鉄鉱石の大鉱床めぐる対立、供給過剰緩和には貢献か

西アフリカのギニアの山岳地帯にあ る鉄鉱石の大鉱床、シマンドゥ鉱床は、鉱業権をめぐる対立の深まりで 開発が遅れる可能性がある。

シマンドゥ鉱床の年間生産量は世界の需要の約12%に対応できると 推計され、数年にわたる開発の遅れは供給過剰の拡大を抑制するとみら れる。それにより鉄鉱石価格の下落が緩和され、英・オーストラリア系 リオ・ティントとブラジルのヴァーレ、豪英系BHPビリトンの増益に つながる可能性がある。3社は昨年の鉄鉱石取引1700億ドル(約17 兆3000億円)のうち約60%を占めた。

リオは先月、シマンドゥ鉱床の鉱業権を共謀して盗んだとして、ヴ ァーレやイスラエル在住の富豪でダイヤモンド取引業者のベニー・スタ インメッツ氏、ギニア政府高官らを相手取りマンハッタンの連邦地裁に 提訴。スタインメッツ氏と同氏が運営する鉱山会社BSGリソーシズ、 ヴァーレはいずれも不正行為について否定している。

シマンドゥ鉱床の鉱業権をめぐる法的な争いはまた、ギニアが有す る高価値資源である鉄鉱石から同国が得る経済的利益に悪影響を及ぼし そうだ。世界銀行によると、2012年には同国の人口に占める貧困層の割 合は55%と、1995年の40%から上昇した。

サンフォード ・C・バーンスティーン(ロンドン)のアナリス ト、ポール・ガイト氏は「この種の訴訟は、継続する限り鉄鉱石価格に とって強材料になる。シマンドゥ鉱床の開発主体が不明なままだから だ」と指摘。「シマンドゥ鉱床は恐らく現時点で、十分に開発が進んで いない鉱業資産では世界で最も重要だろう」と述べた。

原題:Biggest Iron Ore Bounty Locked in Spat Eases Glut: Commodities(抜粋)

--取材協力:Daniel Magnowski、Ougna Camara、Juan Pablo Spinetto.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE