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米国債:30年債が小幅安、入札で需要が3年ぶりの低水準

米国債市場では30年債相場が小幅 安。朝方は上昇したが、同年債の入札(規模160億ドル)を嫌気して下 げに転じた。利回りが約10カ月ぶりの低水準となる中、応札がほぼ3年 ぶりの低水準に落ち込んだ。

30年債の最高落札利回りは3.440%。入札直前の市場予想は3.392% だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.09倍と、2011年8月以 来の低水準。バンク・オブ・アメリカ(BOA)がまとめたデータによ ると、30年債のリターンは年初から12%と、同時期としては1988年以降 で最大となった。米国債全体の中でも最もリターンが高い。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「利回り水準に魅力はまったくない。30年債は自らの成 功の犠牲となった」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の3.43%。同年債(表面利率3.625%、2044年2 月償還)価格は19/32下落の103 17/32。利回りは一時3bp低下 の3.37%となる場面もあった。

期間が短めの国債は上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)の イエレン議長が「力強い景気回復に至る前に金利が上昇し始める可能性 は低い」と発言したことが支援材料。欧州中央銀行(ECB)が6月の 追加緩和を示唆したことも手掛かりとなった。

5年債利回りは3bp低下の1.63%、2年債利回りは1bp低下 の0.39%。10年債利回りは2.60%

入札

30年債入札ではプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラ ー)の落札全体に占める割合が51.2%と、昨年6月以来の高水準となっ た一方、ほかの入札者は過去の平均を下回った。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の比率は8.4%と、2013 年3月以来の低水準。過去10回の平均値は16.9%。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合 は40.4%。過去10回の平均値は41.3%だった。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「30年債への需要は かなり継続的に強かったため、利回りの現行水準を考えればコンセッシ ョンが必要だったとしてもそれほど意外ではない」と指摘した。

中銀総裁

イエレン議長は8日、上院予算委員会で証言し、4-6月(第2四 半期)の力強い経済成長が量的緩和の縮小を正当化するとの見方を改め て示したほか、インフレは低水準で落ち着いていると指摘。経済成長は 第2四半期の「着実な成長」を示したが、「職を望む多くの米国民はな お失業状態にある」と話した。

ECBはこの日の政策委員会で金利据え置きを決めた。ドラギ総裁 は決定後の記者会見で、政策委員会は「次回会合で行動することにやぶ さかでない」と言明した。ECBの利下げは海外投資家にとって米国債 の魅力を高める。

原題:Treasury Bonds Fall as Demand at Auction Drops to Three-Year Low(抜粋)

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