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ユーロは3月来の高値圏、通貨高けん制を警戒-ドル・円は101円後半

東京外国為替市場ではユーロが対ド ルで3月以来の高値圏で引き続き推移した。海外時間に欧州中央銀行( ECB)の金融政策決定会合を控えて、追加緩和見送りとの見方がユー ロを支えた半面、当局による通貨高けん制への警戒が上値を抑えた。

午後4時4分現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3923ドル前後 。6日に3月13日以来のユーロ高・ドル安水準となる1.3951ドルを付け て以降、1.39ドル台前半での展開が続いており、この日の東京市場では

1.3906ドルを下値に小動きに推移した。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のシニア通貨ストラテ ジスト、エマ・ローソン氏は、市場は現段階でドラギECB総裁に追加 緩和の用意があるとは信じておらず、「しびれを切らしている」と指摘 。「為替市場は総裁のはったりに挑戦したがっているのかもしれず、わ れわれの予想通りにECBが何もしなければ、ユーロ・ドルは1.40ドル に向けて上昇する可能性がある」と語った。

一方、ドル・円相場は1ドル=101円台後半でじり安。米長期金利 が低水準にとどまっていることや日本株の伸び悩みが重しとなった。ユ ーロ・円相場は1ユーロ=141円台後半を中心に推移した。

ECB会合

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では、EC Bは8日の会合で政策金利を過去最低の0.25%に据え置くと58人中56人 が予想した。前回の利下げは昨年11月だった。

ドラギ総裁は4月24日の講演で、通貨高などでインフレ見通しが悪 化すれば、ECBが幅広い資産の購入を開始する可能性があると述べた 。4月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.7%上昇と 、ブルームバーグがまとめた予想中央値を下回った一方、コア指数は

1.0%上昇し、前月の0.7%上昇から加速した。

上田ハーロー外貨保証金事業部の片桐友仁氏は、ユーロ圏ではディ スインフレ傾向に歯止めがかかっており、「今回も金融政策は現状維持 で、ユーロ高をけん制する『口先介入』にとどまる」と予想。「追加緩 和期待が後退している中、ユーロは1.40ドルを目指す展開に変化はなさ そう」と指摘した。

ECB以外にも、この日はイングランド銀行(英中央銀行)の金融 政策委員会(MPC)が開かれる。政策金利は0.5%に据え置き、資産 買い取りプログラムの規模も3750億ポンドに維持される見通し。

一方、アジア時間に発表された豪州の4月の雇用者数は予想以上の 増加となった。これを受け、豪ドルは上昇。さらに、中国の4月の貿易 収支で輸出、輸入のいずれも前年同月比で予想外に増加したことも買い 材料となった。

ドル・円相場

米国ではイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院予算 員会で証言する。同議長は前日、上下両院経済合同委員会での証言で、 米経済の成長加速見通しを示した一方、「高レベルの金融緩和策が引き 続き正当化される」と述べた。

7日の米株式市場では、金融緩和継続への期待からS&P500種株 価指数が反発。一方、米長期金利はロシアのプーチ ン大統領がウクラ イナとの国境付近からロシア軍の部隊を撤収させたと言明したことなど を受け、一時2.61%台へ乗せたが、上昇は続かなかった。

三菱東京UFJ銀行の野本尚宏調査役(ニューヨーク在勤)は、米 金利の上値は重く、「株につられて金利が上昇するのにもやはり限界が あると思うので、ド ル・円の上値はしばらく重い」と予想。もっとも 、「ドル・円は上値が重いといっても、バンバン売っていく感じではな い」と言い、「上がったら売りという感じ」と話していた。

(前回の記事の第2段落1行目で’’1ドル=’’を’’1ユーロ=’’に訂正 しました)

--取材協力:大塚美佳、Kristine Aquino.

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