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英銀バークレイズ、投資銀行で7000人削減を計画-2016年までに

利益率向上を迫られている英銀バー クレイズは投資銀行部門で、部門人員数の約4分の1に相当する7000人 を削減する。グローバルバンクへの夢は捨てたようだ。

8日に同行が発表したアントニー・ジェンキンス最高経営責任者 (CEO)の新戦略の下、これで2016年までの全行での人員削減規模は 合わせて1万9000人になった。2月には年内に1万2000人減らすと発表 していた。この日の発表によると、同行は1150億ポンド(約20兆円)相 当の資産を処分するためのバッドバンクを設立する。処分対象には欧州 の消費者向け事業などが含まれる。投資銀行部門は米国と英国を中心に 営業し、顧客数を減らすとともに、アジア部門は「焦点を絞る」と、ジ ェンキンスCEOが記者団に同日語った。

アナリストとの電話会議では「投資銀行は債券・通貨・商品 (FICC)事業のボラティリティにさらされ過ぎており、バークレイ ズ全体は投資銀行のボラティリティにさらされ過ぎている」と語った。

消費者向け銀行部門出身のジェンキンスCEOは、投資銀部門のコ スト削減を投資家から迫られていた。同部門の1-3月(第1四半期) 税引き前利益はFICC事業の減収が響き、前年同期比49%減だった。

ジェンキンスCEOはこの日、市場は循環的というよりもむしろ構 造的な低迷に直面しているとの見方を示し、投資銀行事業の収入は「当 分、低いままだろう」と語った。こうした状況の中、スイスのUBSも 先に同事業の縮小を決め、株価上昇という恩恵を受けている。

前日までで年初から10.5%下落していたバークレイズ株はこの 日7.9%高の262.45ペンスで終了し、1年余りで最大の上げとなった。 債券トレーディング事業の大半から撤退するUBSは年初来8.6%上 昇。

再評価につながるか

シティグループのアナリスト、アンドルー・クームス氏は「見直し 後の戦略は理にかなっている」とし、「投資銀からリテールおよび商業 銀行業務へ軸足を移す動きはバークレイズ株の再評価につながるかもし れない」とリポートに記した。

再編計画の下で投資銀部門の資産は16年までに全行全体の30%と、 現在の50%から縮小する。計画実施に伴い8億ポンドの再編費用が、2 月に発表した27億ポンドに加わるという。

エリック・ボメンサス氏が率いることになるバッドバンクは、リス ク加重で900億ポンド相当の資産を投資銀部門から引き取る。これには FICC部門の複雑なデリバティブ(金融派生商品)などが含まれる。 新興市場に特化した一部商品、欧州リテール・ビジネス銀行部門の資 産160億ポンド相当、コーポレート銀行部門とクレジットカード事業の バークレイカード、ウェルスマネジメント部門からの90億ポンド相当も 移管する。

バッドバンクに移した資産は16年末までに500億ポンド相当に減ら すことを目指す。中核事業の株主資本利益率(ROE)は同年に12%を 目指すという。

バークレイズの投資銀部門からは過去1週間に、ベテランバンカー のヒュー・マクギー氏ら複数の幹部が去ったが、ジェンキンスCEOは これについて、人員削減計画とは無関係で「世代交代だ」と述べた。

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