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米シェール層掘削先駆者、「東から西部まで開発の余地ある」

周囲の人々が紫色に染まる山の偉容 を眺めている時、ケント・バウカー氏は地中に眠る宝物、つまり資源の ことを考えていた。

地質学者のバウカー氏(58)は1990年代後半、米テキサス州フォー トワースに近い高密度の岩石層から初めて大量の天然ガスを抽出したチ ームの一員だった。同氏は現在、カリフォルニア州の未開発シェール層 に加え、ロッキー山脈で有望な地層を確認しており、さらなるガスの増 産につながると予想している。ペンシルベニア州やテキサス州などのシ ェール層開発により米国は既に、石油とガスの総生産量で世界首位とな っている。

バウカー氏は、今こそシェール革命を西方へと推し進める好機だと 指摘する。有望な「極秘」埋蔵地のもっと詳細な位置を教えてほしいと 迫ると、「この人は地権交渉人かい?」と笑わせた。

「無数のガス井を掘削できる場所は分かっている。再び大発見をす る必要はないと思う。大規模なシェール層開発を続ける必要はないと考 えている」。

米国がエネルギーの自給を達成するためには、大西洋岸から太平洋 岸まであらゆる場所を掘削するというバウカー氏の構想が実現する必要 があるのかもしれない。シェール層のガス井からの生産は急速に減少し ているからだ。政治的な逆風を克服するのはさらに厳しい試練だ。水と 化学薬品を使って1マイル(約1.6キロメートル)以上の深さの地中に ある岩石層からガスを抽出する水圧破砕の技術の採用は、一部の自治体 で禁止されている。

生産量減少

バウカー氏は1998年、ミッチェル・エナジー・アンド・デベロップ メントに入社。2001年に水平掘削と水圧破砕を利用して初めてシェール 層から多量のガスを抽出したチームに参加した。現在はバウカー・ペト ロリアム(ヒューストン)を率いている。

ガス生産各社は増産を目指しているが、シェール層のガス井からの 生産量は在来型ガスを上回るペースで減少している。国際エネルギー機 関(IEA)によると、新規の掘削が停止すればガス生産は約3年間に 約50%減少する。

バウカー氏は「人々が考えているほど劇的に減少するわけではな い。原油やガスが枯渇しつつあるとの見方もある。原油とガスは常に枯 渇しつつあるが、そうとは限らないのは明らかだ」と指摘し、「特に西 部では、生産が伸びる余地はまだ大いにある」と述べた。

原題:Pioneer of Shale Drilling Sees Fracking From Sea to Shining Sea(抜粋)

--取材協力:Bradley Olson.

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