスト予想を下回 った。

S&P500種株価指数は0.2%高の1878.48。ダウ工業株30種平均 は32.37ドル(0.2%)高の16583.34ドルと、4月30日に記録した従来の 終値ベース最高値を上回った。ナスダック総合指数は0.5%上昇。小型 株で構成するラッセル2000指数は0.9%上げた。

ファースト・アメリカン・トラスト(カリフォルニア州サンタア ナ)の最高投資責任者(CIO)、ジェリー・ブラークマン氏は電話イ ンタビューで、「市場は何とかして足場を見つけようとしている」と指 摘。「取引中に流れが変わるという展開は最近かなりよく見られる。そ れは方向性を探ろうとしていることの表れだ」と述べた。

S&P500種は週間ベースでは0.1%下落。ナスダック総合指数 は1.3%安と、1カ月ぶりの大幅な下げとなった。

インターネット株

ダウ・インターネット総合指数はこの日、1.3%高と4日ぶりに上 昇した。同指数は週間では3.6%下落。ツイッターやグルーポンの下げ がきつかった。

小型株のほか、フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなどのイ ンターネット株は、2カ月前に始まった下落局面のあおりを最も大きく 受けている。投資家は昨年の高パフォーマンス銘柄を手放す動きを進め た。ラッセル2000指数は3月4日に最高値を記録して以降、8.4%下げ ている。業績と比較した株価の高さが警戒された。

S&P500種の業種別10指数中、この日は6指数が上昇した。選択 的消費株やヘルスケア株指数が値上がり率上位を占めた。テクノロジー 株も高い。一方、公益株は値下がり率トップ。

グルーポンは7%高。昨年は142%上げていた。今年に入ってから は1月3日につけた高値から、一時56%下げている。

リンクトインは2.5%上昇。年初からは31%安。昨年は89%値上が りしていた。

ギャップが高い

ギャップは3.3%高。2-4月(第1四半期)の暫定集計による と、利益がアナリスト予想を上回った。4月の売上高は「オールド・ネ イビー」ブランドでの18%増にけん引された。

シマンテックは3.3%高。4-6月(第1四半期)売上高は16 億5000万-16億9000万ドルとなる見通し。ブルームバーグが集計したア ナリスト予想平均は16億4000万ドルだった。

CBSは2.2%安。1-3月(第1四半期)の売上高は前年同期 比4.6%減の38億6000万ドル。アナリスト予想は39億2000万ドルだっ た。広告収入が12%落ち込んだ。

ラルフ・ローレンは2.1%安。1-3月(第4四半期)の既存店売 上高は2%減少した。寒冷な天候が影響したという。

原題:Dow Climbs to Record as Internet Shares Rebound, Retailers Gain(抜粋)

◎米国債:利回り曲線がスティープ化、早期利上げ観測の後退で

米国債市場では利回り曲線が週間ベースでほぼ8カ月ぶりの大幅な スティープ化となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議 長の発言を受け、早期利上げ観測が後退した。

金融政策の見通しに敏感な5年債は30年債よりも堅調となった。イ エレン議長は8日の議会証言で、「力強い景気回復に至る前に金利が上 昇し始める可能性は低い」と述べた。この日発表の3月の米求人件数は 前月比で減少した。今週実施された中長期債の入札では、相場が急ピッ チで上昇し過ぎたとの見方から、需要が7カ月ぶりの低水準となった。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「期間が短めの国債利回りが低下している」と指摘。イエレ ン議長の発言について、「利上げ開始時期の針を2015年後半に戻し、ハ ト派的なバイアスをあらためて示した。期間が長めの国債利回りは狭い レンジで推移しそうだ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.63%。週間では 3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。同年債(表面 利率1.625%、2019年4月償還)価格は99 31/32。

30年債利回りは前日比1bp上昇の3.46%。週間では10bp上昇し た。5日には昨年6月19日以来の低水準となる3.35%に低下した。10年 債利回りは2.62%。前日比でほぼ横ばい、週間では4bp上昇した。

5年債と30年債の利回り差は今週、13bp拡大し1.83%。拡大は4 週間ぶりで、幅は昨年9月20日終了週以降で最大だった。

今週の入札

今週実施された3、10、30年債の入札(発行総額690億ドル)で は、同じ種類の国債としては需要が昨年10月以来の低水準となった。応 札倍率は2.83倍。4月は2.99倍だった。

米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジファン ドなど大口投機家の30年債先物に対する買越幅は6日終了週に3万5677 枚と、2月28日以来の高水準となった。前週からは3468枚(11%)増加 した。

一方、投機筋の2年債先物の売越幅は1万4349枚に縮小した。

イエレン議長は7日の議会証言で、インフレや雇用の指標は依然と して金融当局の目標から程遠い状況にあるとし、米経済がリセッション (景気後退)終了から5年たった現在でもなお強力な刺激策を必要とし ているとの認識を示した。経済指標は4-6月(第2四半期)の「着実 な成長」を示しているとしながらも、「職を望む多くの米国民はなお失 業状態にある」と指摘した。

利上げ確率

米金融当局は政策金利を2008年12月以来、ゼロから0.25%のレンジ で据え置いている。

CMEグループの取引所の金利先物動向によると、2015年6月の会 合までに利上げが始まる確率は46%。10月の会合まででは90%となって いる。

ロンバー・オディエ・インベストメント・マネジャーズのグローバ ルストラテジストのサルマン・アハメド氏は「金利は早期には上昇しな いとの見方が強まっていることが支援材料だ。今後数カ月、イエレン議 長のハト派コメントの正当性を経済指標で検証することになるだろう」 と語った。

原題:Treasury Yield Curve Steepens Most Since September on Fed Bets(抜粋)

◎NY金:週間ベースで3週ぶり下落、緩和縮小継続の観測

ニューヨーク金先物相場は小幅続落。週間ベースでは3週ぶりの下 落となった。米景気回復に伴い金融当局が緩和縮小を続けるとの観測を 背景に、代替投資の金買いが後退した。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長は7日、緩和策はなお必要としながら、経済 の強さで緩和縮小が適切であることが示されたと述べた。

ニューエッジ・グループ(ニューヨーク)のブローカー、トーマ ス・キャパルボ氏は電話インタビューで、「イエレン議長は緩和縮小が 継続することを明確に示した」と指摘。「金は政治的な緊張によってあ る程度支えられているが、それ以外ではほとんど関心が向けられていな い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.1%未満下げて1オンス=1287.60ドルで終了。週間で は1.2%下げた。

原題:Gold Posts First Weekly Decline in Three on Fed Taper Concern(抜粋)

◎NY原油:続落、在庫潤沢との見方で売り-100ドル台割れ

ニューヨーク原油先物相場は続落。米石油受け渡し拠点であるオク ラホマ州クッシングの在庫は十分に製油所の需要に応じられるとの見方 が広がった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の アナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「週末が近づくに つれ、ファンダメンタルズの解釈が自ずと明確になった」と指摘。「在 庫は先週減少したものの、4億バレルに近い水準を維持しており、十分 過ぎる量だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日 比27セント(0.27%)安の1バレル=99.99ドルで終了。週間では0.2% の値上がり。

原題:WTI Crude Falls With U.S. Stockpiles Near Record; Brent Slips(抜粋)

◎欧州株:約6年ぶり高値から反落-テレフォニカなどに失望売り

9日の欧州株式相場は反落し、指標のストックス欧州600指数は前 日付けた約6年ぶりの高値から下げた。アナリスト予想を下回った業績 への失望で、テレフォニカやペトロレウム・ジオ・サービス(PGS) が売られた。

スペインの電話会社テレフォニカは2.6%安。第1四半期の営業利 益が14%減少した。ノルウェーの資源探査会社PGSも大幅安。利益率 の低下が嫌気された。英石油サービス会社ペトロファクは昨年11月以来 の大きな値下がり。一方、デンマークの風力発電用タービンメーカー、 ベスタス・ウィンド・システムズは7.6%上昇。第1四半期が予想に反 して黒字となった。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%安の338.54で終了。前日は、 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要ならば6月に追加刺激策を 講じる準備があると発言し、同指数は2008年1月以来の高値を付けた。 この日の下げで前週末比の上昇率は0.2%に縮まったものの、週間ベー スでは4週続伸となった。

BNPパリバ・フォルティスの最高戦略責任者、フィリップ・ガイ ゼル氏は「決算に関してはまちまちの様相だ」とし、「多くの指数は数 年ぶりの高値またはそれに近い水準にあるが、多数の個別銘柄はほとん ど惨憺(さんたん)たるありさまだ。前日のECBの表明は明らかにプ ラス要因だったが、市場のポジティブな地合いの裏側に幾つか懸念材料 がある」と続けた。

9日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE指数は0.4%、独DAX指数は0.3%それぞれ下げ、仏CAC40 指数は0.7%安となった。

原題:European Stocks Decline From a Six-Year High as Earnings Falter(抜粋)

◎欧州債:スペイン債など下落-上昇基調そろそろ終わりか

9日の欧州債市場ではスペインやイタリアの10年債が下落。利回り を過去最低まで押し下げた最近の相場上昇が終わりつつあると、ブルー ベイ・アセット・マネジメントやブラックロックはみている。

一方、イタリア30年債利回りは2006年以降で初めて4%を割り込ん だ。ゴールドマン・サックス・グループやUBSなどは、欧州中央銀行 (ECB)が来月利下げすると予想している。ECBのドラギ総裁は前 日、必要があれば追加措置を講じることにやぶさかではないと発言し た。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が格付け見通しを「ス テーブル」に引き上げたポルトガルの国債は、ドイツ国債に対する利回 り上乗せ幅(スプレッド)が縮小。約4年で最も小幅となった。

ブルーベイで資産運用に携わるマーク・ダウディング氏(ロンドン 在勤)は「6月会合では最低でも利下げはあると、市場の予想は明確に 変わってきた」と指摘した上で、「実行にはデータの裏付けが必要で、 ドラギ総裁は6月実施は困難だと判断する可能性があるため、市場の見 方は早計となろう。周辺国債に望まれるスプレッドの縮小はおおむね完 了した印象だ」と続けた。

ロンドン時間午後4時51分現在、スペイン10年債利回りは前日比3 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.92%。一時 は2.85%と、ブルームバーグが1993年に集計を開始して以降の最低を付 けた。同国債(表面利率3.8%、2024年4月償還)価格は0.29下 げ107.545。

イタリア10年債利回りは4bp上げて2.95%。2.89%まで下げる場 面もあった。30年物の利回りは3.985%まで下げ、06年1月以来の低水 準となった。

ゴールドマンとUBSの予想によれば、ECBは6月5日の会合で 主要政策金利を0.1%、預金金利をマイナス0.15%にそれぞれ引き下げ る。前日の金融政策発表後、JPモルガン・チェースとノルデア銀行、 ダンスケ銀行、ウニクレディトもそれぞれ見通しを修正し、来月の利下 げを見込むようになった。

ドイツ10年債利回りは1.45%で、前日からほぼ変わらず。ポルトガ ル国債とのスプレッドは一時199bpまで縮まり、10年5月以降の最小 となった。

原題:BlueBay to BlackRock See Euro-Area Government Bond Rally Waning(抜粋)

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